投稿者：シーザー琥珀
■モニター環境・自己紹介
卓球歴(戦歴) 15年(個人県ベスト8、団体県2位)
使用ラケット スカッドセブン
比較ラバー カタパルト(グルーイング3回)等
グルー スパークグルー
過去に使用経験のあるラバー カタパルト、チャージシリーズ等
試打環境 全国大会出場者数名在籍のベテラン社会人クラブ、県ベスト16レベルの高校
■モニター背景
今年9月1日より国内での揮発性有機溶剤入り接着剤の全面禁止が決定しました。非常に急な決定であり、未だ新ルール対応スピード接着剤は高額で購入しにくいのが現実です。そこでノングルー対応を謳ったラバーを試してみることにしました。(ちなみに私は普段グルーイングを3回程度行います。)
■第一印象
まず重さですが赤特厚でパッケージ(保護シート入り)のままだと103g。中国式サイズ(グリップ部分を1cm空けています)にカットすると43gです。テンションラバーとしては標準的な重さです。
外観ですがチャージPRO、MF同様トップシートに透明感があり非常にきれいです。また、スポンジにはややざらつきがあり、きれいなクリーム色をしています。
硬度はやや柔らかめといったところで、チャージPRO、MFの中間ぐらいの硬さです。
■試打攻撃技術
のりキッド(ニッタク)で接着しノングルーで試打しました。
まず攻撃技術全般ですが、ドライブをするとカタパルト(グルーイング3回)と同じぐらいの食い込みを感じます。そして思うよりも上向きの角度で打球が飛んでいきます。しっかりかぶせてスイングしないとオーバーミスを連発します。食い込み方自体はカタパルト(グルーイング3回)と似ていますが、弾み等は全く違います。カタパルト(グルーイング3回)だと、ギュッと食い込んだ後、ゴムが元の形に戻るようなイメージから球が弾き出る感じですが、チャージは食い込んでも、ゴムが元の形に戻る力が弱く感じ、ボヨっと弱く前に飛ぶ感じです。もちろん飛距離はカタパルト(グルーイング3回)に比べ短く、回転量も少なく感じました。練習相手からは全体として威力が一回り落ちている感じと辛口のコメントを頂きました。スマッシュも同様です。ただ、飛距離がでない分、扱いやすいラバーだとは思いました。
■試打守備技術
次に守備技術全般ですが、ツッツキが簡単にできます。回転量のあるするどいツッツキは難しいですが、入れるだけなら、柔らかい球がかなり簡単に入りました。ストップも同様です。またコントロールしやすいです。ブロックは弾みがよくない分、しやすくコントロールも良いと思いました。ただ、ドライブと同様にやや上向きの角度に飛んでいく感じがあり、いつもより角度をかぶせる必要がありました。また、守りながら攻めるようなスピード系ショートはかなり厳しく弾みの悪さが全面に出ました。攻撃面同様に柔らかく安定性を目指す守備が向くラバーだと思います。
■試打台上技術
サーブ･レシーブ･台上技術などですが、サーブは比較的様々なサーブが出しやすいと思いました。回転量はカタパルト(グルーイング3回)と比較し、そこそこという感じですが、ナックル系ロングサーブからアップ系ショートサーブまで無難にやりやすい感じでした。ラバーの硬度が私に合ったのだと思います。
レシーブ含む台上技術ですが、長めの下回転(カット)を打つときですが、ゆっくりと角度を合わせて持ち上げて打つと柔らかい球が簡単に入りました。また短い下回転をフリックするときも同様でラケットに球を乗せて打つイメージで打つと柔らかい球が安定して入りました。威力はないですがコントロールもしやすく、安定感のあるラバーだといえると思います。
■おすすめなプレーヤー
威力よりも安定感のあるプレーを求めるプレーヤーにおすすめします。またプレー領域は前陣でフリック中心の台上技術で先手を取っていくプレーヤーに良いと思います。よくパワーもスピードもある球を持っているのに、つなぎが弱く勝率の上がらない学生さんを見かけますが、そのような方にもおすすめします。山なりの弾道で、柔らかいつなぎの球が出しやすいと思います。ある程度のパワーがあれば、それなりの飛距離も出せると思います。
■まとめ
正直な感想をいうと、私ではノングルーのチャージではカタパルト(グルーイング3回)ほどの飛距離、回転は出せませんでした。しかし、その分、扱いやすく安定感はありました。威力を求めるのでなければ、扱いやすい良いラバーだと思います。
ちなみに、いろいろと試している学生さんに試打してもらうと、ノングルーとしては飛距離は出る方で、打球感もグルーイングしたものに近い方とのコメントをもらいました。
