ヘキサーピップス














投稿者:烏賊


ヘキサーピップス 2.1mm 【Andro】レビュー

使用ラケット:
王道02
ティモボルZLC

【最初に】
かれこれ13,4年ぶりの表ラバーですので最近のラバーとの比較は出来ません。
最初に王道02に張った物の、しなりが邪魔でティモボルZLCに張り替えました。
たて目とよこ目の選択が出来るタイプのラバーで、今回はよこ目で使用。
粒形状は表ラバーにしては太目で粒の表面積は広いように思えます。

【軽打】
王道02で使った時は、球持ちの良さのせいでフラット打ちの安定感が非常に悪かったのですが
ティモボルZLCに張り替えた所安定しました。

表ラバーなので基本的には前陣速攻プレイの打点が気持ちよく打てるのですが、
打点を落としても角度プッシュの要領で十分打ち返せます。

基本的にはバックでの使用なのですが、フォアもバックも使いやすいです。
表ラバーは直線的に球が出る物ですが、
軽く打つ分にはある程度弾道の自在性があるようです。

一般的に球離れの早いと言われる特殊素材ラケットに張ってもなお、
スポンジの柔らかさのせいか球離れは極端に早くはありません。

そのおかげで速攻の打点で打つ分にはコントロール性能は高く、
しかし打った瞬間に飛び出すような球にはなり辛いです。

ナックルとの使い分けもしやすいのですが、球持ちのせいで
相手に判断させる時間を与えている印象です。


【ドライブ、強打】
王道02に張っていた当初のドライブは、表ラバーの割に打ちやすく回転量も豊富でした。
裏ソフト系のラバーでループを打つような感覚でドライブをガンガン打って行けるので、
ドライブの安定感は良く回転量もある程度伸びるので悪くは無いです。

ティモボルZLCに張り替えた後は少々やり辛く、回転量も控えめと言った感じでした。
強打自体の使い勝手は悪く無く、しかし王道02の場合はしなりのせいで大暴れします。
元々表ラバー自体が単板ペン等の板厚のある柔らかいラケットとの相性がいい事もあり、
薄くしなりのあるラケットに張る事自体間違えのような気も……


【台上技術】
ツッツキがかなり切れます。
その上直線的に飛び、しかし安定感が悪いかと言えばそうでも無く。
後述するフラット打ちの項目にも書きますが、角度打ちが難しい面もあったので、
大人しくしっかりツッツキで処理した方が台上は利口な気がします。

と言うのもスポンジが柔らかく食い込みがいいので、
角度打ちで食い込ませるとホームランする事が多々あるからです。

フリック系の技術は実にやり易く、しかしチキータは回転をかけに行くと
表面で滑るような感覚があり、弾きに行かないと安定感が悪いです。

ツッツキがいい感じな為、ストップも短く、しっかりと回転をかけて止めることが出来ます。
台上はやや守備的にやった方が活きるかもしれませんが、
少し浮いた球であれば弾いていけるので使い勝手がいいです。


【ブロック、カウンター】
表ラバー自体が当てるだけだと落ちやすい面があるため、
ただのブロックは多少面を開き気味にしないとネットにかかります。

スポンジが柔らかいのも災いし、食い込みがいいのにはじき出す力が弱いので
全体的に緩い球になりやすいです。

どの方向でもいいので回転をかけに行った方がブロックは安定しました。
特に横や横上回転をかけてブロックをすると使い勝手が良く感じました。
カウンターは変に弾くと食い込みすぎて直線的に出てミスしやすいので、
ある程度擦る気持ちで打った方がやり易いです。

単純に返すだけであれば真っ直ぐ当てて押し返すだけでいいので
使いやすいと言えば使いやすいのですが、後手に回る試合展開だと押されやすい印象です。

表ラバー故にバウンド直後に合わせて行く分にはいい感じの球離れとスピードでしたが、
慣れないと力加減次第で狙いが付け辛いです。 


【サーブ、レシーブ】
粒が太目なスピン系表ソフト故に意外と強い回転がかかります。
特に下回転は平均的なハイテンションラバーでかけるのと大差無い程です。
しかしながら表ラバーのサーブと言えばロング系のサーブが一番良く、
球離れの遅さに慣れれば低く早いスピードロング、意外と下回転の強めなナックル系ロング、
横上や横下を混ぜたロングの威力が良好です。
下回転がかかる事もさることながら、ネット際に短く出すのもやり易いです。
特殊素材のティモボルZLCと合わせているのに、
しかも表ラバーなのにこの自在性の高さは驚きでした。

レシーブは回転に合わせて押すだけで大体何とかなってしまいます。
勿論ツッツキで強めの回転をかけて返す事も出来ますし、
浮いたら食い込ませない程度に軽く弾いて行けます。
食い込ませると角度がシビアだったり飛びすぎるので、慣れるまでは注意が必要です。

【フラット打ち】
表ソフト自体が基本フラット打ちでの構成になると思いますが、
全体的に素直に飛んでくれます。
角度打ちは食い込み度合いによってホームランするので軽く軽く振って
調整する必要がありますが、出来なくはありません。
スマッシュの感覚はいいのですが、やはり球離れが遅く感じてしまって
表ラバーで打ってる気がしません。とは言え決して使いにくいわけではありません。

【特殊素材でのカット】
スポンジの柔らかさで威力を吸収出来る面、
擦りに行く事で極端に威力を殺せる面が活きてとてもやり易いです。
ツッツキが切れる事からもわかるように回転量も結構な物で、
食い込ませて打った時の反発力もあるので飛距離も十分確保できます。
カットマンのバック面にはいいように思えました。

【中ペンでの使用】
フォア前のフリックはもとよりバックプッシュ、フラット打ち系諸々とてもやり易いです。
ペン持ちのサーブだと少々回転量に不満はありましたが、
そこら辺はやりようで何とでもなると思います。
ある程度のツッツキ位なら面を開いてのプッシュで強引にねじ込めますし、
ペン速攻型の人には使いやすいラバーでしょう。
裏面で使う場合、ある程度打点が高くないと落ちやすいのであまりお勧め出来ません。

【まとめ】
最初に書いたように表ラバー自体が恐ろしく久しぶりの使用だったのですが、
実に素直に使えるラバーでした。
昔の表ラバーは有機溶剤系のチャックと相まって、
球離れは早いわスピードは出るわで慣れないと難しさがあったのですが、
スポンジの柔らかさもあって強弱の付けやすさやコントロール性能は高いと思いました。
スピン系表ソフトの入門ラバーとしてはお勧めではないでしょうか。

ラケットとの相性は、一般的に相性のいいとされる板厚のある日ペン、
中ペンは勿論の事、シェークもさほどしなりの強く無いラケットなら使いやすいと思います。
多少しなりがあって球持ちのいいラケットの場合はドライブの打ちやすさで
フォア面にも使えますし、バックも弾く感覚を覚えれば問題無いでしょう。
しかしながらお勧めするのは板厚が6.5mm以上のシェーク、
特殊素材入りのシェークor中ペン、9mmや10mmの単板ペンです。
しなりが無い方が表ラバーは素直に扱えますし、弾きの良さが攻撃力に直結します。
使用しているティモボルZLCはザイロンカーボンなのに打感が分厚い
単板ペンに近い物があり、使い勝手は非常に良かったです。

お勧め出来る人は前陣速攻スタイルの人、
カットマンのバック面に表ラバーを張ってる人でしょうか。
打点を落としても何とかなるとは言え、
やはり前の方で早いテンポで打っていた方が調子はいいです。
食い込みがいいラバーなので、
腕力の無い人の方が食い込みが抑えられて使いやすいと思います。
その為ジュニアや女性向けのラバーかもしれません。
逆にカットマン位の立ち位置でも、
やや角度打ち気味に払えばある程度の弧線を描いてくれます。
一応2mちょっと下がっても打ち合いが出来ましたので、
カットマンが攻撃に転じる時にも使えると思います。

ある程度表ラバーを使っている、
攻撃面の強化をしたいと言う人にはあまりお勧め出来ません。
やはり柔らかさが難点で、表ラバーの独特な球離れとナックルを使いたいようでしたら
PIPS FORCEの方がいいのではないでしょうか。
私も購入時に在庫があればFORCEを買うつもりだったのですが……
とは言え、かれこれ13,4年表ラバーに触れてなかった私が使いやすく感じたので、
表ソフト入門にはいいラバーではないでしょうか。