投稿者：ヨーロピアン
キャリブラＬＴサウンド（赤ＭＡＸ）レビュー
見た目：非常にピンと張ったシートに特に変哲のないスポンジのラバーで、非常に柔らかいですが、コシはあり、玉突きなどをしていると非常に弾みが良いです。
使用感：まず、このラバーは音を非常に重視したサウンドラバーです。しかし、現在柔らかく、音が鳴るのに回転性能、スピード性能が良いラバーがたくさんあります。
しかし、このラバーはそういったラバーたちとは違い、回転性能は低く、ボールの持ち上がり、弧線を描くラバーとは全く違います。
オーソドックスな高弾性ラバーに近いと思います。昔ハモンド系と呼ばれた人気ラバーがありましたが、その系統に近いと思います。
性能的には今のラバーの回転性能には遠く及びませんが、このラバーにはオンリーワンの性能があります。詳しくは後で後述しますが、なかなかない性能だと思います。
ドライブ：フォアで回転を掛けると、ピコピコ音がします。金属音というよりはピコンピコンという独特な音が響きます。強打するとピキンという軽快な金属的音がします。
非常に回転を掛ける感覚が良くなる音です。しかし回転はあまり掛かりません。食い込み感、打球感が良いですが、回転量は少なく、また押された時はネットへ直行します。
下回転へのドライブも、回転が弱く、オーバーしたり、ネットを超えない場合があります。スピード感はありますが、安定感はあまり感じません。
ボールのスピードは、決して遅くありません。下手なラバーよりは速く感じます。しかし、それはボールの疾走感というよりは弾んでるっていう感じで、回転がかかった速いボールというわけではありません。
速いボールが出ますが、それは安定的なボールにはなり難いと思っていただいて良いと思います。
バックで使った場合、打ち方に大きく左右されますが、間違いなく今までスピン系テンションを使っていた方は、ボールを落とす（滑る、落ちる感触）と思います。
私も最初はその感覚しかなかったです。
まず、食い込んでも回転がかかってはくれないので、自分で回転を作る必要があります。そういう意味では扱いやすいですが、相手のボールを利用するスピン系テンションの打ち方だとボールを掴んでくれず、結果ミスにつながります。
落ちる感覚が嫌いな方は、このラバーはおススメしません。
代わりにバックはループやブロックをメインにする方はこのラバーはおススメです。
非常に扱いやすく、ボールもよく止まり、弾きも良いです。回転に押されなければ、扱い易いラバーだと思います。
サービス・台上：ここもかなり特徴があります。
まず、食い込むので、回転はかけやすいですが、回転量は少ないです。その代りコントロールは良いと思います。
特にサービスは短くするのが容易です。
台上はチキータのような回転系技術には向いていないと思います。逆にスピード系のレシーブのが威力を発揮し、やり易さもありました。
特徴� �類を見ない金属音の質。
ドイツ系などは打球音が非常に高く、破裂音のようなタイプの音です。鳴っているというのが良く分かるラバーで、とくに大きなラリーの時は柔らかいラバーの金属音は想像を絶します。
しかしキャリブラＬＴサウンドは自分から攻撃を仕掛けた、回転をかけにいった時にピコピコ音、金属で打ったような甲高い音がします。
この音はあまり他のラバーでは出ません。ハモンドにグルーを塗ったようなラバーです。
こだわりの金属音がある場合、このラバーをおススメします。
特徴�◆Д轡А璽�や中ペンは貼った反対側のラバーも金属音がする。
特に薄いラケットにこの特徴が顕著に出ます。
キャリブラＬＴサウンドを少し伸ばし気味にして貼ると反対側ラバー（テナジー05など）が中国選手やクレアンガ選手のような甲高い金属音、打球音になります。
特に大きなラリーの時、会場中に鳴り響くような爆音が鳴ります。
この特徴は柔らかいラバーで、ピコピコ音がなるラバーなら同じような性質はありますが、このラバーはその特性が顕著でした。
総評：特に攻撃性能、回転性能を気にしなければ、音という付加価値で卓球を楽しみたいという人におススメです。
