3Sスピード






投稿者:ぬりかべ


WRM社DVD「卓球3S理論〜予測スピード編」レビュー

1.ざくっとレビュー
 ホープス〜ジュニア世代の指導者や初〜中級者に観てほしい、考える力・判断する力を育むDVD。特に攻撃選手には即効性大。

2.内容
DVDは、次の6部構成になっています。
1.予測スピードがなぜ大切か
2.サーブからの予測
3.レシーブからの予測
4.ラリーからの予測
5.戦型別の予測
6.おわりに
2〜5に関しては、攻撃することを前提に「どんなボールを打てばどんなボールが返ってくるのか」が、「なぜそうなるのか」という理由付きで、さらに「台とどのように距離をとればいいのか」も含めて丁寧に説明されています。
おそらく、中〜上級者にとって「どんなボールを打てばどんなボールが返ってくるのか」という内容の8割方は経験から知っていること・理解できることだと思います。このDVDを見て「えっ?」と驚くようなことはほとんどないでしょう。しかし、それだけに理解すれば見た日からでもすぐに使えるようなことが多く、即効性のある内容だと思います。
 このDVDは攻撃選手向けの内容となっていますが、「なぜそうなるか」のところをしっかり見ていると「相手のボールを限定するには自分はどのようなボールを送ればよいか」ということがわかります。また、逆に「どんなボールを送ると、相手の選択肢を増やしてしまうのか」ということもわかってくるため、守備選手にとってもかなり勉強になる内容です。

3.教え子の感想
 先日の練習の時間に「サーブ・ラリー・戦型別」の部分を見せたところ、次のような感想があがりました。
(長所)
 ・3球目への意識が高まり、勉強になった。
 ・いつも3球目に長いレシーブが来るとつまってしまうので、勉強になった。
 ・いろいろなボールの、返ってくる位置がわかってよかった。
 ・サーブ、ラリー、戦型別など、いろんな分け方をされていて、わかりやすかった。
 ・今までサーブを持っているときしか予測できなかったけど、ラリー中の予測の仕方がわかってよかった。
 ・サーブの返ってくるところの予測がすごくわかりやすかった。
 ・長いサーブを出すと長く返ってくることがわかって、次の態勢の整え方がよくわかった。
 ・大事なところはスローにしてくれたのでわかりやすかった。
 ・カットマン対策で、自分が打ったドライブの強さで返ってくる回転の強さがどう違うかわかった。
 ・戦型別の対応の仕方がわかりやすかった。
 ・ラリー中の良い返し方が、いろんなパターンでわかって良かった。
 ・ボールや回転によって台からの距離を調節して試合をしたいと思った。
(短所)
 ・戦型がDVDと合わない人もいるので、いろんな戦型のDVDがあるといい。
 ・返すのがドライブばかりでよくわからなかった。
 ・進み方が早いので、メモをとるのがたいへんだった。
 ・技術の用語だと思うけど、わからない言葉があった。
ほとんどの選手にとって「勉強になった」と思える内容だったようです。サーブからの予測はうちのチームでも良く話題にしますが、ラリー中の予測はあまり話題になることがないため、特にその部分は選手にとって参考になったようです。また、かなり多くの生徒が言っていたのが「台との距離の取り方がすごく参考になった」ということ。実際に、そう述べていた生徒はその後のゲーム練習で、相手のレシーブに応じた距離を保ってプレーしていたため、攻撃の安定感が上がっていたように思います。
 短所となる部分を書いてくれたのは、守備選手および1年生の数名。ドライブ攻撃につなげるための内容が多いので、ある程度の経験がないと「自分の戦型だったらどのように応用すればいいか」ということは考えにくいかもしれません。そこらへんは、指導者がサポートしてあげる必要がありそうです。

4.総評
 指導者が見るぶんには8〜9点をつけてよい内容だと思います。DVDを見てわかったことを選手に伝えていくのも効果的ですし、選手にDVDを見せながら所々で解説を加えるというのもたいへん良い使い方だと思います。
 選手が見る場合は、戦型や学年によって評価が分かれるところですね。中2〜高校生ぐらいの知識と技術があれば、攻撃選手にとっては9点、守備選手にとっては7〜8点。中1以下ぐらいであれば、攻撃選手なら7〜8点、守備選手には6〜7点といったところでしょうか。基本的に攻撃選手向けの内容なので、守備選手が見る場合には「攻撃選手はこう考えて攻めてくるんだよ」「君たちのプレーではこんな風に応用できるね」と指導者がサポートしてあげると良いと思います。

5.その他
 DVDを選手に見せた翌日に教え子たちの大会があったのですが、「早速効果があった」と確信できるほどの好成績を残してくれました。同じ規模の大会が12月にあったときは、中学男女のシングルスで計2枚の賞状を獲得したのですが、その大会では男子の1〜3位独占を含めて4枚の賞状を獲得。なかでも攻撃選手の躍進は素晴らしく、男子の1・2位はドライブマン。女子はチーム唯一のペンドラが中体連地区大会2位の選手を予選で下し、今までに一度も勝っていないカットマンに競り勝つなど、予想外の好成績でした。特に女子のペンドラは、「台との距離はかなり意識した」「今日は切れているカットと切れていないカットがわかったから安心して打てた」といっていましたので、かなりの効果があったと思います。ペン粒などの守備選手は「いつもよりちょっと成績がいいかな?」という程度だったので、DVD効果があったかどうかは何ともわかりませんが、これからサポートしていけば効果が出てくるのではないかと期待しています。
 もしこのDVDの「粒高編」や「カットマン編」が出たらすごく嬉しいのですが…。WRMさん、ぜひ検討をお願いします!


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