ラザントパワーグリップ



















投稿者:ぐらたす


RASANT-POWER GRIP 2.1mm(andro)

パッケージ込み重量(100g)
ラバー単体 (70g) カット後 (55〜52g)
試打ラケット(シェーク-FL)
日本製ぶっとび系カーボンラケット(廃版)
日本製7枚合板ラケット(パワー系7枚合板)
火山岩7

【ざくっとレビュー】
強ドライブ時におけるスイング方向と実軌道のベクトルロスがない超強回転と、バネが内蔵されているかのような強い弾みと心地よい打球感を両立。
王道的テンションラバーをある意味、抜いちゃった感のある・・・ドイツ製回転系テンション。

【第一印象】
名は体を表す。そんなダイレクトな名称「Power Grip」(以後、パワーG)
ラバーには小さく(主張しない感じで)英語で表記。デザインというか、センスの良さを感じる。
シートはRASANT-TURBOと見た目あまり変わらない。相変わらずきれいなシートで品質は良い。スポンジはTURBOより気泡が大きくなり、若干かたい感じ。ターボよりグニャグニャしない。スポンジを押してみると若干硬く、弾力はかなりありそう。
重量は、これまでのRASANTシリーズ同様・・・重い。(ここだけ残念)

【攻撃技術全般:8.0点】
◆ドライブ:8.0点
粘着っぽいこすり打ちはTURBOも良かったが、パワーGは完全に超越している。弧線の高さと回転力はTURBOの比ではない。こすり系ドライブの引き合いでは回転量と安定感で主導権を握りやすい。くいこませるドライブも好印象です。ただ、くいこませるドライブは、選手の筋力・体力差がそのままボールに伝わる感じなので、特徴的なプレーを望むなら、ループドライブ・曲げるドライブのこすリ系を推奨したい感じ。
こすり系ドライブの回転力と高い弧線は現有テンションを超えていると感じます。
ベクトル的にスイング方向とロスがない方向に飛ぶので、直接的に強回転をかけている感覚で打てます。弾みがかなりあるラバーですが、ドライブ時はスイングすれば弾みが抑えられ制御しやすいと感じます。
ある程度のスイングスピードと腕力は必要だとは思いますが、ドライブ回転はかけやすいと思います。

(参考:試打ラケット)
試打ラケット3種はそれぞれ特徴がありますが、ドライブ性能に関しては十分発揮できる感じでした。しいて言うなら、威力ならぶっとび系カーボン、回転力と扱い易さなら火山岩7、回転と威力のバランスなら7枚合板。

◆スマッシュ:8.0点
フラット系の打ち方では、若干相手の回転の影響を受けやすい感じがしますが、叩ければ、スピードが乗って重い球質です。まあ、威力を求めるなら、瞬間的な強いミートとスイングが必要な感もあります。スポンジの弾みがかなり強く、フラットの威力はかなりあります。
スマッシュは、日本製有名回転系テンションと互角だと思いますが、パワーGのほうがスプリングのように弾むような気持ち良い打球感です。

(参考:試打ラケット)
スマッシュに関しては、今回試打したラケットでは、ぶっとびカーボン系ラケットが威力を出しやすいと感じました。7枚合板もコンパクトにしならせれば悪くはありません。打ち方次第といった感じです。
火山岩7は特殊なラケットですが、スマッシュは好印象です。

◆カウンター:8.0点
 カウンター性能は高いと感じます。スポンジが若干固めで弾みは強いラバーなので、相手のドライブ回転の影響を受けやすい感じがありますが、押さえつけるようなカウンターやコンパクトに弾くカウンターができる選手であれば、かなり威力あるカウンターができると思います。

(参考:試打ラケット)
カウンターも、ぶっとびカーボン系ラケットが威力を出しやすい感じです。7枚合板と火山岩7はコンパクトに伸ばすようなカウンターが柔らかくできる感じ。

攻撃全般としては
 こすり系強ドライブの回転力とドライブラリーの安定性を両立した攻撃性能がかなり高い感じです。
ドライブ時は弾みが抑えられ、フラット打ちだとかなり弾む。この特徴を活かしたいところなので・・・。
ループ・曲げる系のドライブを多用し、浮いたボールを「フラット系スマッシュ」に結び付ける。
強ドライブ連続攻撃のラリー戦で主導権を握り、こする・くいこませるのメリハリをつけて打ち勝つ。
など、強回転ドライブを活かす超攻撃プレーに確実に向いている感じです。

【守備的技術全般:8.0点】
◆ブロック 7点
 ブロックでは回転の影響を受けやすく感じます。技術がない選手だと浮きやすいと思います。(弾む回転系テンションの弱点ですが)
当てるだけのブロックだと無駄に弾んでしまい、浮いたり、力ない返球になってしまうと、反撃されちゃいます。伸ばすようにブロックをしたいところ。
ボールの上(右上・左上)を撫でる感じの伸ばす・曲げる系ブロックを多用し、相手のミスを狙いたい。
(参考:試打ラケット)
回転の影響を受けやすいのは、ぶっとび系カーボンが顕著で、7枚合板でかなりマイルドになり、火山岩7がかなりブロックしやすい印象です。

◆ツッツキ 8.5点
 私は、もともと固めのラバーが好きなので、特段やりにくいとは思わないのですが、練習相手に試打させたところ、特殊な打球感だと言われました。「弾むラバーなのに、ツッツキを切ると弾まない。」ある程度慣れると、回転がかけやすい・コントロールしやすいとの評価・・・・。ツッツキで点数を狙えるような切れ味があり、扱いやすい。固いので、意識的に切らないこともできる。スポンジの固さが丁度良い感じ。
日本製有名回転系テンションもよく切れますが、切れ味+「扱いやすさ」では、パワーGが勝っている感があります。

【レシーブ・サーブ全般:8.5点】
レシーブから回転を利用した戦術的プレーに向いていると思います。
回転をかけると弾みが制御できるので、ストップ・フリックがやり易く、バック使用ではチキータなど、台上技術はやり易いと思います。回転量もかなりありますので、小技が直接得点になりやすい感じがあります。
 サービスに関しては、小さい下回転・上回転が掛け易いと思います。ロング系では横系の長いサービスがいい感じ。
伸ばすスピード系サービスも良いのですが、しっかりとくい込ますような強いインパクトと、こすりの技術がないと、普通のロングサービスになってしまいます。若干固めのスポンジであることを意識して「がっちりくい込ませる」ように出せれば、伸ばす横回転系超スピードロングサービスになり、更に大きな武器になりそうです。
いずれにしても、大きくも、小さくも回転系サービスが、攻撃の起点となり、言い替えれば「一球目攻撃的」なサービスが多彩にできる印象です。「かける」と「くいこます」技術がある選手であれば、回転系サービスが抜群と言って良い感じ。
弾みの大きいラバーは小技に難があるものが多い中、このパワーGはこれまでの回転系テンションの常識を変えてしまうかもしれません。

(参考)
【カット:点数なし】
 RASANTシリーズはカットには向かない・・・。と思ってきましたが、やっとカットができるラバーが出てきた感じです。
回転をかけた時に制御しやすい・弾みが抑えられるという特徴はまさに、カット向きである。スイングがしっかりできれば、切るカットは、やり易く安定します。ナックルカット時に当てすぎると飛んでしまうのですが、スイングのスピード調整で制御できる感覚があります。
攻撃ラケットで、この感覚ですので、カット用ラケならもっと良いはず。
攻撃的カットマンにはきっと合うと思います。
(今回は攻撃用ラケのみの試打でしたので、カット用ラケは試していません。)

【おすすめラケット】
 パワーGは、使用ラケットを選ばないと思います。
 特殊素材・7枚合板ともに回転性能・フラット打ちの威力があります。
 後は、自分の技術・能力に合わせた選択になりますが・・・。
・上級者なら弾む特殊素材でも圧倒的な回転力・破壊力が発揮できそう。
・中級者で弾み性能を余すならインナー特殊素材・弾む合板系。
・中級者で回転性能を余すのなら弾みを抑えた合板系。
・腕力・筋力はそこそこの中級者で、回転勝負の中に「強打一撃」を目指す特徴的なプレーをしたいなら、火山岩7(かなり特殊なラケットですが・・・。)

【総評:8.0点】
 ドライブ時の回転力と高い弧線でラリー性能が抜群でありながら、守備的プレーの扱い易さ・回転力も高いという万能攻撃型回転系テンション。
現有テンションのなかでは、現時点でドライブ回転性能+安定性でおそらく、最上位クラスかと思います。
ドライブだけじゃなく、フラット系強打も良く、TURBOと比較しても威力が大幅にUPしています。

・攻撃的回転性能
・守備的回転性能
・繊細なプレーのやり易さ

高いレベルの総合的バランスの良さで8.0点としました。

ただ、使いこなすには、技術と筋力がある程度必要なので、中級者以上から・・・。
小学生や普通の中学生はちょっと無理だと思います。

残念なのがひとつ・・・。重量です。
軽くなることを期待していたのですが・・・。
今回レビュー用に頂いた個体が、ラバーパッケージ込みで100g、ラバー単体70g
攻撃用ラケットでカット後55g〜52g(かなりテンションをかけて貼って52g)
これまでのRASANTシリーズとほぼ同じ重量です。
ラケット総重量を意識し、しっかりと計算が必要です。

(参考)
 ぶっとび系カーボン 86g + パワーG 55g + 省ブレ 46 = 187g
 火山岩7         94g +  パワーG 52g + 省ブレ 46 = 192g
 (パワーGの重量差はテンション貼りで減少 55g→52g)
以上