カットマン予測












投稿者:働くカットマン


【レビュー対象】

オリジナルDVD 『【卓球3S理論】カットマン予測スピード編』

【卓球歴・普段の使用用具】
カットマンやり続けて12年 バック粒。
攻撃:守備 サーブ時 5:5 レシーブ時 2:8 ぐらいの割合です。


【一言】
俺の12年返せ!


【レビュー】
映画でも何でも、映像物のレビューをネタバレ無しでやった経験はありません…ので、奥歯に何かつっかえた物言いになるかと思いますが、そこはご了承ください。

このDVDを観た後の総括的な感想は、冒頭の一言の通りです。
今現役の学生さんが1人で購入するのはお値段的には難しいかも知れませんが、「ちょっと欲しいな…」と思うような方は、周りに自然発生的にできてるであろうカットマンの輪を利用しての共同購入など、検討されてはどうでしょうか。
また、カットマンを指導しているがどう教えていいか迷っている、自分の指導指針が正しいのか確信を持てない…という指導者の方にもオススメできる内容でした。


その理由。
DVD内容にもありますが、「カットマンにとって予測がいかに重要であるか」という点を指摘しておきたいと思います。

カットマンには誰しも、
「格上相手に全くカット入らなくて負けた…試合になると球筋が読めなくて『試合の形』にすらならない…つまんね、カットマン辞めようかな」
ぐらいのことを思う時、あると思います。私はしょっちゅうあります(笑)
無残に敗退し、「もっと普段の自分ならこうできるはずなのに…」とか、「いっそのこと攻撃型ならまだ自分の形にもっていけるのにな…」とか、色んな思いが逡巡します。

「球筋が読めなくて試合の形にならない…」というのは、当然なんですね。

コースが読めない → 落ち着いてカットができない → 体幹がぶれ、カットが入らない(入ってもカットが甘い) →相手は調子に乗る → どこに来るか分からない強烈なドライブがさらに入る → もうどこに来るか訳が分からない → さらにカットが入らない → 試合崩壊

という最悪の悪循環。嫌になりますね。


トッププレイヤーの試合動画を観ていると、「今のは完全に反射で入れてるだろ…」という理解できない領域のカットに目が行きがちです。
ですから、「ああ、そうかやっぱり強くなるにはどんなところに球が来ても入れられるようにならなければダメなんだ!」と勘違いしがちです。

しかし、もう少し試合動画をよく観てみると、トッププレイヤーもほとんどの場面では、打たれる前に大体その場所にいることが分かります。
大きく動く時でも、動き出しが早く、明確な目的意識を持って動いており、球が来る頃にはしっかり静止してカットしています。動きながら打つ場面というのは、あまりありません。
当然、動きながらカットせざるを得ない時や、体勢が不十分でない時にミスをします。
トッププレイヤーといえど、動きながら打っては体幹がブレてしまい、安定しないということですね。

ですから我々凡庸なカットマンが、相手に勝つために、「読めない球筋の強烈なドライブを反射で拾いまくる」ということを目標にするのは間違っている、ということですね。不可能です。
それより、いかに相手のコースを読むか、または、相手のコースを限定できるようなカットを送るのか…ここにかかっている訳ですね。


コースが読める → 落ち着いてカットができる → 体幹が安定しカットが入る(それなりにいいカットが入る) → 相手も無茶はできなくなる → 訳の分からないドライブの本数が減少する → コースが読める → カットが入る → 自分の試合の形になる

という好循環へ変えていくことで、カットマンは勝てるようになります。
逆に最初の「コースが読める」という段階さえクリアできれば、急激に勝てる相手のレベルが上がるということですね。 

ここで少しレビュワーである私自身の話を。
ハンドルネームの通り、私は社会人です。
学生の頃から意識は高めでしたが、強豪校に所属していた訳でもなく、充実の練習環境の下で卓球をしてきた訳でもなく、体系立った技術指導を受けてきた訳でもありません。

それでもガムシャラに練習していれば良かった学生の頃(この意識も誤りでしたが・・・)から、拘束時間が増え、練習時間が激減する社会人となり、
いかに効率良く練習するか、いかにその少ない練習時間を意義あるものにするか…と、卓球できない時によく考えるようになったのがここ2年です。

今まで培ってきた自分の技術の引き出しと、それを使用しての戦術の整理、再構築、そして課題の洗い出し…。
周りの色んな卓球人との対話も踏まえ、自分の中でハッキリとまとまってきたのが、つい2ヶ月ほど前でしょうか。

卓球歴は12年。受験や仕事が忙しくて卓球を全くやっていない時も合わせれば、もっと長い年月を費やしました。ちょっと、かかりすぎました。

で、今回、その答え合わせを兼ねてこのDVDを観ました。
「全部紹介しとるやんけ!!!!!!!」と、思いました。笑
技術部分には踏み込まないため、正確には全てではないのですが、体系立てて説明しているので、思考の整理もしやすく、中1に戻ってこのDVD観て、スタートしておきたかったですねw

PC上で動画再生しながらメモ帳に内容を打ち込む…ということをしていましたが、大体実際のA4ノートなら2ページ分ぐらいにまとめられるものでしょうか。
「たったそれだけの情報」だと思うかはその人個人の価値観に委ねられる部分だと思いますが、考え方の土台となる基本的な部分というのは、「たったそれだけ」のことが多いです。

今後そのしっかりとした土台を明確な指針として練習できる…ということを考えれば、私は十分その価値があるのでは?!と思いました。


【オススメする方】
.ットマンを育てている指導者
△茲「もっと考えろ」とアドバイスを受けるけど、どう考えたらいいのか分からない人
とりあえずやる気だけはあるけど、カットマンをやり始めて間もない人
ぅットマン

要はカットマンに関わるほぼ全ての人…という感じでしょうか(笑)

このDVD中、「今回のDVDは技術を紹介するものではないから…」というお題目wが何度も出てきます。技術に関して踏み込んだ話は、もっとホントは言いたいんだけど…という雰囲気が全面に出ているのですが、意識的にされません(笑)
ですから、特にカットの基本がしっかりしていない人は「じゃあそれどうしたらいいんだよ!」となると思いますが、そんな人であっても、オススメできると思います。

まず「到達先」を知っておくこと。これは非常に重要なことです。
カットマンはまさに詰め将棋的なスタイルであると思いますが、その詰め将棋の定石にあたるのが今回のDVD内容です。
定石を踏まえた上で、今の自分に足りない部分を逆算して練習した方が、「将来の自分の卓球像」を描きやすいですし、将来像を持つことで意識もさらに高く持てます。

ですから、自他ともに上級者と認められるような人(全日本プレイヤー等)には、さすがに目新しい内容はありませんが、それ以外のほぼ全てのカットマンにオススメできる内容かなと思いました。



以上