投稿者：ザーシー
ガレイディアリボルバーR （Butterfly）
◆自己紹介
・卓球歴 10年
・戦型 普段はペンドラ＋粒高ですが、時々シェークも使います。
◆試打環境
・使用ラバー
テナジー05、64、25、80
ラザントパワーグリップ
エボリューションＭＸ-S
テンキョク3-60
スピネイト
フレアストーム2
フェイントOX
Grass D.tecs
フリクションスペシャル2
・比較ラケット
パラドックスR
ラプータフラットR
ドライブキラー
吉田海偉
キョウヒョウ皓
ブロックマン
柳承敏G-MAX
柳承敏T5000
◆第一印象
ガレイディアリボルバーRは特殊素材アリレートカーボンを搭載した反転式ペンホルダーラケットです。
以前バタフライにはパラドックスRというアリレートカーボンを搭載した反転式ペンホルダーラケットがありましたが先日廃番になりました。
パラドックスRは重量が65g前後と非常に軽量で振り抜きやすく、アリレートカーボンにより高い反発力を持ちながらも安定性を兼ね備えたラケットでした。
ガレイディアリボルバーRはパラドックスRの後継ラケットとの噂もありますが大きく違う点がラケットフェイスの形状です。
両方とも角丸型を表す｢R｣という表記が記載されていますが、ガレイディアリボルバーRはやや角型寄りの形状で、パラドックスRは中国式ペンホルダーのような丸形寄りの形状をしています。
また板厚はガレイディアリボルバーRが6.4mmでパラドックスRが6.3mmとガレイディアリボルバーRの方が1mmほど厚いようですがそれ以外はほとんどスペックに変更は見られません。
余談ですが、バタフライは2015年春にラインナップを一新し新製品ラケットを多数リリースした一方で、廃番にしたラケットの種類も近年では最多になりました。
またラインナップに残したラケットの中で単純に値上げしたものや（ティモボルシリーズなど）、廃番にしたラケットの後継コンセプトのものを値段を変更してリリースするなど（パラドックスR→ガレイディアリボルバーR、水谷隼→水谷ZLC、SK7タクティス→ハッドロウSKなど）全体的に以前よりも高級路線になった印象を受けました。（一消費者の意見ですので御了承ください）
◆攻撃系技術
アリレートカーボンを搭載しながらもボールの弾みは強すぎる印象はなく十分にコントロール可能です。
コルベルスピードやSK7などのやや弾む純木材ラケットに近いくらいの弾みで、粒高を貼っても弾みすぎることはありませんでした。
反転式ペンラケットは裏ソフト＋粒高などの弾みの異なる異質ラバーを組み合わせるユーザーが多いと思いますのでこれは優れている点だと思います。
また打球感もそこまでハードではないので5枚合板や単板と比べてもあまり違和感は感じませんでした。
私は普段7枚合板のラケットを使用しているのでややソフトに感じるほどでした。
また何と言ってもラケットが非常に軽量で振り抜きやすく長時間のラリーでもバテにくいです。
軽量なので反転もやりやすく台上での操作性も高いです。
アリレートカーボンを搭載しているからこそ弾みを落とさずにここまでの重量の軽さを実現できるのだと思います。
柳承敏G-MAXや吉田海偉などの厚く弾みの強いラケットに比べてドライブの一発の威力は弱いですが軽量なのでスイングスピードの速いドライブの連打がやりやすいです。
またパラドックスRに比べやや角型寄りの形状になのでドライブでの引き合いに強いように感じました。
ラケットが軽い為反転もしやすいので異質ラバーと組み合わせればラリーの中でドライブと変化球を打ち分けることもやりやすいです。
また軽量なので両面に裏ソフトを貼っても高い操作性を誇り裏面ドライブも非常にやりやすいです。
スマッシュも振り抜きが良いため非常にやりやすいです。
通常であれば台から出てからドライブを狙うボールも台上からスマッシュを狙えます。
表ソフトでの角度打ちや台上プレーも軽量な且つ安定性が高いため非常にやりやすいです。
またナックル時はしっかりボールを止めることが可能なのでナックル重視のプレーとの相性も良いです。
表ソフト＋裏ソフトの組み合わせでも重量が気にならない為、フォアでの前陣攻撃に裏面ドライブを組み合わせた速攻プレーも可能です。
加えてペンホルダーの表面でのバックハンドもやりやすいです。
軽量なので操作性が高く、ペンの表面バックドライブや表ソフトによる表面バックスマッシュなどもやりやすいです。
重いラケットでは慣れるまでどうしても肩や肘がつらいですが、ガレイディアリボルバーRは軽量なので裏面のみならず表面でのバックハンドも振り抜きやすいです。
◆守備系技術
ブロックはラケット自体が非常に軽量な為、組み合わせたラバーの種類によっては若干相手の球威に押されるような印象を受けました。
私は普段重いラケットを使用しているのでそのように感じましたが、普段から軽めのラケットを使用し使い方を熟知されているプレーヤーならあまり気にならないかもしれません。
また両面裏ソフトや裏ソフト＋表ソフトの組み合わせなら重量が重くなるので相手の球威にも対応できると思います。
粒高での当てるだけのブロックは特殊素材ラケットながら弾みすぎることはなく非常に安定した返球が可能です。
プラボール以降、攻撃型ラケットと粒高ラバーの組み合わせも増えてきているように感じるので弾みがそこまで強くない特殊素材と粒高なら相性も良いのではと思います。
カット性ブロックやナックル性ショートなどの守備プレーも十分可能な反発力に調整されているので粒高でのプレーを軸にラリーを組み立てるユーザーにも相性が良いと思います。
裏ソフトや表ソフトの攻撃力を維持しながら粒高などの変則プレーや守備プレーとの相性も崩さない絶妙な反発力に設計されていると感じました。
攻撃のみなら特殊素材などの攻撃型ラケット、守備重視なら弾みの弱い守備型ラケットを選ぶことが一番だと思います。
しかしどちらも重視する場合にはラケット選びは難しい作業になります。
高いレベルで攻守が両立されているガレイディアリボルバーRはそんなプレーヤーの選択肢の１つになると思います。
まさにラバーやプレーを選ばないオールラウンドラケットだと思います。
◆台上、サーブ、レシーブ
軽量により操作性が高いため台上プレーは非常やりやすいです。
特にフリックとプッシュは素早くラケットをスイングすることができるので台上で先手を打つことが可能です。
ラケット重量が重く操作性の悪さから台上に難があるプレーヤーには一度使って頂きたいです。
サーブは特殊素材ラケットながら弾みが強すぎないため回転がかけやすいです。
また軽いので素早くスイングでき、フェイクなども混ぜやすいと思いました。
レシーブはブロックと同じ理由でスピード系ロングサーブや強回転のロングサーブの球威にやや押されやすいので注意が必要です。
しかし軽量なのでフリックやチキータなどの台上での攻撃系レシーブは非常にやりやすいです。
◆おすすめプレーヤー、ラケット構成
A、裏ソフト＋粒高や表ソフト＋粒高など攻守のバランスを重視するプレーヤーにおすすめです。
強すぎず弱すぎない絶妙な反発力に調整されている為、攻撃プレーと守備プレーの両方に力を発揮してくれます。
また軽量なので反転や台上などの操作性が高いので様々な球種による変化プレーなどにも相性が良いです。
B、連打による攻撃を重視するプレーヤーにもおすすめします。
ラケットが軽量なので両面に裏ソフトや表ソフト＋裏ソフトなどの組み合わせでもラケットが重くならずに、振り抜きやすく操作性を損なわない為しっかりとスイングすることが可能です。
一発の威力は檜単板ラケットや特殊素材ラケットには及ばないものの、重量の軽さを生かした連打でラリーを制す攻撃スタイルには非常に相性が良いと思います。
両面裏ソフトで両ハンドドライブの連打や、表ソフト＋裏ソフトで速攻とナックル変化の前陣プレーに裏面ドライブを合わせた連続攻撃プレーにもおすすめです。
◆まとめ
ペンホルダー使用者が少なくなる中で反転式ペンホルダーは使用者、商品数共に非常に少なくなってきました。
一方で中国式ペンホルダーは中国選手人気により使用者、商品数も徐々に増えてきており一昔前とはペンホルダー市場も変化してきています。
しかし松下大星選手の活躍やプラボール対策などで反転式に再び注目が集まっていると感じているのは私だけではないと思います。
シェークドライブ型全盛の今こそ、より貴重な存在となった反転式ペンホルダーの個性が光るのではないかと思います。
