PREDATOR



























投稿者:ぬりかべ

  der-materialspezialist社 PREDATOR(赤・OX)
 ※幻守中国式に貼って試打しました。裏面は太陽PRO極薄(黒)です。
 ※プラボールのみでの試打となります(中体連が完全に移行したので)。

1.ざくっとレビュー
 攻撃の威力・安定感ともに高く、ブロック時は「切る」「切らない」のめりはりがつけやすい、中〜上級者向け粒高ラバー。

2.第一印象
 粒形状は完全な円柱型。SUPERWALLと比べましたが、粒は直径が大きく高いようです。der-materialspezialist社の粒はL.S.D.とSUPERWALLの2種類を使ってきましたが、どちらも粒の色が若干くすんで白っぽかったのに対し、PREDATORは透明感のあるきれいな赤です。
重さは、中国式の根元まで貼って、15g。球突きをしたところ打球感が硬く、「攻撃がしやすそうだなぁ」という印象を受けました。

※以下の点数は、すべて「粒高として」の点数です。
3.攻撃技術
 プッシュ 7点
 スマッシュ 9点
ドライブ  5点
 粒が太く、硬いためにプッシュのやりやすさと威力はかなり高めです。ボールが直線的に跳ぶため、「打点を落として擦るように打つ」ことはできませんが、バウンド直後〜頂点の間で打ったプッシュは決定力がかなり高めでした。ただし、変化はさほど大きくないため弾道が素直になり、打点が遅くなるとあっさりカウンターを食らってしまうこともしばしばでした。弱く打てばネット際に落とすことも簡単なので、速いボールを連発するよりも緩急をつけて相手を揺さぶると良いでしょう。
 スマッシュやドライブに関しては、強く打っても粒が倒れにくいため前進回転をかけて打つことが難しく、シートの表面でボールが滑るような感覚があるために、打点を落としてドライブをかけたりスマッシュに前進回転をかけたりすることが難しいと感じました。しかし、粒の硬さの影響からか板で打つような感覚があり、スマッシュや角度打ちはかなりやりやすいと感じました。球質も「どナックル」になり、相手からは「ラケットに当てても落ちるから取りにくい」と言われました。総じて、フラット系の打法に関しては安定感と決定力は高めであると言って良いでしょう。

4.守備技術
 ブロック 8.5点
 ツッツキ 6点
 ブロックですが、まず弾道が低いので相手に上から叩かれることが減ります。同社のL.S.D.やSUPERWALLのような超低弾性の粒高と比べると若干跳ねますが、2バウンドブロックもやりやすく、一般的な粒高と比べてもかなり止めやすい方かと思います。きちんと切りにいけばしっかり下回転がかかりますが、自然と下回転がかかって返るわけではなく、基本的に当てるだけではナックル性ブロックになります。「切る」「切らない」の区別はかなりつけやすいですね。スピン反転能力は高めですが群を抜いて高いというわけではありません。しかし、回転量の緩急のつけやすさは今までにつかってきたラバーの中でもトップクラスかと思います。先日、よく練習をする社会人のペンドラの方と打っていただきましたが「カット性ショートは良く切れているし、切らないショートはどナックルで打ちにくい」との感想をいただきました。
 ツッツキに関しては、粒が倒れず、攻撃技術のところでも触れたようにシート表面でボールが滑るような感覚があるため、まったく切れません。練習相手によれば、ナックルか弱い上回転になっているようです。しかし、弾道が低く弾みも抑え気味なため、ボールの飛び方は普通のツッツキそのもの。切ったツッツキのフリをして相手のオーバーミスを誘ったり、浮き球で返させたり、ということが可能です。カットマン相手のときは、プッシュとこのツッツキで緩急をつければ、長短と緩急のゆさぶりでかなり攻略しやすくなると思います。

5.台上技術・サーブ・レシーブ全般
 台上技術点 8点
レシーブ点 8点
 レシーブに関しては、ブロックと同様に弾道が低いので相手に上から叩かれることが少なくなります。基本的に当てるだけではナックルになりますが、ラケットをスライドさせれば揺れる変化も出ますし、特に横回転系のサーブに対する変化はかなり大きめです。色々と試してみましたが、横回転系のサーブに対しては逆回転で返すようにラケットをスライドさせるとシート表面でボールがスリップし、かなりボールが揺れてくれます。粒の変化に慣れているうちの生徒にも「この変化、気持ち悪い」とまで言われました。ただし、(粒高の宿命ではありますが)ナックルや純粋な下回転のサーブに対しての変化は小さく、それらに対してはフリックやストップなどで対応する技術が必要かと思います。
 台上技術に関しては、攻撃技術のところでも述べたように板で打っているような感覚があり、相手の回転の影響を受けにくく、「かける」のではなく「頂点で弾く」ようにフリックするとかなり安定します。試しにシェーク持ちでリフトをやってみたところ、威力は出るうえに相手の回転も残すため、かなり決定力は高めでした。ストップも下回転がかかりにくいもののかなり短く止めることができ、相手を揺さぶるには十分です。

6.お勧め構成
 幻守に貼る前にはDONIC社のデフプレイクラシックセンゾー中国式に貼っていたのですが、プッシュの威力があまり出ないために、ラバーの能力を引き出せていないように思いました。攻撃力を生かすために、ある程度弾みの良い(ALL+以上)ブレードに貼った方が良さそうです。また、粒が硬いためブロックで「切る」「切らない」の区別がつけやすいことを考えると、球持ちの良いブレードに貼ってブロックを切りやすくするよりも、ある程度硬めのブレードに貼って球離れを速くし「切らない」を意図的にできるようにした方が良いでしょう。WRMさんのラケットの中では、幻守との相性は抜群と言っていいでしょう。

7.どんな人にお勧めか
攻撃のしやすさが魅力であることと、「切る」「切らない」の区別がしやすいことを考えると、自分から攻める技術や回転の緩急をつける技術を持った中〜上級者向けの粒かと思います。ペン粒の選手にもたいへん合いますし、バックでハーフボレーやスマッシュなどを使いたいシェーク粒の選手にも適していると思います。
 また、SUPERWALL以上に「シート表面で滑らせる」ことがやりやすかったため、アンチ系粒高を使った経験のある選手にもかなりお勧めできます。

8.総合評価
 ペン粒で攻守を行う中〜上級者が使うには、安定感も変化も大きいため、8.5〜9点をつけて良いラバーだと思います。守備メインの選手にも8点をつけて良いラバーかと思います。

9.その他
 SUPERWALLのレビューで「しばらくこのラバーに固定」と書きましたが、このPREDATORも高性能かつ好みの打球感、しかも「シート表面で滑らせる」プレーがやりやすいので、どちらにしようか本当に迷うところですね。嬉しい悩みではありますが、しばらくこの2枚のどちらを使うか、かなり迷うことになりそうです。