レッドローズ


















投稿者:ぬりかべ
銀河社「レッドローズ中国式」レビュー
 ※表面はDr.Neubauer社癸院ξ¬未和斥PRO極薄皮付きブルースポンジで使用しました。

1.ざくっとレビュー
 粒高の「切る・切らない」「揺れる」の変化が出しやすい、異質攻守型の中〜上級者向けブレード。

2.第一印象
 軽めのものをお願いし、82g。中国式としては標準的な重さか、やや軽めと言えるでしょう。グリップはコニック型となっており持ちやすいのですが、思いのほか厚みがあり、私はグリップの裏面が今一つフィットしないように感じ、少し削りました。手が小さめの選手はちょっと注意が必要かもしれません。
 球突きをしたところ、弾みに関してはOFF−〜OFFぐらいであるように感じました。打球感は硬めですが、カーボン系の硬さというよりもハードウッド系の硬さに近いように感じました。個人的にはかなり好きな打球感です。

※基本的には粒高(癸院砲箸料蠕に関してのレビューとなります。
3.攻撃技術
 ドライブ点 6点
プッシュ  8点
スマッシュ・角度打ち点 8.5点
 どの技術でもいえることですが、弾みが良いために特に攻撃技術は慣れるまではオーバーしやすくなります。ただし、慣れて角度が合うようになれば、粒高一枚でも変化系表に近い威力を出すことができます。
 プッシュは、スピードに関してはかなりのものですが、変化はやや小さめ。そのため、低い打点から持ち上げるように打つと(スピードを抑えている分)棒球になり、相手にカウンターされやすくなってしまいます。しかし、高い打点から切り落とすように打ち込むと、球質の重い高速ナックルを出すことができ、決定力はかなり高くなります。打点の速さを追求するよりも、高い打点で打つことを心掛ける方が威力が出ると感じました。
 スマッシュに関しては球離れが早く、打ちやすさ・威力ともに良好です。球質も「どナックル」になるので、かなり取りづらいようです。ただし、前進回転をかけて打つのは難しいので、打点を落とすとかなり厳しいかともいます。角度打ちでは、球離れが早いぶん相手の回転の影響を受けづらく、相手の回転をかなり残して返るため、スピード・変化ともにかなり良いですね。特にカット打ちでは威力を発揮します。
 ドライブは、球離れが早いぶん自分からかけることは難しいのですが、スピン反転能力を生かし、相手の下回転を残してドライブ気味に打つことは可能です。決定力のあるボールにはなりませんが、変化を生かしてチャンスボールをつくるには良いかと思いました。

4.守備技術寸評
 ブロック点 8点
 カウンター点 7点
ツッツキ点 6点
 まず、普通に当てるだけのブロックでは、弾みが良いためオーバーミスの連発になりやすいかと思います。しかし、表ソフトユーザーの方に試打していただいたところ「表ソフトに近い感覚でブロックできる」との感想をもらい、上から抑えるようにブロックすると変化系表を使っているような高速ナックルのブロックが出ました。また、ボールの斜め下をとらえて粒を倒せば、強ドライブに対しても普通にブロックできます。スピン反転能力は高い方かと思いますが、守備用ブレードを使ったときと比べると、回転量の上限はやや少ないように感じました。カット性ショートで切り倒してネットミスを誘うよりも、回転量やブロックのスピードの緩急で相手を揺さぶる方が点を稼げそうです。なお、ループドライブであれば、上から弾くように当てても粒が潰れることもなく、カウンタープッシュやカウンタースマッシュが可能です。
 ツッツキは、残念ながら切れません。弾道が本物のツッツキに似た感じだったので期待したのですが…OXでは難しそうですね。ただし、短く低く抑えることはさほど難しくないので、切ったツッツキに見せかけてチャンスメイクをする、プッシュと混ぜて緩急をつけるという点では役に立つかと思います。

5.台上技術・サーブ・レシーブ全般
 台上技術点 8点
レシーブ点 7点
レシーブに関しては、攻撃のところで述べたように弾みが良いので、慣れるまではオーバーミスが出やすいように思いました。ただし、そのぶんプッシュなどのレシーブ攻撃の決定力は上がりますし、球離れが早いぶん回転の影響は受けにくいように感じます。先述したようにプッシュの変化は小さめなので、「速い打点で打つ」よりも「バウンドの頂点をとらえる」ことを意識する方が良さそうです。
 台上技術では、フリックがかなり好感触でした。球離れが良いので、「かける」よりは「弾く」ように打った方が安定し、威力も出るようです。プッシュは変化が小さめだったのですが、フリックは変化が比較的大きいようであり、練習相手(県大会出場選手)は「フリックは思いのほかボールが重い。プッシュはスピードがある代わりにボールが単調だったけど、フリックは時々ボールが揺れる」と述べていました。ストップも試してみましたが、弾みの良さのわりにはボールが低く短く止まります。さすがに切れたボールは出せませんが、フリックとストップの使い分けで点を稼げそうです。

6.お勧め構成
 粒が軟らかいラバーよりは、粒が硬いラバーの方が相性が良いように思います。癸韻SUPERWALLあるいはPREDATORあたりがお勧めですね。
 裏面に貼るラバーは、テンション系でも粘着系でも問題なく使えるかと思いますが、試打のときに使った太陽PRO極薄皮付きブルースポンジとの相性がたいへん良かったように思います。

7.どんな人にお勧めか
 粒ユーザーという前提で考えると、ブロック中心の選手よりは、積極的に攻撃を仕掛ける選手に合うと思います。裏ソフトとの相性(おそらく、極薄でもテンション系でも扱いやすいと思います)を考えると、ペン粒なら反転攻撃を多用する選手、シェークバック粒でもガンガンフォアを振る選手にお勧めしたいですね。

8.総合評価
 粒の選手が使う場合、スタイルや技術レベルによってかなり評価が分かれるかなぁ、と思います。
 ある程度のブロック技術が必要なので、粒初心者が使うには扱いが難しいかと思います。プッシュのしやすさという利点はあるものの、5〜6点ぐらいかと思います。
ブロック技術のある中〜上級者が使う場合、守備主体の選手であっても7〜7.5点、ペン粒でフォアハンドや反転を多用して攻撃を多くする選手やシェーク粒でフォアハンドをガンガン振っていくタイプにとっては8〜8.5点というところでしょうか。

9.その他
 プラボールに移行して以来、カット性ショートの切れが若干落ちたかわりに、粒による攻撃がしやすくなったように思います(そう感じている粒ユーザーは多いのではないでしょうか)。そのため、自分は試合用のラケットを極守兇ら幻守に替え、裏面攻撃やフォア攻撃の割合を意図的に増やしています。レッドローズはそんなプレーによくあっているので、当面の間は幻守とこのラケットの併用になりそうです。

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