キョウヒョウ龍2













投稿者:ザーシー
キョウヒョウ龍2-FL(紅双喜)

◆自己紹介
・卓球歴 11年
・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。

◆試打環境
・使用ラバー
省チーム用Neoキョウヒョウ3ブルースポンジ 40度 2.1mm
キョウヒョウ8 39度 2.15mm
キョウヒョウ3-50 37度 2.1mm
テナジー05 アツ
テナジー64 アツ
テナジー80 アツ
ブライスハイスピード アツ
ファスタークG-1 厚
ファスタークS-1 厚
ラザントグリップ 1.9mm
プラクソン450 2.0mm

・比較ラケット
キョウヒョウ龍-FL
キョウヒョウ皓-FL
キョウヒョウ王-FL
SK7-ST
パーソンパワープレイ-ST
クリッパーウッド-FL

◆第一印象
最強中国の代表選手の一人である馬龍選手は2016年7月現在、現世界チャンピオンとしてランキングの頂点に君臨し、開催間近に迫ったリオオリンピックの最有力優勝候補として期待されています。
また馬龍選手はトップ選手ながら用具を頻繁に変更することでも有名です。(世界選手権優勝後の現在は落ち着いた感もありますが)
トップ選手は同じ用具や似たタイプの用具を長く使用する傾向がありますが、馬龍選手のような大胆な用具変更を頻繁にする選手は珍しいです。
そんな馬龍選手が過去に用具変更をしている中で木材7枚合板を使っていた時期がありました。
今回レビューするキョウヒョウ龍2はキョウヒョウ龍3とともに馬龍選手の木材7枚合板時代を共に戦ったラケットです。
馬龍選手はこれまで
木材5枚+アリレートカーボン2枚
木材5枚+カーボン2枚
木材5枚+赤色染色木材2枚
木材5枚+インナーアリレートカーボン2枚
といった合計すると7枚合板になるラケットを多く使用してきました。
キョウヒョウ龍2は純木材ラケットなので特殊素材仕様だったキョウヒョウ龍や、同じ純木材のキョウヒョウ王やキョウヒョウ皓との比較が楽しみです。
板厚は6.4mmとなっており実際に測っても6〜6.5mmの間でやや6.5mm側寄りといった厚さでした。
グリップはFLでやや平べったいような握り心地です。
また私が持っているキョウヒョウ龍2にはグリップエンドに馬龍選手の白黒のレンズが配置されていました。
またバック側(レンズが付いていない側)のグリップには龍のようなイラストがデザインされていました。
 
◆攻撃系技術
打球感は7枚合板の中ではソフトな部類に感じました。
また7枚合板ながらそこまで弾みが強くはないので、全体的に硬めの5枚合板ラケットに近いスペックに感じられました。
省チーム用Neoキョウヒョウ3ブルースポンジ(以下:省狂ネオ3ブルー)やキョウヒョウ8のような硬めの粘着性ラバーと7枚合板を組み合わせた場合、打球感が硬くなりすぎて回転がかけずらくなったり、ボールがラバーに食い込まずに落ちてしまうことがあります。
しかしキョウヒョウ龍2は硬めの粘着性ラバーと7枚合板を組み合わせた場合でも使いやすくなるように設計されていると感じました。
硬めのラケット×硬めのラバーの組み合わせながら回転がかけやすく、一発の威力も発揮しながらボールをしっかりとコントロールできるのでまさに硬いラバー専用の7枚合板ラケットといった表現が相応しいと思いました。
 
またテナジー05やファスタークG-1のような回転重視のスピン系テンションでのフォアラリーやフォアドライブも硬めの粘着性ラバー同様に7枚合板との組み合わせとは思えない程使いやすかったです。
しかしテナジー64やラザントグリップなどのスピード重視のスピン系テンション、ブライスハイスピードやプラクソン450などのスピード系テンション、キョウヒョウ3-50のような軟らかめの粘着性ラバーをフォアで使用すると、7枚合板ながら打球感がソフトなのでラバーとラケットの両方が軟らかい組み合わせとなり、想像よりもボールが飛び出したり打球感が手先に伝わってこないといった何とも言葉に表せないような感覚がありました。
普段から軟らかいラケット×軟らかいラバーの組み合わせを使用している方は使いやすいかもしれませんが、私個人の感想としましてはキョウヒョウ龍2のフォア面には硬めの粘着性ラバーやスピン重視のスピン系テンションが適していると思いました。
逆にテナジー64やブライスハイスピード、キョウヒョウ3-50はバックで使用した場合かなり使いやすかったです。
7枚合板のフォアに硬めのラバーを組み合わせる場合、バックには軟らかいラバーを組み合わせたとしてもコントロールはやや難しくなる傾向があります。
○○ソフトや○○FXといったその中でも特に軟らかいラバーをバックに組み合わせなければバックドライブでの連打などは厳しくなります。
しかしキョウヒョウ龍2の場合フォアに硬いラバーを貼ってもバックにほどほどの軟らかさのラバーならば組み合わせられるので、フォアとバックでの極端な硬さの違いが合わないと感じている方にも使いやすいと思います。

◆守備系技術
7枚合板と硬い粘着性ラバーの組み合わせながら、ブロックがとてもコントロールしやすく正確に返球することが可能です。
ブロックも硬い粘着性ラバーと7枚合板の組み合わせではボールを上手く掴むことが出来ずにラバー表面でボトッとボール落としてしまうことがあります。
しかしキョウヒョウ龍2は硬いラバーとの組み合わせでもボールがしっかりと食い込むので守備に回っても粘りきることが可能です。
また後陣に下げられた場合もボールがしっかり食い込むのでロビングやカウンターで粘ることが可能です。
硬いラバーと7枚合板の組み合わせでは中〜後陣でのプレーは難しいですがキョウヒョウ龍2はプレーの範囲が広くさすがトップ選手用に設計されているなと感じました。
 
◆台上
ストップやツッツキは7枚合板ながら弾みが強すぎることはないので、組み合わせたラバーの性能がダイレクトに現れます。
粘着性ラバーならばストップもよく止まりツッツキをブチ切ることが可能です。
またチキータやフリックはボールがよく食い込むので、硬め粘着性ラバーを組み合わた場合でもしっかりと回転をかけることが可能です。

◆サーブ、レシーブ
同じ7枚合板の中ではショートスピンサーブは非常に安定して打つことが可能です。
硬いラバーとの組み合わせでもボールにしっかりと回転をかけられるので7枚合板でサーブを切ることが苦手な方や、短く出すことがあまり得意でない方にキョウヒョウ龍2はおすすめです。
レシーブはロングサーブに対するドライブレシーブやショートサーブに対するチキータなど、強い回転をかける攻めのレシーブがやりやすく好印象でした。

◆おすすめプレーヤー、ラケット構成
硬い粘着性ラバーとの組み合わせでも硬くなりすぎることがなくまるで5枚合板のような使いやすさが魅力です。
特殊素材よりも木材ラケットを好む方で、5枚合板よりは弾みが欲しいけど7枚合板特有のハードな打球感が苦手な方におすすめです。
7枚合板の一発の威力と5枚合板のようなソフトな打球感を両立したラケットを探している方にはぜひキョウヒョウ龍2を試して頂きたいです。
またキョウヒョウ龍2と省狂ネオ3ブルーとの組み合わせは非常に相性が良く、ラバーの性能を高レベルで引き出すラケットだと思います。
プラボールでも木材ラケット+粘着性ラバーの組み合わせで特殊素材ラケット+スピン系テンションラバーを使用する相手にも互角以上に戦えると思います。

◆まとめ
プラボール化やノングルー化によって特殊素材ラケットやスピン系テンションラバーが主流になり、木材ラケットや粘着性ラバーは大きな影響を受けました。
弾みの強い用具を使えば使い慣れるのに相当の苦労が生じ、極端な組み合わせを作れば打球感や食い込みといった繊細な部分にまで影響が出てしまうこともありました。
しかしキョウヒョウ龍2のような打球感と弾みのバランスが良い木材ラケットと省狂ネオ3ブルーのような弾みが強化された粘着性ラバーを組み合わせれば、ノングルーやプラボールといった状況下でも変化の影響を上手く緩和してプレーすることが可能だと思います。
プラボール化によって使い慣れた組み合わせの用具を手放し、弾みの強い特殊素材ラケットや回転がかけやすいスピン系テンションラバーに乗り換えることを余儀なくされた方も多いと思います。
しかし使い慣れた用具を諦めるのではなく進化した用具を試したり、過去に発売された用具の中から適したものを今一度探し直すことで、新たな発見があるかもしれないと思いました。
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