エボリューションEL-S












投稿者:バルサミコ
エボリューションEL-S
【自己紹介】
打倒ザーシーさんを掲げて臨んだ下半期レビュー、未だ及ぶ気配もなし。
前回に引き続き勝負ラバーをレビューします。
ツッツキとカウンターのバックプッシュ、三球目バックドライブを多用するため弾きの良いアツをバックにて使用してのレビュー。
 
【概略】
バック面のラバーがなかなか定まらず、ヴェガジャパン、ラウンデルハード、ブライスハイスピード、テナジー64等をこの一年で使用した結果、一番無難に試合で使えるのはヴェガジャパンだと結論づけた今年7月。大会でもツッツキで得点を重ね、他県の学生チャンプにもツッツキのキレを印象付け、ヴェガジャパンと心中するかと思った矢先に出会ったのがこの「エボEL-S」。エボシリーズはこれまで触ったことはあるけれど誇大広告がつきまとうラバーという印象が強かった。
だがEL-Sにおいては違う。バックを振りに行く中級者や素材系でミドル硬度でコシがあるラバーを求めている方は皆これを使えばいいのではないか、と思える程の高性能ラバー。
【次にWRMさんが売り出すであろう予想文句】
ミドル硬度の弱点を全て埋めた最強ラバー。
バックで落ちることはなくなり、一発も繋ぎも自在にこなせるオールラウンドラバー。
ミドル硬度特有の練習で気持ち悪い打感があるものの、試合で気持ちいいとした実戦的性能を更に昇華させ、練習でも試合でも気持ち良く使用できる稀有な性能。
 
【レビュー時使用用具】
R ティモボルスピリット
F キョウヒョウ3-50
B エボEL-S赤1.9mm
 
【比較ラバー】
ヴェガジャパン、ラウンデルハード、ブライスハイスピード、テナジー64、オメガVアジア、オメガVプロ
ボールはニッタクJトップ、ニッタクスリースターを使用
 
【詳細レビュー】
「TIBHAR裏ソフト最高傑作!11年ぶりの勝負ラバー」
このキャッチフレーズを見たとき、正直「絶対糞!!!いいすぎ!!!WRMさんこれは飛ばしすぎでは、、、?1000枚なんて売れるはずない」と酷評する準備をしていた私。というのも以前ラザントパワーグリップが押されていた時、なんとなくラザントグリップを買って大失敗した経緯があるためである。ミドル硬度よりかは固いテンションが好みのタイプが、突然柔らかめのミドル硬度を使うとどうなるか、ドライブは全部ネット直行、ツッツキもかからずにfly awayなんてのはありありではなかろうか。そもそも柔らかいラバーを突然使った私の自業自得の感も否めず、WRMさんからしたらとばっちりだろうが・・・。
 
しかし、練習がしっかりできていて、かけ癖がある人には硬いラバーはもってこい、だがしかしスピードの差をつけづらく、メリハリが出しにくい。種々のデメリットを考慮してもプレイスタイルのバランスを取る為に今年になってから柔らか目のテンションを買うようになり、ヴェガジャパンで安定しつつあったところにこのキャッチフレーズ。幸いにもポイントも今回頂けたことだしためしに買ってみて酷いレビューを書いて私のようなラザントグリップショックを回避できるような人が増えるようにしよう、そんなネガティブな理由がこのラバーに出会う動機だった。
動画を見る限り、弱くひっかけても持ち上がる、弾道がそこまで高くない、上書きツッツキで低いボールを出しやすい特徴があるということから私個人としては明らかにフォアよりバック向けな印象。軽打の様子から弾きも良さそうなためフォアで売り出しているWRMさんを考慮しても、たとえ自分に合わなくても弾けるならばバックでヴェガジャパン的に妥協含みで使えそうという印象。ボールが下に行く傾向があったとしても面さえ作ってプッシュできれば全日本予選でも自分のしたいプレーができるのではないかと思った。
開封して手に取りスポンジを触った直後、キョウヒョウ3-50の時のような強烈な主張を受けた。

・・・固いのに食い込みやすく、それでいて弾性がある。


ぺなぺな感がない…これはかつてのやわらかラバーにはない。ぐっちぃ氏はシートが凄いといいますが、私はスポンジに感動した。ぺなぺなしない。キョウヒョウ3-50のような大好きな感覚。マニュアル性能に幅がありそうなスポンジ。
かつて私を泣かせたオメガVヨーロ、ラザントグリップを使用した際のスポンジの弱さ、また試合中にバックドライブを全て落とす感覚、ボールは掴みはするも放さない…そうした商品としての矛盾を秘めたラバーに共通したぺなぺな感が無いのだ。こんなラバーいいに決まってる。そしてスポンジが若干柔らか目なのにコシがある。レッドスポンジが語りかけるは弾きのしやすさ、強烈なオーラ…それはあたかもテナジーを彷彿とさせた。

前置きが長くなったが、実際に打ってみても印象は変わらない。
弾きのタッチ、こすりのタッチどちらもそつなくこなせる。ドライブ系に関してはできない技術は存在しない。順上回転をかけようとループすれば豊富なスピンと共に高い弧線を描き、ボールの外を捉えて強打すれば突き刺さるようなボールが出せる。
今年私が勉強した平岡氏の推奨するAA理論のバックドライブはコシがあるラバーでなければ安定して強いボールが出せないため、オメガVプロ、G1のような硬めのスポンジのラバーの使用を余儀なくされる。食い込みが甘く振りも安定しない場合はミスが出るのだが、上手くいった時のボールは段違いにパワフル。上手く食い込ませることができないならばと柔らか目のヴェガジャパンのようなラバーでは安定して入るがスピードの追及はできない。
 
所謂強い人の教える強い打ち方で強いボールを出そうとすればそれなりのラバーでそれなりの打ち方をしなければいけない。そうした時、技術の習得、技術の安定化を手助けするスペックがこのラバーにある。ぐっちぃ氏の語るようなひっかかりがあるのは勿論のこと、このラバーは弾力性に富みかつ弾道は十分な高さが出せ、柔らかいラバーをバックに使う時のような無駄な球持ちやエネルギーロスがない。それ故正しい打ち方、正しい捉え方さえしていればこのラバーに至ってはどこまでもスピードを追求できる。
突き刺さるようなボールを打とうとした時の弾道が絶妙で、変なネットミスやオーバーミスが少ない。これは前述したように弾道が十分、つまりは高すぎず低くすぎないというラバー特性によるものではなかろうか。やはり現代卓球にて強く早いボールを打つ為にはそれなりのラバーを使用する必要がある。一撃性のあるボールを打ちたい、一撃性のあるボールを打つ為の打法を習得したい際はこのラバーが適しているのではないか。
大味のある技術に関しては違和感や負の印象は無い。小技に関しても上書きツッツキもストップも何でもシートを使うようにすればヴェガジャパンのように安定感があり、回転の変化も付けやすい。ブロックもボールの真正面を取ると回転の影響を受けて安定しないが、気持ちボールの左側を取るようにする、もしくはボールとラケットの高さを合わせてプッシュするようにすれば安定して返すことができる。守備もやりやすい。

だがこのラバー利点だらけというわけでもなく、ナックル系の低いボールに対して強く行き辛いことが欠点として挙げられる。低めのボールに対してはかけ癖がついている人ならばなんてことはないのだろうが、プッシュ気味に早く返したい場合はこのラバーの場合弾道が比較的低いためネットミスが出る。低いボールに対してかけ癖をつけることが半ば強要されるため、低いボールに対しても面を作ってプッシュをして裏をかきたいプレイヤーにはオススメしない。
また、あくまでちょっと硬めのラバーであるため、そもそもスイングスピードが無かったりボールに対して面をきっちり作れずボールを食い込ませる感覚が無い人は勿論オススメしない。あくまでバックハンドを振れる人で何にしようか困ってる方、レシーブでツッツキをしたいのにツッツキに焦点を当てるとバック一撃での得点源が無くなる等メリットデメリットを見てバランスで悩んでいる方にオススメする。


【まとめ】
誇大広告ではない、万能なラバー。価格面、性能面どれをとっても文句なしのハイバランスラバー。1000枚入荷も納得です。バックでかける感覚のある人ならばとりあえずオススメします。
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