フォアハンドドライブ編DVD












投稿者:ぬりかべ

WRM社「礼武研究所2016年最新フォアハンドドライブ編DVD」レビュー

1.ざくっとレビュー
 スピードドライブ・ループドライブ・パワードライブの打ち方と下半身の使い方に関して、卓球初心者でもわかるようにシンプルな言葉と図で説明した、技術解説DVD。

2.内容・考察
 内容は、次の7部構成になっています。
  (1)はじめに
  (2)スイング方向について
  (3)基本のうち方
  (4)応用編
  (5)ロングボールに対する打ち方
  (6)システム練習
  (7)おわりに
 (2)では、「.好圈璽表纏襪梁任訴(ラケットを後ろに引く) 回転重視の打ち方(ラケットを下に引く)」のスイングについて、図を用いて説明されています。スイングに関しては特に難しいものではなく、図もシンプルでなものであるため、理論は1年生でも簡単に理解できるようになっています。また´△離疋薀ぅ屬了の足の位置、体重移動についても説明されており、「腰を使う」「足を使う」ということの意味(=股関節の力を使う)と、その具体的な方法が説明されています。´△離好ぅ鵐飴の足の使い方について両パターンの映像が並べて表示されているので、どうすれば打ち分けられるかが大変わかりやすくなっています。この部分は「手打ちをどう修正すればいいか」で悩んでいる指導者(私もですが)の方にはぜひ見てもらいたいですね。
(3)では、´△領習方法と、´△涼羇屬任△襦岫2鹽召魍櫃韻洞く打つスイング(ラケットを斜め後ろに引く)」について説明されています。´↓のドライブに関し、
 ・どのようにスイングすればいいか
・最初はどんな意識を持って打てばよいか
が紹介されており、まずは基本のスイングができるようになってから微調整をしていく、という方法が紹介されています。
 (4)では、下回転が強い時に使うと△涼羇屬離好ぅ鵐亜攻撃的で安定したと△涼羇屬離好ぅ鵐阿紹介されています。
 (5)では、上回転に対する打ち方が、以下の順番で紹介されています。
 ・上回転を打ち返すときの注意点と台との距離の取り方
 ・前でフラットに打つ場合(バックスイングの取り方と股関節の使い方)
 ・前陣で回転をかけて打つ場合(スイング時の注意点とボールのとらえ方の意識)
 ・後ろで打つ場合(ボールの高さと距離に応じたスイング方向)
 ・様々なバックスイングを使っての練習(動きながら、スイングのラインを変えて打つ)
個人的には、台との距離の取り方の説明に納得できる部分が多く、「スイングはいいんだけど、なぜか入らないんだよなぁ」という選手はこの台との距離で失敗しているのではないか、と思いました。
 (6)では、まず「サーブ→ツッツキ→ドライブ」のシステム練習が紹介されています。特に、ツッツキからドライブのスイングに入るときの右足及び股関節の使い方が丁寧に説明されており、腕と足の動きがうまく連動していない選手にはぜひ見せたいところです。次に「ツッツキ→ドライブ→上回転に対するドライブ」が紹介されています。ここでは、上回転に対して前陣で打ち返す場合と下がって打ち返すときの2パターンが紹介されていますが、その様子が正面からと横からの両方で撮影されているため、スイングだけでなく『足運びをどのようにすればいいのか』がよく分かるようになっています。

3.選手の様子
 自分のチームの弱点として、「強打時に強く弾いてしまう」「フォア強打が手打ちになることが多い」ことがありましたが、このDVDの内容を中心に1年生の指導を行ったところ、現2・3年生が1年生だったときよりも明らかに回転がかかったドライブが打てるようになっています。
また、ミスをしたときには右足の位置やスイングの向きを確認しながら素振りをするなど、自分でチェックポイントを決めてスイングを調整する姿が見られました。生徒同士が練習するときも、相手がミスをしたときには「スイングを△諒向に近づけてみなよ」「バックスイングが低いから、ちゃんと真後ろに引きなよ」「股関節を曲げたら持ち上がるよ」と具体的な言葉でアドバイスをする姿が見られるようになりました。フォームのチェックやアドバイスに関しては前々からできていることなのですが、より明確に言語化できるようになったように思います。
 面白かったのが、粒ペンの選手までこの理論でドライブを打つようになったこと。彼らには特にドライブの指導は行っていませんでしたが、私がドライブマンに教えているのを聞いて「自分たちもできるのでは」と考え、真似したようです。裏や表と粒ではスイング方向は違いますが、足の使い方や角度調整でこの理論を用いてドライブを打っています。もちろん回転量のあるドライブではありませんが、弾道や球質が独特であるためかなり決定率の高い攻撃手段となっています。

4.指導者の視点から
 このDVDの最大の長所は、「ドライブを打つためのポイントがシンプルに言語化されていること」ですね。そのぶん指導者としては内容を選手に伝えやすくなっています。また、選手も「ドライブを打つ時にどこに気をつければよいのか」がはっきりとわかるので、自分でチェックポイントをつくり「オーバーミスが続いているのでスイングを,鉢の中間にしてみよう」「カットを持ち上げきれえていないから、右足を前に出してみよう」などとフォームを修正しやすくなるかと思います。
 次に「良い」と思ったのが、「2.内容、考察」でも触れましたが、下半身の使い方が丁寧に説明されていること。恥ずかしながら、自分は「下半身を使ってドライブを打つ」ことが十分に理解できていなかったのですが、このDVDを見てきちんと言語化して説明できるようになりました。内容は決して難しいものではないので、卓球初心者にも十分理解できるかと思います。

5.総評
 内容は決して難しいものではなく、中学生であれば初心者から県大会出場レベルの中級者ぐらいまでに適した内容かと思います。先述したとおりポイントがシンプルかつ分かりやすいので、初心者の指導にはうってつけですね。
 これらを考慮すると、初心者のフォアドライブ指導には8.5〜9点、中級者指導には7〜8点をつけて良いかと思います。また、定価が3000円と、相変わらずコストパフォーマンスは抜群にいいですね。