ヘルキャット













投稿者:ぐらたす

HELLCAT(赤OX)【der-materialspezialist社】

1.ざくっとレビュー
『守備:直線的失速系ナックルブロック』
『攻撃:直線的カウンター系スピードナックル』
異質反転型選手に2つのナックルアビリティをプラスしてくれる変化表1枚ラバー

2.第一印象
 パッケージ重量48g ラバー単体22g カット後16g(幻守L:接着シート含む)

使用ラケット 幻守L
       (後に日本製インナーカーボンも)

粒は横目で粒表面に光沢があり布目がない。
粒表面はDr. Neubauer社のNo.1に似ています。
粒形状は太目で硬い。たぶん打球時に寝ることはない粒だ。
粒表面にひっかかりがあり接触抵抗はかなり高いと予想できます。
なんか変化は少なそうな第一印象。
玉突きはかなり弾まない。
(後に試しましたが、弾むカーボンラケットでもいい感じに弾まない。)
赤はシートが透けるので、ラケット表板に文字とかロゴとかあると完璧に透けちゃいます。

3.守備技術全般
(1)カット
WRMの紹介では、カットについて紹介がなかったので、カットから・・・。
その昔、カットマンといえば一枚ラバーが一世を風靡していた時代があります。
YASAKAのコバルトなど一枚ラバーで粘り切る戦術のカットマンが主流でした。
HELLCATのカットは、その昔懐かしい時代を思い出させてくれます。
粘り切る戦術で、低いナックルカット・止まる球足・深いナックルカットのいやらしさ・微妙な回転変化など、粒高とは異なる癖球です。
現代のカットマンは粒高の変化・反転による切れ味重視で、積極的に攻撃を仕掛ける選手が多い。そうでなければ勝てないと思い込んでいるのかも。
HELLCATは、カット用としては、今の流行に反するラバーではありますが、粘り切る戦術には向く感じがします。オートマチックな反転はしないし、球質はほぼほぼナックル、なのに粘りのなかにミスを誘発できる一癖二癖があります。可能性は感じます。
カットの距離感さえつかめれば安定するし、連続低空カットでスピード攻撃を封じることができます。後で記述するが攻撃性能も良いので、新たな『カット&ナックル攻撃』スタイルが確立できるかもしれません。ただ、粘り切る戦術・体力、それと回転の変化を作る技術は必須なので、俄かカットマンには進められないな。

カットの評価は、安定性:8.5点  変化度:(粒高的変化7.5点)(ナックル変化8.0点)

(2)ブロック
多彩というか多様なブロックができます。
「弾まない」「球筋が低い」「「失速する」が特徴で、粒高っぽい落としブロック・表のようなコース読ませないブロックが得意な印象です。
反転はしませんが、いやらしいナックル球質で、低く・球足を止めるようなブロックは相手に攻撃されにくいと思います。
とにかく、ラバーを複数使用しているかのような多彩なブロックでコースや長短の差を作り球質の変化を意識したプレーでミスを誘発・チャンスメイクできる異質型にとって楽しいブロック性能だと言えます。

ブロックの評価は、安定性:9.5点 ナックル変化度:9.0点

(3)ツッツキ
粒が硬いので、自分から切ることはできますが、切れ味としてはイマイチです。ただ、スピードが速く、低く直線的な球筋で、基本球質はびっくりするようなドナックルなので、チャンスメイクしやすい感じです。相手は慣れるまで大変だと思います。
特筆すべきは『安定感』、粒高1枚ラバーよりは遥かにやりやすく自分からのミスはほぼないでしょう。

ツッツキの評価は、安定性:9.5点、ナックル変化度:8.5点

4.台上技術・サーブレシーブ全般
[台上技術]
台上は、基本的に、フリックなど弾く系の技術でほとんど対応できそうな感じです。
小さく弾いて失速させるとか、大きく弾いてコースを変えて飛ばしに行くとか、自在性があります。球筋はドナックルなのでミス誘発系で、快速連打もでき威力は十分あると思います。
ここでも安定感というか、確実に攻撃できる安心感が、プレーの積極性を上げてくれます。
レシーブでは、接触抵抗の大きい粒表面なのに相手回転の影響を受けません。逆に自分から回転をかける風の攻撃がしやすい感じがします。回転はかかりませんが。
レシーブからのスピードナックル攻撃や短いストップなどの意表を突く攻撃は、相手にとって「何をされるか分からない」恐怖を感じさせるかもしれません。
サービスは、ロングナックルくらいはいけそうです。(省略します。)

台上の評価は、安定性:9.5点、ナックル変化度:8.5点
サービスの評価は、省略

5.攻撃技術全般
攻撃技術全般として、やりにくいという技術はないと思います。
表一枚ラバーなのにコントロール性が抜群なので、ネットを越えることだけを意識すれば、安定して入ると思います。考えられないくらい自在性があり、ドライブ気味打法・粒高風プッシュ・フラット系攻撃などが可能で、しかも相手にとって嫌な球質になる。相手の強打に対してカウンターもできるという、粒高にはない性能もあり決定力はかなり高いと思います。欠点として、球質がナックルメインになる点だと思いますが、ミス誘発的には長所でもありますので、なんともいえません。
粒高系とか半粒とかに分類されるラバーのなかでは、抜群の自在性だと思います。

私が感じた最大の長所は『ドライブに対するカウンター』です。
相手のつなぎドライブをカウンターでコースを突くことは当然できるのですが、強ドライブに対しても、フラット強打ができます。この技術は確実に相手の心を折ると思います。

攻撃技術全般の評価は(粒高系として) 攻撃力9.0点  自在性9.5点  カウンター9.5点

6.お奨めラケット・どんな人に
ラケットとの相性としては、今回試打した幻守Lが扱いやすいと思います。
ただ、威力面で控えめな感じでしたので。
異質攻撃型で攻撃を意識したい選手なら、かなり弾むラケットでも良いと思います。
日本製のカーボンラケット+粘着テンション+HELLCATでも試打しましたが、かなりの攻撃力です。反転プレーするなら、尚更、弾むラケットが良いと思います。
HELLCATは弾むラケットでも低弾性をキープしますので、特殊素材ラケットでも十分いけると思います。

7.総評
総合評価として、異質反転型でフォア・バック共に攻撃を混ぜたい選手向けに点数を付けるとすると9点以上だと思います。
粒的変化でミスさせたい選手よりは、最後は攻撃で決めたい選手向けのラバーだと思います。
その昔、1枚ラバーを使用していた超守備型カットマンにも良いと思います。
守備だけじゃなく、バック面の攻撃性能を感じてほしいと思います。

自動反転を期待する選手(守備・攻撃型共に)には合いません。
初心者は無理です。

(ひとりごと)
HELLCATのような自在性のある変化系ラバーを使うと、ある欲求が湧いてきます。
こんなラケットがほしい。
「バック側は幻守Lのような低弾性」で守備的プレー
「フォア側はぶっとびカーボンのような高弾性」で超攻撃的プレー
この異なる2機能をひとつにできるラケットが・・・と。
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