ラザンターR47
















投稿者:ザーシー
ラザンターR47(andro)

◆自己紹介
・卓球歴 10年
・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。

◆試打環境
・使用ラバー ラザンターR47 ULTRAMAX 赤

・使用ラケット
柳承敏G-MAX
吉田海偉
ガレイディアリボルバーR
和の極-蒼-ST
SK7-ST
ティモボルALC-ST
ワルドナーセンゾーカーボン-ST

◆第一印象
ラザンターR47はandroから発売されている裏ソフトラバーです。
「UMテンションラバー」という新しい部類に位置づけされるラザンターシリーズは回転系テンションラバーであるラザントシリーズの性能を大きく進化させて開発されたそうです。
androは新製品としてラザンターシリーズを新たにランナップする際にラザントシリーズを全て廃番にしました。
その大胆な挑戦からはラザンターがラザントの単なる後継品という意味合いではなく、何か覚悟のようなものを感じます。
それだけandroがラザンターにかける期待が大きいのだと思いました。

ラザンターシリーズはラザントシリーズよりもエネルギーロスを減らし、よりプラボールでのプレーにマッチする為の工夫が随所になされています。
大きな特徴の1つとしてまず挙げられるのがandroがラザンターシリーズに新たに設定した「ULTRAMAX」というスポンジの厚さです。
ラザンター用に新しく開発されたスポンジはそれ自体でも反発力が向上していますが、2.3mmというルール規定ギリギリの厚さまでスポンジを厚くすることにより更なるスピード性能の向上がなされています。
そのルールギリギリの厚さを実現したのがトップシートの改良です。
トップシートのグリップ力を大きく進化させプラボールへの回転性能を向上させているにも関わらず、従来の裏ソフトラバーに比べシート自体が薄く設計されています。
これによりシートが薄くなった分スポンジを厚くすることが可能になりました。
つまりトップシート本体がグリップ力を、スポンジ本体が反発力をそれぞれ向上された新しいものに改良されていることに加えて、シートを薄くその分スポンジを厚くすることによりエネルギーロスを抑え回転とスピードの両方を更に向上させていることになります。
シートやスポンジそのものの性能アップに加えて厚さと薄さという別角度からのアプローチでの性能アップがされている点はラバーに新時代の到来を予感させます。
ラザンターのトップシートは粒が太めでその間隔が狭いスピン重視のRタイプと、粒が細めでその間隔が広いスピード重視のVタイプの2種類があります。
またスピン重視のRタイプにはスポンジが50°、47°、42°、37°の4種類、スピード重視のVタイプにはスポンジが47°、42°の2種類のバリエーションがあり、合計6種類がラインナップされています。(2017年3月現在)
今回は6種類の中からテナジー05に近いと噂されているラザンターR47を試打していこうと思います。

◆基本打ち
軽く試打をすると反発力の強さを実感しました。
テナジー05と比較すると軽打でもボールがポーンと軽く飛んできます。
ただオートマチックに吹っ飛んでいくというわけではなく、シートでしっかりとボールを掴んだ後スポンジで投げるようなイメージのボールになります。
スピン系テンションラバーは回転重視のものでの軽打は落ち着いたボールになりコントロールがしやすい傾向がありました。
またスピード重視のものでの軽打は想像よりもボールが吹っ飛んでいくものが多かったです。
しかしラザンターR47はスピン系テンションではなくUMテンションという新しい位置づけのラバーになります。
軽打では反発力が強い部分が強調されスピード重視のスピン系テンションに近い印象を受けました。
◆ドライブ
引っかかりの強さはラザントシリーズの最たる特徴で、新作のラザンターでもその特徴は色濃く出ています。
トップシートがボールをしっかりと掴むのでしっかりとラバーがボールに回転をかける感覚が手に伝わってくるように感じました。
ラザントパワーグリップはグリップ力が強いラバーで想像よりも強い回転がオートマチックにかかるような印象を受けました。
しかしラザンターR47は回転をかければかけた分だけかかるというイメージを抱きました。
何とも言葉に表しにくい表現ですがパワーグリップを使ったことがある方には、何となく似たような感覚が伝わるのではないかなと思います。
またパワーグリップほど強いインパクトを必要とせずともボールのスピードが出ます。
やはりスポンジ自体の反発力が向上していることに加えてULTRAMAXのルール規定ギリギリの分厚さが、スピン重視タイプのラバーでも高いスピードを実現しているのだと思います。
Rタイプでこの様子ならVタイプのスピード性能はかなりのものと期待が高まります。
相手にR47でドライブを打ってもらってブロックした際、パワーグリップのようなオートマチックな回転量の多さはないものの、しっかりと回転をかけた場合はパワーグリップ以上の回転量の多さを感じました。
シートの回転性能が向上していることに加えてスポンジの反発力の強さによって、回転量の多さだけでなくラケットがボールの重さでググッと押し込まれるような感覚があります。
回転量、反発力、重さなどドライブ全体の威力で勝負するようなドライブボールのイメージです。
パワーグリップは回転性能が高い為、ループドライブやシュートドライブなど多彩な回転のドライブがやりやすく、その弾道も山なりの弧線を描き非常に強力でした。
R47はパワーグリップのようにオートマチックに強い回転がかけられる訳ではなく、しっかりと回転をかけなければならないのでループやカーブのやりやすさ自体はパワーグリップに劣ります。
しかししっかりと回転がかけられればパワーグリップ以上の回転量の多さに加えて反発力による重さが加わるので全体的な威力は上がっていると思います。
R47とパワーグリップを比較した場合の特徴をまとめると、
【ラザンターR47】
・スイングスピードによってスピンの緩急がつけやすい。
・スピン重視タイプながら反発力が強い。
・しっかりとボールに回転をかけるようにスイングすれば回転量はパワーグリップ以上になる。
・山なりの弾道ですがパワーグリップよりはやや直接的で、回転量とスピードが両立されたドライブ自体の威力で相手をぶち抜くドライブ自が得意。

【ラザントパワーグリップ】
・グリップ力が強くある程度のスイングスピードがあれば強い回転がオートマチックにかかる。
・想像よりも強い回転がかかることがある。
・弾道は山なりでスピンの強さで相手を崩すようなドライブが得意。

◆スマッシュ
反発力が強く非常にスピードの速いスマッシュボールが打てます。
ガチガチに硬いラバーでバチッと弾くようなスマッシュには及ばないものの、一瞬掴んで投げるようなスマッシュの中では最速の部類に入ると思います。
相手コートにまさに「突き刺さる」ような弾道になります。
個人的にプラボール化の影響を一番受けた技術はスマッシュだと感じており、酷い場合だとスピードが落ちるだけでなくコントロールも難しくなる場合がありました。
しかしラザンターR47はスマッシュへのプラボールの影響はほぼ完璧にクリアできていると思います。
シートのグリップ力でドライブでは強い回転がかかり、スポンジのULTRAMAXの厚さで突き刺さるようなスマッシュが打てるR47は攻撃性能が非常に優れている印象を受けました。

◆ブロック
回転重視のラバーなので相手の回転に影響されやすい部類に入ると思います。
しかしオートマチックに回転がかかるパワーグリップよりは相手の回転の影響を受け受けにくいので当てるだけのブロックはやりやすくなったと感じました。
またシートがボールを掴むので、当てた際にボトッと落とすこともあまりありません。
しかしR47は反発力がパワーグリップに比べ大きく向上しているので、相手のボールの勢いに影響されやすくなっています。
相手の強打の勢いを上手く殺さないとインパクトの瞬間にあらぬ方向にボールが飛んでしまうので注意が必要です。
◆カウンター
相手の強打の勢いを上手く自分の威力に変えて打ち返すことが可能です。
当てるだけのブロックでは勢いに影響され吹っ飛んでしまいましたが、カウンターではしっかりとスイングすることで相手の勢いを自分の威力に変換することができます。
R47はブロックで守備に徹するよりもカウンターで攻めに転ずる方が無難だと感じました。

◆ロビング
パワーグリップでは回転重視で弾みがそこまで強くないのでロビングで粘るのは厳しい部分がありました。
しかしR47はスポンジ自体の反発力が向上していることと厚さがULTRAMAXであることが合わさって中〜後陣でもロビングで粘ることが可能になりました。
ラザンターシリーズはラザントシリーズの良い部分をより伸ばしているだけでなく、痛い部分もしっかりとカバーされていると思いました。

◆カット
回転重視のラバーでのカットはぶち切るボールの回転量で相手のミスを誘うスタイルがベターでしたが、あまりカットで後ろに下がり過ぎると攻撃に転ずることが難しくなるので、あまり下がり過ぎないようにカットをする必要がありました。
しかしR47は反発力があるので大きく下がってカット
した場合でも、攻めに転ずることが可能です。
反発力の向上によりパワーグリップよりもプレーの範囲が印象を受けました。
プラボール化によりカットマンは攻守のみならず動く範囲も大きな悩みになっていたと思います。
R47はカットマンの方にも使って頂きたいと思いました。

◆ストップ、ツッツキ
反発力の向上によりパワーグリップよりもボールが浮きやすいので注意が必要です。
またツッツキでな回転重視のシートによりボールをしっかりと切ることが可能です。
相手の深い部分にツッツくだけで得点する場面もありました。

◆ショート、プッシュ
シートがボールをしっかりと掴むのでネットに落とすことなく相手コートに打ち込むことが可能です。
パワーグリップと比較するとネットの心配が少ない分コントロールがやや難しくなった印象を受けました。
後陣での飛距離を向上させた分、台上プレー全体での安定性にやや欠けるように感じました。

◆フリック、チキータ
しっかりと回転をかければ弾道がかなり安定するものの、回転が少しでも弱いとネットに引っかかってしまいます。
またULTRAMAXの厚さが台上では重さとして影響してしまいラケットの操作性も下げてしまいます。
上手く回転をかけることができればそれだけで得点することも可能なほど強力になります。

◆サーブ
ボールをしっかりグリップするので下回転や横回転はやりやすいです。
またスピードロングも反発力の強さで非常に強力です。
しかしバックサーブなどはややボールが跳ねてしまうのでパワーグリップよりも注意が必要です。

◆レシーブ
ラバーの反発力が強いため台上は浮きやすく注意が必要です。
ULTRAMAXという厚さは攻撃時には心強い味方ですが、台上やレシーブなどの繊細なプレーでは扱いが難しいです。

◆おすすめプレーヤー・ラケット構成
パワーグリップなどの回転重視のラバーに更なる威力を求める方におすすめです。
プラボール化によりテンションラバーと言えどもやはりスピード不足がネックになっている方はまだまだいらっしゃると思います。
ラザンターR47は回転性能はもちろんスピード不足も大幅に改良されているので回転性能やスピード性能だけでなく全体の威力を重視する方におすすめです。

◆まとめ
テナジーの圧倒的なシェアに負けじと各メーカーがシートのグリップ力やスポンジの反発力を向上させ新しいラバーを続々と開発していきました。
しかし今回のラザンターはシートやスポンジの性能だけでなく、ラバーの厚さという新しい角度からのアプローチで性能アップを実現しました。
ULTRAMAXというルール規定ギリギリのスポンジの厚さはこれからの主流になるかもしれません。
プラボール化の影響が落ち着いてきた今日スピンやスピードといった一部分に秀でたラバーよりも、ラバーの全体の性能を重視する時代が来ているのかもしれません。
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