和の極煉












投稿者:katsuo000
[自己紹介]
  卓球歴約20年。
  戦型:シェイクドライブ型。ジュニア時代にフォア(F)面裏、バック(B)面表。その後FB裏裏。WRMでMazeProブルースポンジ46°を使用してから粘着ラバーの硬さが好みだと感じて現在はF面にNEOキョウヒョウIII黒2.2 mm39°、B面にロゼナ赤厚を使用。

  就職を機に卓球熱が再燃し、学生時代になかった経済力を活用して用具探訪を楽しむ日々を過ごさせていただいております。ジュニア時代は3球目Fドライブが打てるかどうか、その威力の高さに重点を置いておりましたので、卓球を再開した当初はFドライブの威力に重点を置いて水谷隼SZLC、水谷隼ZLC、フォルティウスFTなどにテナジー05や80を使用していました。Fハンドには多少重くてもラケットにあわせられると思います。試合へ出るようになって近年の卓球はレシーブとバック技術の重要性を感じるとともに15年前と比べるとチキータや台上技術の進歩によって3球目一発狙いだとバレると、厳しいツッツキの応酬に全く打てないと感じました。一方で道具の進化とプラボールによって、チキータやバックハンドドライブがより簡単に繰り出せるようになったとともに、現代卓球では重要な得点源であると認識しました。
  そこでバックが振ることが可能なラケットの探索をはじめたところです。
[レビューする商品名]
  和の極‐煉-
[使用環境]
  F面:NEOキョウヒョウIII黒2.2 mm39°
  B面:ロゼナ赤厚(1.9 mm)
[はじめに]
  和の極‐煉(STグリップ)重量はWRMさんの計量で86gになります。

  1. WRMの紹介
  日本一の家具職人とandroがコラボした究極の『軽量7枚』。ぐっちぃ氏曰く「これまでたくさんの7枚合板を試打してきましたがこれだけ軽量で威力が出せる7枚は初めてです。」。
  軽量なのに威力が出る7枚。

  2. 購入に至った経緯
  「バックが振ることができるラケット」をキーワードにラケットを見直しました。重量だけで考えると例えば水谷隼SZLCやフォルティウスFTは約90gあり、どちらも重量級ということになりますが実際にラバーを貼った状態で素振りをしてみると(私だけかもしれませんが)、フォルティウスFTの方がブレードが広く重心が先端にあるためか、バックドライブやチキータを素振りすると重量を感じ、手首に負担がかかっていることを感じます。そこで特殊素材ありの方が重くてもバック系が振り切れるのではないかとも考えましたが、特殊素材ありでは、どうしても台上技術やレシーブで回転量が少なく浅い、またはふわっと浮いた高い、いわゆる棒球返球をしてしまう可能性が高くなります。「軽量なのに威力が出る7枚」のフレーズと重量を確認して、和の極み -煉-なら自分でもバックハンドを振り切ることができる木材系ラケットに出会えるのではないかと思い、購入を決めました。

  3. 見た目、ラバーなしでの玉突き
  まず感じたのは、箱を含めたラケットの美しさです。さすが家具職人とのコラボ商品ということでとても高級感を感じました。
  フォルティウスFTと比べてもラケットブレードが一回り小さいので小回りが効く印象です。
  玉突きをするとフォルティウスFTよりも打感が硬くて手に響かない感じでした。打感は硬い方が好みなので自分好みの印象でした。
  また驚いた点として、新しく購入したラケットはラバーを貼った後に、角張った箇所をヤスリで削ってならすのですが、和の極み -煉-に関してはヤスリをかける必要がない状態でした。木材系ラケットですので特殊素材ありよりも、破損に弱い印象があります。そこでヤスリをかけずに使用しました。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  Fドライブ
  回転量9/10点、スピード7/10点。
  ・打感が硬いためか、擦り上げる時の打感が良かったです。回転量も高く、台上Fドライブは躊躇なく打ってほとんど台におさまりました。
  ・ラリーでのドライブでは少々難しさを感じました。インパクトの強さで球持ちがかわり、ハードインパクトだと球持ちが良い一方で、ソフトインパクトだと逆に板が硬いためか球離れが速くなって回転をかける前に球が離れ、落ちる印象です。

  Fスマッシュ
  相手のコートへ入れやすさ10/10点、スピード7/10点。
  ・弾く技術も好印象で、弾きたいときに弾け、擦りたいときに擦れるラケットです。台に張り付いて早い打点で打つ際も被せるようにしてドライブをかけて相手の台におさめることができました。フラットに打てばスマッシュとしては十分のスピードも出ます。吹っ飛び感がなくて、かつ硬い打感なのでナックルドライブや角度打ちなどの技術も容易だと思います。

  Bドライブ
  回転量6/10点、スピード7/10点。
  ・ラバー貼り付け後に素振りをすると、ラケット総重量が180gを切っているにもかかわらず、重量を感じ手首への負担を感じました。自分の技術不足もありますが私の感じたことは、フォルティウスFTと比較して和の極み -煉-は詰まった木材で密度の高さを感じるため重量が軽くてもバックハンドをスイングした際の手首に与える負担が大きいようです。
  おそらく私のバックハンドのスイングはラケット重量ではなく、ラケット全体の密度に依存しており、重くても特殊素材ありのラケットの方が全体の密度は低いので振り抜き易く、ラケット密度の高い和の極み -煉-では軽くても重く振り回されるような印象を感じるようです。
  ・重量を感じるので、レシーブでのチキータや下回転に対するドライブは、前もって準備しておけば可能でしたが、ラリーにおいてドライブをかけるほどの余裕はありませんでした。

  Bスマッシュ
  相手のコートへ入れやすさ7/10点、スピード6/10点。
  ・重量を感じることと、ブレードが一回り小さいのでインパクトを他のラケットよりも引き付ける必要がある印象を持ちました。引き付けるにもかかわらず吹っ飛ぶわけではないので、ネットに引っ掛けたりオーバーミスしたりと安定しませんでした。手首中心の打ち方では、手首を鍛えないとどうしてもスマッシュなどの技術は難しいようです。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  Fブロック
  相手のコートへの入れやすさ9/10点、自在性8/10点。
  ・下がってしまうと、遠くへ飛ばすことに適したラケットではないので難しくなりますが、ラケットが相手のボールの威力(スピードや回転)を吸収する感じがあるので、台に張り付いたブロックは当たりさえすれば非常にやりやすい印象でした。

  Fツッツキ
  相手のコートへの入れやすさ9/10点、自在性8/10点。
  ・インパクトの強さによって相手のコートでのボールの深さを制御しやすく甘いボールは少なくなる印象でした。
  ・特殊素材ありのように吹っ飛ぶようなことはほとんどないので思い切り回転をかけに行けました。その方が安定します。特殊素材ありのように、恐る恐る打つとミスが出る印象です。

  Bブロック
  相手のコートへの入れやすさ9/10点、自在性10/10点。
  ・Fブロック同様に、非常にやりやすい印象です。入れるだけであれば高い性能を示してくれると感じました。自在性も高く、回転のかけやすさと回転量も高いので容易にチョップブロックやシュートブロック、プッシュ性ブロックが可能でした。特殊素材ありを使用しているとどうしてもスピード不足を感じると思いますが、実際の試合では打たれてもブロックを相手コートに入れて返球できることの方が重要だと思いますし、ブロックでは、ボールの相手のコートについてからの2速よりも、打球点を速くした方が、速く感じると思いますので問題ないと思います。詰まったいる木材なので、重量は軽量でも相手のボールの球威に押されにくいという特徴が出ているのだと思います。特殊素材ありではどうしても打球時に回転をかけるような打ち方をしないとブロックが安定しなかったので、とっさにきた球の打球ではどうしても返球できないことが多かったですが、和の極み -煉-であれば当てれば入る感じがあり購入前には想像していなかった、思わぬ良い誤算でした。

  Bツッツキ
  相手のコートへの入れやすさ9/10点、自在性9/10点。
  しっかり引き付ければ切ることもできますし、流れるようなツッツキではなく、特殊素材ありでは相当困難な、相手のコートで止まるような回転量の多いツッツキが可能です。それでいて相当パワーは必要ですがスピードと回転の乗ったボールも打てる、オールマイティなラケットでした。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  Fサーブ
  ・2バウンドのサーブが簡単に出せます。YGサーブも小さく低く出せるので、回転量に上げることに集中できました。ラケットの打感が硬いのに、吹っ飛ばないので回転量の高いサーブを2バウンドで出せると感じました。
  ・最も効いていると感じたのがジャイロ系のサーブです。打球する高さによって下に落としたり、上に弾んだり、とレシーブミスを誘うことができるレベルでした。
  ・サーブが小さく出せるので、レシーブで思い切り切ったりすることもやりにくい印象だった。また例え難しいツッツキレシーブが来ても、球持ちの良さで容易に3球目ドライブが打てるので、サーブからの展開は良かったです。
  ・インパクトを相当強くしないと流れるような高速サーブは出ません。インパクトを強くしつつ体重を乗せるとスピードの乗ったナックルなどが出せました。

  Fレシーブ
  ・簡単にストップが出せました。またサイドスピンも簡単に入れられました。レシーブドライブもオーバーミスを気にせずに回転量をあげられました。唯一ナックル系の速くて重く感じるサーブに対しては、自分のボールにすると遅いドライブになってしまい狙われる印象がありました。返球がカウンタードライブやカウンタースマッシュが狙いやすい球にもなりやすいので、カウンターの上手な相手の場合は相性が悪いと蜂の巣になるかもしれません。

  F台上技術
  ・何と言っても台上ドライブが良いです。打球点を体の相当前にしても回転をかけやすいので簡単に入ります。詰まってもとっさに角度を合わせれば十分にコートに入れることはできるので、リスクを取ることができました。その分、爽快な打球感があっても球威が遅く特にスピードについては、遅いと言わざるを得ませんでした。その分回転のかけやすさで補うラケットだと思います。

  Bサーブ
  ・Fサーブと同様です。

  Bレシーブ
  ・チキータは、狙えれば威力が出せます。でもインパクトを間違えたり、余裕がなかったりするとコントロールが難しくて、重量が重いと感じました。

  B台上技術
  ・ツッツキやサイドスピンツッツキなどは相当強くインパクトしてもOKなくらい低く小さくおさま理ました。この辺りは、特殊素材ありよりも質の高いボールでの返球が容易であり、特殊素材ありとは一線を画す、良い点でした。
[おすすめな方]
  ・裏裏ドライブマンで、攻撃ブロック、その他、全体的に、まとまった卓球がしたい方、全ての技術をバランス良くこなしたい方へおすすめしたいです。
  ・逆にボールの威力、特にスピードを求める方にはおすすめできません。ボールの威力のうち、回転量に比重を高くおく方、特殊素材あり(特にZLC系)で回線量<スピードに違和感を感じる方、特殊素材ありで台上技術が難しいと感じる方、におすすめしやすいラケットだと思います。
  ・打球点の速い卓球を目指す方にも、FとBの切り返しのし易さや、相手のボールの威力に押されにくさがあるので、おすすめできると思います。

  ・ただし、自分だけかもしれませんが、バックハンド系を手首のしなりを使ってスイングする方は、詰まったラケットですので重量の割に自在に振る切ることが難しくなるかもしれません。バック系技術において、ラケットの重量や重さを気にせずに制御できる方であれば問題ないと思います。
[まとめ]
  ・詰まっていて打感が硬いが球持ちもある不思議な木材系ラケットです。
  ・特殊素材と比較すると当然スピードは落ちますが、回転はかけやすく回転量も高いボールを繰り出すことが可能です。ボールの威力のうち、回転量の比重が高いボールを繰り出せるラケットです。
  ・相手のボールの威力に影響されにくく、高いブロック安定性があるラケットです。
[補足]
  ・2017年8月に購入しましたが、WRMさんではSTグリップでは86gが最も軽い個体ということでした。86gということで決してめちゃめちゃ軽いわけではないのですが、ティモボル・スピリットと同じくらいの重量でしたので重量の違いが感じられると思い、86gを購入しております。もっと軽い個体であればバックハンド技術は容易だったかもしれません。
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