ファスタークG1



















投稿者:katsuo000
[自己紹介]
  卓球歴約20年。
  戦型:シェイクドライブ型
  高校時代フォア(F)面バック(B)面裏裏。ティモボルスピリットSTで両面スレイバーFXで有機溶剤系補助剤を使用しておりました。
  就職を機に卓球熱が再燃し学生時代になかった経済力をフル活用して用具探訪を楽しむ日々を過ごさせていただいております。

[レビューする商品名]
  ファスタークG1 赤 特厚(Nittaku)(G-1と略します)

[使用環境]
  ・ラケット
    ティモボルスピリットST
    B面に使用
  ・F面にはキョウヒョウNEO3 黒 2.2 mm 39°
  ・比較ラバー
  ロゼナ 赤 厚(Butterfly)

[はじめに]
  1. 紹介
  Nittakuの説明では、ファスタークとは、英語の速いを意味するFastと、弧線を意味するArcをつなげた言葉と説明されています。ファスタークシリーズはG-1、P-1、C-1、S-1の四種類があり、硬度が硬いものがG-1とP-1、柔らかいものがC-1とS-1になります。硬いG-1とP-1でG-1は回転性能をP-1はスピード性能が高いラバーとされています。
  2. 購入に至った経緯
  試合に出ると一人は使っている人を見かけるラバーで、多い時は半分以上がこのラバーを使っている、というラバーです。以前までは石川佳純選手が使用していることで有名でした。最近だと森園政崇選手が筆頭でしょう。自分はF面に粘着、B面にテンションという組み合わせにしています。一時期はF面にテンション、B面に粘着という組み合わせも試していましたが、バックハンドはスイングスピードが遅くて粘着ラバーが活かせずラリーになるとつなぎしかできませんでした。Fの方が何かと感覚が発達しているので様々なラバーに合わせられることと、Bはテンションの方がスピードが出しやすかったのでF面粘着、B面テンションに落ち着きました。ラリーの時、FとBで球の弧線をナチュラルに変化させたいので、同系統のラバーはなるべく貼らないことにこだわって上記組み合わせとしています。
  森園選手は彼の代名詞であるチキータのためにG-1を使用しているそうで、今回、G-1にはチキータレシーブに期待して購入しました。
  3. ファーストインプレッション
  ロゼナと比較するとまず重いと感じました。
  あとはよくレビューされている通り、球持ちがあります。ラバー自体は硬いので球離れも速いのですが擦る意識を持って打つとボールがラバーにしっかりホールドされている感じです。「グリップ力」という言葉が当てはまる感じですね。イメージとしては38 mmセル時代に有期系溶剤を使用したスレイバーFXのようにスピードが速く回転もかかり、その上でしっかりとした球持ち、「グリップ力」を持った非常に高性能なラバーです。
  またラケットへ貼ってからはがすとラバーの反りが確認でき、非常にテンションがかけられていることがわかりました。ロゼナなどと比較してもかなりのテンションでした。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  B軽打
  ロゼナよりも球が突き刺さるような、浅く落ちるような感じがあります。これはロゼナがスプリングスポンジで食い込みがあり、ボールが上へ上へと跳ね上がるようなスプリングスポンジ特有の動きがある一方で、G-1は硬いから食い込みにくいためなのかと感じました。

  Bドライブ
  回転量9/10点、初速9/10点、球の伸び8/10点
  ロゼナ
  回転量7/10点、初速8/10点、球の伸び8.5/10点
  2つを簡単に比較することは難しいですが、球質を考えると、G-1は上手に打てれば回転量の高い球がくりだせます。初速が速くて突き刺さるような沈むようなボールになりやすい印象です。
  一方、ロゼナはそもそもスプリングスポンジなのでスポンジに食い込ませる必要があります。食い込ませる分だけ初速が遅く感じるのだと思います。その後相手のコートについてからの球の走り方はテナジーに似た躍動感のある走り方をするので球の伸びを感じます。回転が乗れば乗るほど走る印象があります。ただしロゼナは中陣、または後陣からではやはり球が伸びず失速感が出てきます。回転量が弱いのでしょう。また球質の変化も少ない印象です。
  ロゼナのスプリングスポンジは慣れないと使いにくく、食い込ませながら回転をかける必要があるので、扱いやすくて独特の球持ちから安定してボールが打てるG-1が優れていると思いました。また回転性能はロゼナも低いわけではないのですが、G-1の方が硬い分インパクトが強ければMax値は高かったです。

  Bスマッシュ
  入れやすさ9/10点、スピード9/10点
  ロゼナ
  入れやすさ7/10点、スピード8/10点
  スプリングスポンジの癖が出やすいのがスマッシュやミート系の技術だと思いました。ロゼナは食い込ませると弧線が上に上がろうとするので意外とバックハンドのミートやスマッシュは難しく感じます。食い込ませてそのままドライブを打った方が安定しやすい、そういうラバーなのでしょう。G-1は弾く系の技術もとてもやりやすいです。ラバーが硬いために球離れも速くインパクトが上手ければ下回転のボールでもスマッシュやミートでネットを越えれば台へ入れられるような気持ちのいい扱いやすさでした。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  Bブロック
  入れやすさ8/10点、スピード8/10点。
  ロゼナ
  入れやすさ8/10点、スピード8/10点。
  このあたりはほとんど差はないと思います。この辺りは技量やラケットの影響の方が大きいと思います。

  Bカウンタードライブ、チョップブロック、横回転ブロック
  入れやすさ8.5/10点、スピード8/10点、回転量9/10点。
  ロゼナ
  入れやすさ7/10点、スピード8.5/10点、回転量8.5/10点。
  相手のドライブに対し回転をかけて返球する技術はG-1の方が打ちやすかったです。球の弧線が下へ下へと向かう感じがあるので、自分の回転をかけるだけで良い感じですね。ロゼナだとやはり相手の台におさめようと意識して打たないといけないのは少々難しさを感じました。

  Bフィッシュ(ラリーでのつなぎ)
  入れやすさ7/10点。
  ロゼナ
  入れやすさ8/10点。
  ラリー中に打点を落としてつなぐ球はソフトに当てつつドライブをかけたりすると思うのですが、これはロゼナの方がやりやすかったですね。慣れも影響すると思うのですが、G-1はラバーが硬いのに球持ちもあるので、どれくらいの強さで球にインパクトさせるかが重要でした。強すぎるとグリップしすぎてオーバーし、弱すぎると球を持てずに落ちてしまう感じです。この辺りはロゼナの「トレランス」が勝ると思います。

  Bツッツキ
  入れやすさ8.5/10点、回転量8/10点。
  ロゼナ
  入れやすさ7/10点、回転量7/10点。
  ロゼナもよく切れるのですが、G-1の方が硬い分思い切り振っても台におさまる安心感がありました。上書きツッツキにはロゼナよりもG-1の方が向いていると思います。ロゼナは流し系のツッツキで相手を振り回したりするのに向いていると思います。

[サーブ・レシーブ・台上技術]
  チキータ
  入れやすさ9/10点、回転量9/10点、スピード8/10点
  ロゼナ
  入れやすさ7/10点、回転量8/10点、スピード8.5/10点
  期待していたチキータになります。やはりG-1はしっかりボールをグリップするので特に下回転の強烈なボールをチキータする時に打ちやすさを感じました。しっかりボールをホールドして回転を流しながら、あるいは上書きしながらチキータできる感じでした。またG-1の打球の弧線は、すぐに落ちて球が浅くなりやすいようでネットを越えれば入る感じです。よってオーバーミスも減ってしっかりチキータが安定しました。
  相手の台に入ってからの曲がり方もめちゃめちゃ曲がっている印象です。ロゼナだと若干ぶっ飛んでしまうのと、食い込みによって回転をかける感じがあるので、回転の影響も受けてボールが安定しませんでした。入った時はノータッチで抜ける印象です。
  数値ではロゼナの方がスピードはあると書きましたが、G-1はスピードを出したいと思えば出るラバーです。自分はあまりうまくないので安定せずあまり打たないのですが、インパクトがうまい方であれば強烈な回転とスピードのチキータができると思います。期待通りのチキータの性能でした。

  Bレシーブ
  打ちやすさ9/10点、特点の取りやすさ8/10点。
  ロゼナ
  打ちやすさ7/10点、特点の取りやすさ8.5/10点。
  チキータ含めレシーブは上書きしやすいG-1がとても良かったです。ロゼナはやはりラリーに強いんでしょうね。G-1も決してラリーに向いていないわけではないのですが、自分が使用した範囲ではG-1は台上、ロゼナはラリーの方がしっくりしました。ただし、サーブの非常に上手な選手のサーブを受ける時はG-1でも上書きまでできる余裕がなく、ミスが増えました。どちらにしても相対比較するとG-1は台上やレシーブがやりやすく、ロゼナはラリーがやりやすかったです。

  台上
  打ちやすさ9/10点、特点の取りやすさ8/10点。
  ロゼナ
  打ちやすさ7/10点、特点の取りやすさ8/10点。
  レシーブの部分でも書いた通り、相対比較するとG-1は台上やレシーブがやりやすく、ロゼナはラリーがやりやすかったです。

[おすすめな方]
  ・中・上級者の幅広い選手が満足しやすいラバーです。ただやや硬いのでスイングスピードが必要です。初心者の方はファスタークC-1やS-1などのスポンジの柔らかいものの方が扱いやすいと思います。イメージはやはりスレイバー+グリップ力ですね。回転とスピードが良いバランスで保たれていて、プラス長い球持ちがあり、回転のかけやすいG-1は非常に高性能です。

  ・自分はペンを使用したことありませんが、おそらく中国式ペンの裏面。球持ちがあるので裏面ドライブが安定し、裏面Bのブロックやその他の技術もやりやすいのではないかと想像します。
  ・オススメできない方は、ラバーに個性を求めている人です。ラバーは高性能なのですが、全ての技術で優秀な点数が取れる分、ラバーによって個性が出る、というよりは扱う選手の技量や扱い方で個性が出るタイプのラバーです。粘着や表やイボのように変化で勝負している人には、サーブやドライブを打つ時に使用する以外はあまり向かないと思います。

[まとめ]
  万能で回転量の上限が高いラバー。
  B側へ貼ってチキータするためのラバー。

  今回比較しましたロゼナはやはり、テナジーに似ていてスプリングスポンジに食い込ませてスピードと回転を上げるラバーです。よってドライブの技術に特化しやすい傾向があります。FならともかくBだと回転のかけやすさと回転量に若干不満を感じました。一方G-1はクセがなく、高い「グリップ力」がもたらす扱いやすさがあります。38 mmセル時代でのスレイバーなどのように万能で素直な良いラバーでした。使用者が多いことがよくわかる万能な性能です。
  ドライブマンでもミート主体の人でもF、Bどちらにも使用できる優秀な欠点のないラバーでした。

[その他]
  WRM様でもとり扱いが開始しました。今後月間売り上げや年間売り上げなどにどのように影響するのか楽しみなラバーだと思います。