ファスタークG1



















投稿者:ザーシー
[自己紹介]
  ・卓球歴 約15年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。
[レビューする商品名]
  ファスタークG-1(ニッタク)
[使用環境]
  ・使用ラバー
  ファスタークG-1 特厚 黒

  ・使用ラケット
  吉田海偉
  王皓-中国式
  柳承敏G-MAX
  幻守-中国式
  王励勤-FL
  ティモボルALC-ST
  インナーフォースZLC-ST
  SK7-ST
  松下浩二-ST
  極守2-ST
[はじめに]
  ファスタークG-1(※略してG-1)はニッタクから発売されているドイツ製スピン系テンションラバーです。
  メーカーの顔であるフラッグシップラバーとして長らく君臨しているラバーがG-1です。
  2018年現在は他メーカーのスピン系テンションの品質の向上に加えて、テナジーの値上げやノングルー化、プラボール変更などの様々な環境の変化が合わさり、G-1やラザンター、エボリューションやオメガなど他メーカーのラバーを選ぶユーザーも多くなりました。
  しかし2010年はテナジーが発売してから数年が経過し、使用するトップ選手が増え一般の市場でもテナジー人気がどんどん上がっていく中、他メーカーが独走するテナジーの背中をようやく追いかけ始めた頃でした。
  各社から様々なラバーが発売されましたが、スピン系テンションと謳いながらグリップ力がテナジーに到底及ばないラバー(敢えて厳しめに書きます)、回転性能で勝負せずスピード重視でノングルーを意識した弾みの強いラバー(後にスピード系テンションと呼ばれる)、国内メーカー製ドイツラバー、弾むスポンジ+中国製粘着ラバーなど、どのような系統でテナジーを追いかけるべきなのかメーカーが試行錯誤しているような時期でした。
  そんな中でニッタクのファスタークG-1とエクシオンのオメガが現在のスピン系テンションに近いジャンルでテナジーと勝負をしていたように感じます。
  G-1は発売してからしばらくはテナジーの影に潜んでいいるような印象でした。
  しかしプラボールへの移行やテナジーの値上げによるポストテナジー探しが始まった2015年頃からG-1が徐々に売り上げを伸ばしていったというデータがあるようです。
  また使用しているトップ選手が多いことも人気の上昇に一役買っているようです。
  ファスタークシリーズは2018年2月現在は4バリエーション存在しており、G-1はシートの粒が太く、その間隔も狭いスピンドライブ重視タイプのラバーです。
  スピン重視の「テンションスピンシート」と呼ばれるトップシートを触るとぐっと指が引っかかりグリップ力が強そうな印象を受けます。
  また「ストロングスポンジ」と呼ばれるオレンジ色のスポンジは弾力が強く硬度が37.5°(ドイツ基準47.5°)なので硬いシートと硬いスポンジが合わさってラバー全体が硬い印象を受けます。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・ドライブ
  ミートドライブは強烈な回転に加えてボールのスピードも速く威力は絶大です。
  ペンホルダーの一発でぶち抜くフォアドライブが非常に強力で得点率も高いです。
  しかし粒が太くて間隔が狭いトップシートに硬いスポンジが合わさってラバーはかなり硬い印象を受けます。
  その為ボールを食い込ませてドライブを打つには力強いスイングとインパクトでボールを捉える必要があり、やはり上級者向けのラバーだと思いました。
  擦るドライブは非常に強力で、ファスタークの名に相応しい山なりの弧線を描いてズドンと相手コートに沈みます。
  その硬さとシートの形状から粘着性ラバーのような打ち方が適しており、カットマンとのカット打ちや相手の深いツッツキをループドライブで持ち上げることも容易です。
  下回転にとにかく強い印象を受けました。
  粘着性ラバーからスピン系テンションに移行する方や、
  硬いラバーを好み尚且つ強力なスイングとインパクトが出来る方にはおすすめだと思います。
  しかしジュニアやレディース、ビキナーの方はファスタークS-1やC-1で練習を積んでからG-1に繋げると良いと思います。

  ・スマッシュ
  ラバー自体が硬いので球離れが速くパチンと弾くスマッシュになります。
  スピン系テンションラバーの一瞬掴んでから投げるような球持ちの良いスマッシュに慣れている方にはG-1のスマッシュはやや球持ちが悪く感じます。
  スマッシュとドライブ両方に通じることですが中〜後陣でドッカンドッカン打ち合うプレースタイルよりも、前〜中陣で打点の速い両ハンドドライブやスマッシュをガンガン連打するプレースタイルに適したラバーだと思いました。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  当てるだけのブロックは相手の回転にやや影響されやすく相手のドライブをモロに喰らうとポーンとボールが浮いてしまう場面がありました。
  カーブドライブなどの横回転にも角度の調整に苦しむ場面がありました。
  しかしサイドスピンブロックや、面を被せ気味にしてやや上回転をかけるブロックなどは相手の回転を上手く相殺して返球できます。
  特出すべきは守備ラケットやペン粒でのカット性ブロックで相手の強打をブツ切りして返球することが可能です。

  ・ツッツキ
  カット性ブロックと同様に相手のボールをブツッと切ることが可能です。
  コースによってはツッツキだけで得点することも可能です。
  特にカットマンの方はカットは勿論ラリーの場面でのツッツキも重要な技術なのでG-1は非常に適していると思います。

  ・カット
  ネチャっと表面でインパクトして相手の強打の勢い殺し、低い弧線の弾道を描いて相手コートでズドンと沈むカットを打つことが可能です。
  放たれたカットボールの回転量も強烈でカット打ちが得意な相手でも一筋縄ではいかない威力があります。
  粒が太くては間隔が狭いトップシートに硬いスポンジが合わさって硬い粘着性ラバーでのカットに近い打球感になります。
  カットマンの方で粘着性ラバーからスピン系テンションへの移行を考えている方に試していただきたいですね。
  またG-1は元々ドライブが得意なラバーなのでカットから攻撃に転じた場面でもガンガン攻めていくことが可能です。
  カット+攻撃タイプのカットマンの方に適していると思います。
  唯一の欠点は大きく下げられた場合のカットの飛距離がやや出しにくいことです。
  後陣に下がって粘るカットマンの方にはやや使いにくいかもしれません。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  下回転サーブや横回転などのスピンショートサーブがやりやすいです。
  特に粘着性ラバーなどの硬いラバーでのサーブに慣れている方にはG-1でも違和感なくサーブを打つことができると思います。
  しかしG-1のような硬いラバーでのサーブはビキナーにはやや難しいので、C-1やS-1で練習してからG-1に繋げることをおすすめします。

  ・レシーブ
  下回転系サーブに対するツッツキがやりやすいです。
  また球持ちのよいスピン系テンションと比べるとG-1でのチキータはやや球離れが速く感じますが、回転量が多く威力のある打球になります。
  しかし回転性能が高い一方で相手サーブの回転の影響を受けやすいので、上手く相手の回転を利用するかより強い回転でかけ返すことをおすすめします。

  ・台上技術
  やはりツッツキやチキータなどの回転をかける台上技術がやりやすいです。
  台上でのカット性ブロックも非常に得点へ繋げやすいおすすめの技術です。
  台上でも十分に回転をかけられることはG-1の優れているポイントです。
  しかしストップやショートなどはやや相手の回転に影響されやすいので注意が必要です。
[おすすめな方]
  回転重視で硬めのスピン系テンションラバーを好む方におすすめです。
  トップシートの粒形状と間隔に強いグリップ力、硬いスポンジの弾力など近年の回転重視のラバーの特徴が随所に見られ、約7年前に発売されたラバーとは思えない品質と完成度です。
  バタフライを追いかける他メーカーの中でも一歩リードしていた点はさすがニッタクだと思わされました。
  また粘着性ラバーからスピン系テンションへの移行を考えている方にもおすすめです。
  粘着性ラバーを使用していたのカットマンの方は勿論、ペン粒などの守備と攻撃を組み合わせた戦型にも適していると思います。
[まとめ]
  モリストやハモンド、レナノスという歴史を経てファスタークG-1がニッタクの看板ラバーとなってそれから数年が経過しました。
  ポストテナジー05かと言われればそうではなくG-1本来のまた違った魅力が光るラバーだと思います。(今となってはポストテナジー05よりもポストテナジー25の若干05寄りといった個人的イメージ)
  発売当初はテナジー05を意識したイメージのラバーでしたが、時間の経過と共にテナジーにはないG-1にしかない性能が認識されポストテナジー05ユーザーではなくG-1ユーザーの層が確実に存在していると感じました。
  テナジーの後追いといったイメージを脱却して、トップ選手を中心にG-1に拘るユーザーを育て上げたニッタクはさすがだと思います。