カーボネード45









投稿者:くろかみ
[自己紹介]
  高1、中ペン裏裏、都1勝レベル。入稿遅れましたが、5月もお世話になります。先日ツイッターを始めたので、良ければそちらも覗いてください(@Kurokami_kstt)。

[レビューする商品名]
  スティガ   カーボネード45

[使用環境]
  多数のスピン系テンション(エボリューション、ターゲットGTなど)
  非常に粘着ラバーと合わせたかったのですが、出来ませんでした。今後、いま手元にあるとある粘着ラバーを試打する際にこのラケットも使うので、ご了承願います。

[はじめに]
  「カーボネード45」は、スティガから昨年発売されたラケットです。「カーボネード」シリーズのメーカー説明によると、新技術(Textreme Technology)によって、従来より軽量かつ硬いカーボン素材を独自に45度の角度で編み込み新たなパフォーマンスを発揮できるようにしたとのことで、特に45は素材の配合量を控えめにすることにより、シリーズ中ではコントロール・弧線重視設計となっているそうです。最近の発売にも関わらず、朱雨玲、陳夢選手などトップの中国女子選手達からも愛用されているラケットです。
  手に取ってみると、まずはデザイン性に目が惹かれ(筆者がスティガラケを買うのは初めて)、次にカーボンラケにしては軽量感を感じました。82g指定で購入したのですが、平均重量も80g代前半との情報で、やはり軽量な部類なのでしょう。
  球突きしたところ、(他社のアウターよりは控え目ですが)カーボンらしい硬めの金属音が鳴り弾みもよかったので、今までのスティガラケとはかなり印象が違いました。板がやや硬く薄いのでカーボンの打感がクリアに出やすいというのもあるとは思いますが。
  グリップは今までのスティガ製品と変わりなく、中ペンは鷲掴みできる太めタイプ(※今後細い物も発売されるとの情報)で、好みが分かれるところです。吸収性も良く相変わらず質が高かったです。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  0   基礎打ち、軽打
  ラバーを貼って打ってみると、カーボンの感触がマイルドになり、木材との一体感を感じるようになりました。打球感は硬く、かなり手に響きました。筆者はここまで檜7枚やインナーzlcなど、柔らかい素材のラケットばかり使用してきたので硬さに敏感に反応してしまいましたが、友人曰くスティガの中では平均程度でアウターカーボンとは思えない感触だったそうです。
  また、軽打から飛距離が出ていました。コントロール系だと聞いていたのですが、普通にインナーzlcと同等以上に飛びました。ここはカーボンの要素が大きかったです。
  ここで注意なのですが、実は筆者は初めて打ったとき全然飛ばないし潰れたような打球感で気に入らなかったのです。後に原因として、スイートスポットの違いに気がつきました。このラケットは特性上スイートスポットが横長で逆に縦には狭いので、先端の方に当たると飛ばないのです。インナーzlcがメインだった筆者はバタフライの中ペン縦長形状&スポットの広いzlcに慣れていたせいで、最初は外しまくりでダメだったという訳です。その重要な特性を理解し、真ん中の芯に当てる意識を持った結果、急にオーバーミスを連発するようになりました(笑)。そのため、特に中ペンの方は最初はスイートスポットへの慣れが必要かと思います。

  1   ドライブ   8.5点
  弾みますが、アウターらしく均一に弾んでくれるので打球イメージは容易かと思います。また硬くてしなるので、擦った時の回転量は素晴らしかったです。そして前評判通り打球が弧線的で安定感がありましたね。食い込ませても弾き気味に打ってもとりあえず山なりに飛び出しました。ただし球離れは早いので、食い込ませ打ちは球威を乗せづらい点は気をつけたいです。
  また、好みが分かれるところではありますが、個人的にスティガの中ペンブレード形状や末広がりのグリップは振り抜きが悪いように思いました。カーブドライブなどの球を曲げる技術を始め、回転軸を変えて回転を掛けることに関しては優れているのですが、1発でぶち抜く爽快感は他ラケットより感じられなかったですね。

  2   カウンター   8.5点
  擦った時にガッと球を掴む感触があるので、掛け返すようなカウンターは非常にやりやすく得点力にも期待できると思いました。ただし板薄なため押されてしまうのは慣れが必要です。

  3   スマッシュ、フラット系   9.0点
  弾きも充分な上にカーボンの爽快感や飛距離がプラスされているので、ミート打ちもストレスフリーでこなせました。打球も弧線的で安定するので、フラットとドライブ両面でハイバランスに打てる高性能さが伺えました。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  1   ブロック   7.5点
  今までのスティガラケよりは剛性感があるものの、やはり板薄で押される感覚があるため、安定感は落ちました。ただ、弾いてカウンター気味に打っても弧線を描く点は使い勝手がいいように感じました。

  2   ツッツキ   9.5点
  台上のコントロールが素晴らしく、吹っ飛ばずに切って送ることが出来て感動しました。上板の硬さで擦りやすい上に先ほどのカーボンらしい弾みとは打って変わってインナーのような弱打の安定感があり、とても良かったです。

  3   カット
  …ここは測定不能とさせて頂きます。流石にカットで使う人はいないかと。ただ、粒との相性は悪くないように思います。弱打の止まりとスイートスポットを外すこともできるところから、前陣で充分扱えるのではないでしょうか。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  1   サーブ   9.0点
  他のアウターより飛ぶ前に擦れるため、回転を掛けやすかったです。ロングサーブのスピードと回転の総合値や、2バウンドさせたい時に安定して止まるところが好印象でした。

  2   レシーブ   8.5点
  ただ返すだけでなく、コースを狙ったり上書きしたりとコンセプトを持ってレシーブできる扱いやすさがありました。

  3   ストップ   9.0点
  不思議と止まってくれるんですよね。ハードであまり球が食い込まず、少し擦って当てると素直にネット際に落ちて安定しました。

  4   フリック   7.5点
  好みによりますが、筆者は食い込むインナーzlcでのフリックが好感触だったために少し感覚が掴めませんでした。球離れはあるので、弾く技術が備わっている方なら困ることはないと思います。

  5   チキータ、台上ドライブ系   9.0点
  問題なく回転を掛けて返球できました。また、このラケットの横長のスイートスポットがチキータをする際の面に適しているのではないかと思いました。

[おすすめな方]
  幅広い層のドライブマン、ミートマンにお勧めできます。今までのスティガラケにあった、擦ると掛かる・弾くとナックル、という球質差や癖が無くなっているように思いました。一方で、弧線を描く安心感と、スピードとスピンの絶対量の高さは特筆すべきものがありましたね。ハードであることに変わりはないので、当て方をミスると球は軽くなりやすかったですが、間違いなく万人受けする方向に進んでいると感じました。
  合わせるラバーは、定番ですが硬いラバー、または粘着ラバーを貼ることをお勧めします。冒頭に中国ラバーの試打でも後に使うと書きましたが、早く使いたくて仕方がないです(笑)。逆に軟らかいラバーは潰れたような感触があり、擦れる感覚も活かせていないように思いました。

[まとめ]
  スティガの木材の完成度の高さを生かしつつ、スピードを加えて、また軽量化に成功し現代らしく仕上げた一品でした。カーボンを斜めに入れることでスイートスポットの違いや弧線が生み出され、他のカーボンラケットとの差別化も出来ていて、実際性能もプラス方向に働いていることが分かりました。見た目に惹かれて購入し、最初は慣れが必要でしたが、性質が理解できてからは素晴らしいラケットに出会えたと感じられて良かったです。