ラグザX














投稿者:くろかみ
[自己紹介]
  高1、中ペン裏裏、都1勝レベル。6月になり、梅雨の時期に入りましたね。卓人にとっては最もしんどい季節だと思いますが、入念に用具をケアして湿気を乗り切りましょう。

[レビューする商品名]
  ヤサカ   ラクザX   特厚

[使用環境]
  使用したラケット
  セプティアーC
  馬林ソフトカーボン
  馬林エキストラオフェンシブ
  インナーフォースレイヤーzlc

  主にフォア面使用となります。

[はじめに]
  メーカー説明文↓
  RAKZA XはNSS(ノンスリップシート)によりどんな状態からでも摩擦した分だけ確実に回転をかける事が可能になります。また、従来のラバーよりも長くグリップしている感覚があり、抜群の安心感と安定感を誇ります。
  硬めのパワースポンジを組み合わせる事で十分な弾みと飛距離を持ち、相手の回転に負けない力強いドライブ攻撃に最適なラバーです。

  2014年に発売されたラクザXは、今までの同7、9とはテイストの違う、プラボール対応の強いグリップ力を強みとして安定した売り上げを残しているラバーです。トップ選手でも使用者が多く、ヤサカを代表するハイエンドモデルとなっています。
  手に取ってみると、まず硬さ・重さ・弾力を強く感じ、上級向けな雰囲気が伝わりました。シートは硬くも柔らかくもなく、曇り系で引っかかりがとても強く、粒が太いです。またスポンジはドイツ製らしい粗い気泡入り白スポンジとなっています。重量は計っていませんが、エボEL-S≧ラクザX>ターゲットGT-H47という体感でした。硬いラバーらしく重いです。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  0   基礎打ち、軽打
  基礎打ちから弾みましたね。また打球感は意外と柔らかかったです。体感的には80と同じくらいの硬さでした。そして、硬めですがある程度テナジーのような自動回転がかかる点が新鮮でした。7、9のときは若干の高弾性っぽさがありシートがムニュっと持つ感じでしたが、Xはガラッと変わり、柔らかいながらもシートはゴツっと掴む感覚がありました。弧線も高く、予想外にも軽打は安定感がありました。

  1   ドライブ   9.5点
  総合値が素晴らしいです。ターゲットGT同様表面で擦るというよりはシート全体で掴むような打ち方が合っていますが、Xの方が引っかかりやグリップ力は上のように感じました。また弧線が(エボやテナジーには及ばないが)高く安定し、バウンドがホップするように高く跳ねる独特な弾道でした。飛距離は軽く打っても飛ぶので、引き合いなどの大きなラリーには安定面でも威力面でも無類の強さを誇っていました。
  最大回転量は進化した現代のスピンテンションの中では並程度ですが、(飛ぶので深く入りやすいのもありますが)球威がトップクラスで、相手からも球の重みを評価されました。
  対下回転については、弾みが強くオーバーしやすいものの、シートが掴んでから飛んでいくので、擦っても食い込ませても慣れれば安定感がありました。また前に振った時のぶち抜き能力もあるため、自分には力量不足でしたが、特にスピードドライブを多用する方やパワーヒッターにはドライブ全般が心強い武器になるのではと感じました。

  2   カウンター   9.5点
  グリップ力が高く、相手の球威に押されたり滑って落ちたりすることがありませんでした。当て気味のカウンターも安定していて、引き返し、前陣ともに球が走っていて好感触でした。ドライブでも述べましたが、安定して球が高く深い点が素晴らしいですね。

  3   スマッシュ、フラット系   8.5点
  中学チャンピオンの手塚選手が使っているだけあってか、ミートの感触も良好でした。食い込んでから癖なく飛び出して、今までのラクザに比べると明らかに打ちやすく、威力も出しやすかったです。ただし安定感とスピードは並でしたね。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  1   ブロック   8.5点
  飛び出しが上方向なので浮きやすいのが弱点ではありますが、スポンジで投げ返すような感覚で安心して返球できました。

  2   ツッツキ   6.0点
  少しターゲットGTに似ているところでもありますが、シート表面で小さく擦るという技術には向いていないと思います。こちらの方が擦れますが、飛びやすいため切りつつコントロールすることが難しく感じました。

  3   カット   6.0点
  下回転が飛んでしまうので、カットには不向きだと思います。単純に抑えが効かなかったです。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  1   サーブ   7.5点
  小さく擦るのに向いておらず、ターゲットGTなどより台上で弾んでしまうので、ショートサーブは回転量、安定感共に不満を持ちました。一方でロングサーブや上回転系の伸びは出しやすいので、食い込ませてサーブを打つ人ならあまり気にならないかと思います。

  2   レシーブ   7.0点
  回転の影響は意外と食らいませんでしたが、弾みのせいで緊張した場面でコントロールしづらい部分が目立ちました。テナジーは弾みつつもシート表面の引っかかりはXを上回り、ドライブやフリックで自然と弧線を描いて入ってくれるので、その安定感には一歩及ばないというイメージです。

  3   ストップ   7.0点
  相手の回転を気にせず当てて無神経に返球できましたが、回転をかけつつ短く止めるのは難しく、どちらかを選ぶ必要を感じました。

  4   フリック   8.5点
  硬いラバー特有のナックルや弾きはあまり良くないものの、表面の若干の鈍感さと弾みの良さで、食い込ませるとやりやすかったです。

  5   チキータ、台上ドライブ系   8.5点
  個人的にはもう少しガツッと引っかかって欲しいですが、弧線も安定的に描いて曲がりも良好な球を打てました。また、台上のボールでさえ前に振れば簡単に球威を出せてしまいました。

[おすすめな方]
  ラリータイプのパワーヒッターに最もお勧めしたいです。このラバー、筆者も今よりもっと非力だった頃にメインで使ってみて、硬いのに楽に球が伸びるので勘違いしてしばらく継続使用していたのですが、やはりポテンシャルを発揮するためには硬いラバーを扱える方でないと厳しいと感じました(打感は柔らかいけど)。とはいえ、弱インパクトでも独特な弾道や球威は健在なので、弾みに慣れれば背伸びして使ってみるのも悪くないと思います。
  一方で台上はやや弱点とも言えるので、小さいラリーで切れ味を重視する方にはお勧めできません。
  合わせるラケットは、使った中では同じヤサカ社の馬林ソフトカーボンが最も良かったです。当然っちゃ当然の結果になりましたが、このような適度な弾みと食い込みがあるラケットが向いてるように思います。薄くしなるものでも悪くないものの、球威と伸びを意識したいので、7枚合板を筆頭として板厚と食い込みを持ったラケットをお勧めしたいです。

[まとめ]
  食い込む安心感と、重厚感から生まれる球威を両立しているのが持ち味のラリー志向ラバーでした。プラボール対応として早い段階で発売されたラバーですが、今後の世代だとシートの引っかかりが扱いきれないほど向上していたり、逆にスピードを得ようとラバーのレスポンスを良くしたりと、(ドイツ製は)尖った性能のものが増えていくため、そういう意味ではこのラクザXはバランスが取れてて手を出しやすい位置にあると思います。また、自動回転やラリーの強さ、ヤサカらしい優しい値段設定から、ポストテナジーとして言われてきただけあるなと改めて感じました。ターゲットプロGT-H47の比較レビューでも登場しましたが、やはりこの2者はテナジーに似つつ個性があって面白かったですね。コスパと球威をとるならXを一度試してみて欲しいです。