ヘキサーパワーグリップ
















投稿者:ザーシー
[自己紹介]
  ・卓球歴 約10年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。

[レビューする商品名]
  ヘキサーパワーグリップ(2.1mm 赤)

[使用環境]
  ・使用ラケット
  柳承敏G-MAX
  吉田海偉
  馬林エキストラオフェンシブ
  和の極-碧-中国式
  和の極-蒼-ST
  ティモボルALC-ST
  和の極-碧-ST

[はじめに]
  ヘキサーパワーグリップはandroから発売されているスピン系テンション裏ソフトラバーです。
  androといえばラザンターシリーズやグリーンスポンジといったイメージが確立されていますが、その昔androのフラッグシップラバーと言えば「ヘキサー」が番を張っている時代がありました(バタフライ=ブライスのイメージの頃でしょうか)
  かつてのラザント、そして現在はラザンターの影に隠れたしまった感が否めないヘキサーですが、この度グリーンスポンジが搭載された新しいヘキサーが登場するとの一報が卓球界を駆け巡りました。
  プラボールに対応した新開発のトップシートに気泡が大きく反発力が強いグリーンスポンジを組合せ、ズバリ定価は4500円(税別)といったスピン系テンションとしてはリーズナブルな価格設定は非常に魅力的で購買意欲を掻き立てます。
  しかしシートとスポンジの組み合わせから高い性能を想像する反面、価格に対して一抹の不安を覚えることも事実です。
  価格は抑えめでもテナジーやラザンターなどの高価格帯ラバーとは性能がかなり劣っていて勝負にならないラバーや、上級者には性能が足りず中級者には制御が難しいラバーなど、リーズナブルを謳うラバーには期待と裏切りが付きまとうこともしばしばですが、今回は近年ユーザー拡大の勢いがあるandroからロングセラーの「ヘキサー」の名を冠した新作ラバーが登場するとのことで期待が一層高まります。
  厚さは2.1mm、1.9mm、1.7mmの3種類でULTRAMAXの設定ありません。
  ULTRAMAXはシートが薄いラザンターの特権といったところでしょうか。
  試打をするにあたって高性能且つお手頃価格をどうしても期待してしまうあたりが私も消費専門家の一人だと感じました。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・ドライブ
  気泡の大きいスポンジを搭載しているので弾みが強いです。
  ノングルーになってからもヘキサーシリーズは何度が打ちましたが多方面でやはりもの足りず、ラザントやラザンターを差し置いて選択肢に挙がることはありませんでした。
  しかしヘキサーパワーグリップはプラボール且つノングルーの現代卓球でも十分なボールスピードを誇り、初〜中級者のスイングでもボールに威力を出すことができます。
  またグリップ力が高く引っ掛かりが強いのでドライブを連続して打ち込むことが可能です。
  ループドライブの高い弧線からぐっと沈む弾道なカーブやシュートなどの回転のかけやすさは、一昔前だったら価格からは想像出来ないほど高い性能を誇ります。
  裏面ドライブは引っ掛かりが強く回転はかけやすいもののやや硬い印象でボールが落ちるような印象を受けました。
  スポンジ硬度47.5°のヘキサーパワーグリップよりも45°ヘキサーグリップの方が裏面には向いていると期待しつつ次回以降の試打をしようと思います。
  かつてのリーズナブルラバーとは一線を画す力強いグリップ性能は、「安いラバーは滑って回転がかからないから高いラバーを使う」というイメージを持っている方(私もその1人です)にはぜひ手にとって、試しにドライブの一本でも打ってみて欲しいと本気で思いました。
  ラザンターやテナジーと比較すれば回転性能の最大値では劣る部分はあるものの、ヘキサーパワーグリップが非常にハイレベルなグリップ力を有しているラバーであることは間違いないです。
  初〜中級者ならばグリップ力が高い代わりに上級者向けでクセの強いラザンターよりも、クセがない分思い通りの回転をかけることができるヘキサーパワーグリップの方が使いやすいと思います。
  リーズナブルラバーはスピード性能とスピン性能ではスピード性能の方が高いラバーが多いという個人的なイメージがありますが、ヘキサーパワーグリップはグリップ力に重点をおいてスピン性能が優れているラバーだと思います。
  中級者はスピードが出せないことよりも回転がかけられないことへの悩みがあるプレーヤーの方が多いと感じますが、中級者向けラバーはスピード性能の方が優れているラバーが多いと感じます。
  結果的に回転力を求めて上級者向けラバーに背伸びをするものの上手く制御できずにいる方も多く見られます。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  グリップ力が強いので相手の回転の影響は受けるものの他のスピン系テンションと比較しても悪目立ちはしない印象です。
  回転にさえ気を付けていれば安定してブロックでの返球が可能なので守備と攻撃のバランスも良いです。
  サイドスピンブロックや被せぎみにして上回転を混ぜるドライブなどの上級者向けのブロックの練習にも適していると思います。

  ・ツッツキ
  グリップ力が高いので下回転をかけることが苦手な方のツッツキの習得にも良いと思います。
  ただ05やR47のような回転力が高さと両立された弾道の鋭さのようなものは少しもの足りないので、上級者向けラバーへのステップアップの指標としてツッツキを用いるのも良いと思います。

  ・カット
  強い下回転がかかるのでカットマンにも良いラバーだと思います。
  しかし私個人としては中級者の段階でスピン系テンションを使用することを前提としているカットマンの方以外には敢えておすすめはしません。
  やはり攻撃用ラバーなのでカットボールが想像よりも飛んでいく印象がありました。
  中級者のうちは敢えてヘキサーパワーグリップを選ばず、粘着性ラバーなどの方が技術の習得には適していると思います。
  しかし粘着性ラバーなどでほとんどの技術をマスターしたカットマンの方がスピン系テンションに挑戦する際の最初の一枚として選ぶラバーにはヘキサーパワーグリップはぴったりだと思います。
  そこからラザンターR47などへスムーズにのステップアップできると思います。

[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  リーズナブルな中級者向けラバーながらスピードよりもスピンに重点を置いているラバーなのでサーブの習得にも適していると思います。
  中級者でスピン系テンションを使っている方には上級者とも渡り合えるドライブを持っている方でもサーブは中級者のそれではない方が多い印象があります(私も人のことを言えた立場ではありませんが)
  中級者の方がスピン系テンション使用した際、良さが一番出るのはドライブですが、悪さが一番出るのは下回転ショートサーブだと個人的に思います。
  背伸びをした上級者向けラバーは下回転などの基本のサーブの習得には向いていません。
  むしろヘキサーパワーグリップのような回転重視の中級者向けラバーの方がクセがないのでサーブにおいても扱いやすいと思います。

  ・レシーブ
  ツッツキレシーブは切れるもののやはり鋭さにもの足りなさを感じました。
  しかし優れていたのはチキータで力強い回転がかかりレシーブだけで得点することも可能でした。
  驚いたのはチキータが苦手で普段のプレーでチキータレシーブを打たない練習仲間の方がヘキサーパワーグリップを使うとすんなりとチキータレシーブを打つことができたことです。
  回転系レシーブの習得にもヘキサーパワーグリップは適していると思いました。

  ・台上技術
  レシーブ同様にチキータは光るものがありました。
  またネット際の浅いボールに対するシェークでの台上バックドライブ(練習仲間の方)や台上裏面ドライブは非常にやりやすく、中級者でも果敢に台上での攻めのプレーを実現することが可能でした。
  台上での攻めに強気で臨める姿勢は中級者にとって他者との差を広げる大きな魅力だと思います。

[おすすめな方]
  中級者でまだまだ技術を習得している最中の方におすすめです。
  無理な背伸びをしてテナジーやラザンター使いドライブはいいものの他の技術に難を感じている方や、もっと使いやすいラバーに変更する意志があるものの回転性能が落ちるのが恐くてテナジーやラザンターから変えられない方にヘキサーパワーグリップは適していると思います。
  リーズナブルな中級者向けラバーながらスピードよりもスピンに重点を置いているスペックなので特に回転系技術の習得に抜群の性能を発揮します。
  ヘキサーパワーグリップを使いこなせる頃には憧れの上級者向けラバーに移行することが可能になっていると思います。

[まとめ]
  性能が飽和している感のある上級者向けラバーに比べてヴェガやロゼナなどの中級者向けラバーの市場からはかなり熱いものを感じます。
  かつてのスピン系テンション開発合戦のような勢いが見られる傾向が、初〜中級者の卓球への興味を掻き立ててくれることに期待しています。