テナジー05






















投稿者:ザーシー
[自己紹介]
  ・卓球歴 約10年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。
  テナジー05(バタフライ)

[使用環境]
  ・使用ラバー
  テナジー05 特厚 赤

  ・使用ラケット
  柳承敏G-MAX
  吉田海偉
  馬林エキストラオフェンシブ-中国式
  幻守-中国式
  ティモボルALC-ST
  インナーフォースALC-ST
  J.O.ワルドナーOFF-ST
  パーソンパワープレイ-ST
  松下浩二-ST

[はじめに]
  テナジー05はバタフライから発売されているスピン系テンション裏ソフトラバーです。
  シリーズ中、最も回転性能に特化した「05」はスピンを重視するユーザーならば一度は打った経験があるラバー
  と言っても過言ではないほどスピンの代名詞的ラバーです。
  テナジーシリーズと言えばもはや説明不要の高性能ラバーでその高いポテンシャルは様々なタイトルを記録していることからも証明されています。
  幅広いユーザーの「もっとをかなえる」ラバーとして発売から10年が経過した現在も世界のトップ選手から圧倒的に支持されており、一般ユーザーからも絶大な信頼を獲得しているラバーです。
  本格的にノングルー化に突入した卓球界において、非常に弾むスポンジを搭載したラバーや特殊素材ラケットが多数ラインナップされましたが、スピードが十分でもスピン性能が足りず用具全体の性能バランス悪くなってしまい用具選択が困難になった時代がありました。
  そんな中、スピードとスピンを高レベルで両立した全く新しいタイプのラバーとしてテナジー05が衝撃的なデビューを飾りました。
  発売当初は中々ユーザーに受け入れらなかったテナジー05ですが、松平健太選手のジュニア優勝などの華々しいタイトルを獲得し始めるとシェアを一気に拡大して瞬く間に使用率No.1ラバーに君臨しました。
  その後はテナジーの背中を追いかけるようにして各メーカーがスピン系テンションラバーをハイペースでリリースし、ポストテナジーを競うラバー戦国時代に突入しました。
  それから5年ほど経過したここ数年は、トップシェアを誇っていたテナジーが諸事情により事実上の値上がりをしたことと、各メーカーが独自の性能をラバーに見出だしたこと、ロゼナやヴェガ、そして先日発売されたヘキサーパワーグリップなどの高性能且つリーズナブルなラバーの登場によりテナジー1強時代に一旦区切りが打たれた形になったように感じます。
  そんなテナジー05を現在の用具市場や環境を踏まえた上で改めてレビューし直してみようと思います。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・ドライブ
  テナジー05を初めて打った時はグッと引っ掛かるグリップ力とプライススピードとはまた違った感覚の弾みの強さに衝撃を受けました。
  ラザンターやプライスハイスピード、オメガVIIなどが登場した現在では、弾みはやや強いといった印象を受けました。
  かつてほど際立ったスピードではなく「最大限の回転性能を引き出す為のギリギリのラインの弾みの強さ」といった印象を受けました。
  ドライブは最強レベルのスピン性能を誇る「05」だけあって感服しました。
  グリップ力が非常に強くプラボールでもグッとボールが引っ掛かり、相手の回転のひとつ上をいく強烈な回転力のドライブを打つことが可能です。
  現在はラザンターR47、オメガVIIツアーなど、テナジー05とドライブの引き合いをしても打ち負けないほど回転性能が高いラバーがあります。
  しかし05の特出する点はドライブだけでなく様々な技術において回転性能が非常に高く、プレー全体において相手のワンランク上をいく回転を引き出すことができる点だと思います。
  ドライブの回転の最大値は05と同レベルかそれ以上を誇るラバーはあっても、全ての技術においてここまで高いレベルの回転性能を誇るラバーは05以外にはないと思います。

  ・スマッシュ
  グッと掴んで投げるような感覚のスマッシュを打つことができます。
  ラバー自体は硬い部類なのでフラットにインパクトすればバチっと弾くようなスマッシュになりますが、やや珠離れが遅く相手にブロックされてしまい初速に物足りなさを感じる場面が多いです。
  やや被せ気味にインパクトすれば相手のドライブ回転をグッと抑えて一瞬掴んでから相手のコースを突くようなスマッシュを打つことができます。
  打点が早く初速の早さでスマッシュをバンバン打つようなプレーには05は向かないと思います。
  ドライブの引き合いで常に相手の上の回転量で主導権を握り相手の浮いたドライブボールをスマッシュで果敢に攻めていくドライブ+スマッシュのプレーの方が適していると思います。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  ブロックの安定性は以外にも高く前後左右のコントロールも調整しやすいです。
  また相手のドライブをブロックする際は、相手の回転をうまく利用するか、サイドスピンブロックなどで相手の回転を上書きするようなブロックは非常に好印象でした。
  ただ05だけでなくスピン特化ラバー全体に共通する特徴として、当てにいったブロックでは相手の回転の影響をモロに受けてしまいミスに繋がります。
  05も例に漏れず相手の弱回転ドライブでも回転を見誤ってブロックすればそれだけで大量失点を許してしまいます。
  相手の回転に合わせて的確にブロックできる技術が必要なラバーだと思います。

  ・ツッツキ
  非常に強い下回転が掛かったツッツキボールを相手コートの深いところに送ることが可能です。
  まるで粘着性ラバーのようにボールを切ることができるのでツッツキ対ツッツキの場面でも心強いです。
  またカットマンとのカット対ツッツキの場面でも相手の強烈なカットボールを上手くツッツキで返球することができます。

  ・カット
  ドライブの時に比べてカットの際はラバーの弾み大人しくなり、カットの邪魔をせずに何本も何本もカットを打つことが可能です。
  キョウヒョウやタキファイアDのような粘着性ラバーにグルーを塗ってプレーすることがかつてカットマンの主流でしたがテナジー05はそんなカットマンの代替ラバーとして多くのトップ選手のカットマンに選ばれています。
  カットの際は粘着性ラバーのように鋭いカットを繰り出し、攻めに転じた際には強烈な回転量のドライブで相手を粉砕するカット+攻撃のスタイルに適していると思いました。
  またドライブ同様常に相手のワンランク上の回転性能を引き出すことができるので、カットで何本も何本も粘る守備重視のカットマンにもおすすめです。

[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  非常に回転量の多い下回転や横回転サーブを打つことができます。
  まるで粘着性ラバーでのサーブのような強い回転は、サービスエースで得点することができるほど強力です。
  しかしヘキサーパワーグリップやラザンターR42、ロゼナのようなサーブの回転のかけやすさはありません。
  ラバーがやや硬くボールが食い込みにくいので、サーブで回転をかけることが苦手な方がいきなり05を試してもサーブの上達には繋がらないと思います。
  まずはロゼナなどで弱回転でも回転をかけることに集中し、うまく回転を掛けられるようになってから05で回転量アップを狙うと良いと思います。
  05は回転のかけやすさと回転量の多さは全く別物だということを再確認させてくれるラバーだと思います。

  ・レシーブ
  ツッツキやチキータなど相手のサーブを自分の回転で上書きすることができるレシーブは非常に協力です。
  グリップ力が非常に強くチキータやドライブレシーブで強気に返球できるのでレシーブエースも狙えると思います。
  しかしストップは相手の回転の影響にデリケートでツッツキよりも難易度が高く、相手の回転に少しでも迷って置きにいったレシーブをすればミスに直結するので注意が必要です。

  ・台上技術
  台上バックドライブやチキータ、ツッツキや被せ気味のバックプッシュなどは台上で主導権を握ることができるので積極的にプレーに組み込むと良いと思います。
  逆にフラットに当てるような台上処理は相手の回転をモロに受けてしまうので、危ない橋を渡るくらいなら何かしらの回転系の技術で台上は賄うと無難で良いと思います。

[おすすめな方]
  ドライブやサーブなどの回転量の最大値ではなく、全ての技術において回転量の多さを重視し、トータルでのスピン性能を求める方におすすめです。
  以前は回転性能で05と肩を並べるラバーはなかったので回転=05という用具選択パターンが多かったように感じますが、現在ではドライブの回転量の最大値や弾みを合わせた威力では05を凌ぐラバーが登場したり、ロゼナやヘキサーパワーグリップなど回転のかけやすさといった別観点からスピンにアプローチをかけるラバーが増えて来ました。
  また価格も用具選択の重要なポイントである現在は性能と価格を比較したコスパの良さも求められるので、いくら高性能なテナジーでも高価で貼り替えられずに長期間使ったものよりも、リーズナブルで貼り替え頻度を増やしたことで新鮮なロゼナでのプレーの方が試合や練習に好影響だったりもします。
  それでも05の全ての技術におけるトータルでの回転性能の高さは発売から10年を過ぎた現在でも越えるラバーは存在しないと言えます。
  プレー全体にワンランク上の回転性能を求める方にテナジー05はおすすめです。

[まとめ]
  発売から10年が経過しテナジーのあり方も少しずつ変わって来ていると思います。
  (1)テナジー05のようなトータル性能は高いが価格がネックなラバー、
  (2)ラザンターやオメガVIIなどある場面ではテナジーを凌駕する独自性能で勝負するやや高価なラバー、
  (3)性能においてはやや足りない部分があってもリーズナブルで張り替え頻度を増やすことで新鮮な状態を維持できるコスパ重視のラバー、
  といった大きく三種類に分類されている選択肢の中で何が一番ユーザーのシェアを伸ばすのか今後の卓球用具市場に注目です。