アポロ5-0.7mm













投稿者:ぬりかべ
銀河社「アポロ5超極薄(0.7mm 黒)」レビュー
 ※主にNittaku社バイオリン中国式の裏面(表面はShmerz)で使用しました(2〜5の内容はバイオリン中国式のものです)。極守供壁縮未Shmerz)でも少し使用しました。

1.ざくっとレビュー
 極薄ラバーの長所「切りやすさ」「止めやすさ」を強化し、極薄ラバーの短所「ドライブの打ちにくさ」を大幅に軽減した、超回転系ラバー。

2.第一印象
 重量は、スポンジ側のシートがついた状態で46g→カット後35g(中国式のグリップの根元から1.5冦イ靴督イ辰討い泙后法I縮未稜潅綫は強く、強粘着の部類に入るでしょう。なお、電子ノギスで厚さを測ったところ、スポンジ&シートで何と2.3mm。驚異的な薄さです。0.5mmでも同じく2.3mmだったのですが…0.2mmぶんは已打底の膜のぶん、スポンジ側の保護シートがなくなった分でしょうか?
 球突きをしたところ、「ベチャ」っとした打球感で、粘着性の影響もあって弾みはかなり少ないように思います。

3.攻撃技術
 ドライブ 7点(回転量8.5 スピード5.5)
 スマッシュ 7.5点
 カウンター 7点
 攻撃全般でいえることですが、極薄ラバーにしては球持ちがよく、ほかの極薄ラバーよりも飛距離を出しやすくなっています。「本当にスポンジが0.7しかないんかな?」というのが率直な感想で、攻撃時は1.4〜1.7ぐらいの厚さがあるような印象があります。とは言っても、強粘着ラバーなのでスピードはあまり出ませんが。
 まず攻撃技術で一番驚いたのがドライブ。極薄ラバーの多くはスポンジの薄さの影響で「ボールが板にあたる」ような感覚があり、回転量もスピードもない棒球になったりボールが落ちてしまったりすることが多いのですが、このラバーはシートでしっかりボールをつかんでくれるので、回転量の多いボールが出せ、ボールが落ちてしまうこともありません。変な表現ですが「シートが強い」という印象を受けました。スピードがそれほど出るわけではありませんが、摩擦力でボールを飛ばすことができるので飛距離を出しやすく、ボールを深く入れることもできます。安定感、回転量、コントロールは抜群ですね。さすがにハードヒットすると「ボールが板にあたる」感じになるので、ドライブ主戦のフォア面には難しいように思います。
 スマッシュに関しては、0.5mmバージョンでは球離れの良さもあってスピードがあったのですが、スポンジの厚さが増して球持ちがよくなったぶん、スピードが若干落ちたように思います。(当たり前のことですが)ある程度のスウィングスピードがないと、球持ちの良さや粘着でスピードが殺されてしまうように思います。しかし、球持ちがあるとはいえ極薄ラバーなので、強くはじくと球質はドナックルになりますし、前進回転をかけて弾道を安定させたり弧線を描かせたりすることができます。スピードは今一つですが、球質のいやらしさや打ち分けのしやすさはかなり良いと思います。
 カウンターに関しては、多くの極薄ラバーではドライブで返そうとすると「ボールが板に当たる」ことでボールが落ちてしまうことが多いのですが、このラバーではやや上向きにスウィングすればボールが落ちることはなく、回転量の多いボールが安定して返ります。ただし、前方へ大きくスウィングするとボールが落ちやすくなるので注意が必要ですが。プッシュなどのフラット系打法でカウンターをすると極薄らしい球離れの良さが出て、初速のある高速ナックルが安定して入ります。

4.守備技術
 ブロック 9.5点
 ツッツキ 9.5点
 守備技術全般で言えるのが、(攻撃時はスポンジ厚以上の弾みを感じるものの)守っているときにはスポンジ厚相応の弾みとなる、ということ。よって、守備技術全般はかなりやりやすくなっています。
 まずは普通にドライブをブロックしてみましたが、Bombard極薄のように「板に当たってドナックルになる」ような感じではなく、普通の裏ソフトラバーのように前進回転がかかって弧線弾道で返ります。シートの摩擦力が強いぶん回転の影響は受けやすいように思いますが、かなり弾みが少ないのでコントロールしにくさは感じません。弾みの少なさ+シートの摩擦力でカット性ブロック・横回転系ブロック・伸ばすブロックなどの回転系のブロックが抜群にやりやすいと感じました。また、板に当てるように弾いてナックルにすることもできます。返しやさ、変化のつけやすさともにレベルが高く、今までに使ってきた裏ソフトラバーの中では最もブロック力が高いラバーといってもよいでしょう。
 ツッツキに関しては、粘着力+弾みの少なさの影響で、かなり切れたボールが出せます。0.7mmスポンジとは思えないほど球持ちがあり、ツッツキの切れ味は「異常」とさえ言えるレベルです。回転のかけやすさ、MAXの回転量ともに今までに使った粘着ラバーの中で癸韻任靴腓ΑI當未縫張奪弔と短くなり「弾まないぶん深いツッツキは難しいかな?」と思いましたが、ラバーの弾みでとばすのでなく、「摩擦力でとばす」ようにツッツくと深く入り、前後の揺さぶりはかなりやりやすいように思います。ツッツキにおける唯一の欠点は、球持ちが良いぶんナックル性のツッツキが難しいこと。0.5mmバージョンはそこそこ出しやすかったのですが…仕様を変えて攻守ともに回転量が増えたので、一長一短ですね。とは言え、「切れている」「すごく切れている」「異常に切れている」とツッツキの回転の幅は大きいので、回転量の変化はかなり大きくできます。
 一通り守備技術をやってみたところ、先述した通り弾みが少ないのでコートに収めやすく、回転量はかなりかけやすくなっています。安定感が増したぶん、Bombardのように自然にナックルが出る割合は減り、ナチュラルな球質の変化は少なくなっているように思います。そのかわり、意図的に変化をつけやすくなっており、安定感も大きく増しているように思います。

5.台上技術・サーブ・レシーブ全般
 サーブ 9.5点
 レシーブ 9.5点
 台上技術 9.5点
 サーブでは、とにかく回転量が多いですね。0.5mmバージョンでは強くインパクトすると「ボールが板にあたる」ことで、予期せぬタイミングでナックルになってしまったり、ボールが浮いたりしたのですが、0.7mmバージョンは強めにスウィングしても回転がかかり、ボールが浮くことはほとんどありません。特によくかかるのは下回転系。私の下回転サーブに慣れているうちの選手でも、レシーブをネットにひっかけまくっていました。もちろん横回転や上回転もよく掛かり、ほかのラバーでは少々出しにくい短い上回転や横回転を出すのが簡単でした。弾みが少ないぶん強く打ってもあまりスピードが出ないのでロングサーブは少々難しいのですが、ツッツキやドライブのところで述べたように「摩擦力でとばす」感覚があれば、サーブを深く入れることもできます。
 レシーブでは、シートの引っ掛かりが良いぶん相手の回転の影響を受けるものの、弾みが少ないため返しにくさはほとんどありません。角度を合わせるレシーブでも返しやすいのですが、フリックや台上ドライブ、ツッツキなど回転を上書きするとより安定した返球ができます。特にツッツキによるレシーブの安定感は抜群で、回転が分からなくてもとりあえず45°でツッツけば入る、という感じです。また、リフトなどで強めに弾くと「ボールが板にあたる」感覚があり、相手の回転を打ち消すような感じになって、高速ナックルになります。
 台上攻撃では、先述したように回転の上書きがしやすいので、台上ドライブやフリックの安定感は抜群です。自分は主に裏面チキータで使用しましたが、ナックルでも下でも上でも同じような打ち方で返せる、という印象でした。スピードがそれほど出るわけではありませんが、回転量が多いので相手の返球コースを限定することができ、チキータからの連続攻撃がかなりやりやすく感じました。特に好印象だったのが、裏面チキータからのバックプッシュ。横回転の多さでバックに返球を限定できるうえに、相手にとっては回転量の多いボールから急にナックルが飛んでくるのでかなり取りづらかったようです。ストップも、短く低く止まり、回転量もあるためかなり効きますが、普通の粘着ラバーの感覚で打つとストップがネットをこえないので、力加減に注意が必要です。

6.お勧め構成
 主にオールラウンド用ラケットに貼って試打しましたが、守備用ブレードでも試打しました。守備用ブレードでは、ツッツキやブロックなどの守備技術が使いやすくなったぶん、極薄ラバー特有の球離れの良さが落ちたように思います。回転量をとことん求めるならば守備用ブレードに合わせ、回転量を求めつつも極薄ラバーらしいいやらしさを求めたいのであれば弾みがALL以上のラケットに合わせるのが良いでしょう。
 なお、ラバー自体が比較的軽いので、重めのラケットやラバーと合わせても問題ありません(これが、非力な選手には有り難いのです!)。

7.どんな人にお勧めか
 ほかの極薄シリーズと同様に、ペン粒の裏面・シェーク粒のF面や、バックに回転性能や守備力を求めているシェークのバック面にたいへん適しているかと思います。また、太陽PRO極薄シリーズよりも重量がかなり軽いので、ラケットの重さに悩むペン粒の選手には特に強くお勧めしたいですね。
 攻撃技術でもツッツキでも、ボールを深く入れるには「摩擦力でとばす」という感覚が必要になるので、このラバーの能力を十分に引き出すには、粘着ラバーをある程度使いこなす技術が必要になるかと思います。

8.総合評価
 極薄ラバーを使うペン粒やシェーク裏裏の選手が使うには、9.5以上をつけて良いラバーだと思います。シェークバック粒の選手が使うには、フォア面のスピードが不足するから8.5〜9点ぐらいでしょうか(フォアがサーブメインなら9〜9.5)。強いて難点を言えばスピードがあまり出ないことですが、極薄ラバーに求められる性能はすべて高いレベルで満たしているといっていいでしょう。

9.その他
 サーブが抜群に切りやすく、レシーブの安定感と威力が高いレベルでバランスがとれており、それでいて重量も軽い。極薄ラバーの最高傑作といっていいでしょう。気が付けばレビューの文字数がとんでもなく多くなっており、レビューを読み返した時に「オレはどんだけ熱中しとったんや…」と自分で文字数に驚きました。
 極薄ラバーとして本当に高い性能を持つこのラバーですが、大きな欠点が一つだけ…それはズバリ「赤がないこと」。このラバーに合わせて粒OXを貼るには赤を使わざるを得ないのですが、赤OXは透けてしまうものが多い(お気に入りのshmerzもそうです)ので、ラケットはブレード面にプリントがないものを選ばないといけません。「ラケットの裏面に粒を貼ればいいじゃないか」と卓球仲間に言われましたが、粒&用具マニアとして、粒は表面に貼りたいのです!WRMさん、銀河さん、ぜひ赤シートバージョンの開発をお願いしますm(_ _)m
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