ロゼナ














投稿者:くろかみ

[自己紹介]
  高1、中ペン裏裏、都大会新人戦5回戦負け(256)。昨年中はありがとうございました。1月は久々にレビューをお休みしましたが、これからは夏に引退するまで丁寧な文章を心がけて続けていきたいと思います。よろしくお願いします。
[レビューする商品名]
  バタフライ  ロゼナ 特厚
[使用環境]
  使用したラケット
  インナーフォースレイヤーZLC

  主にバック面での使用となります。
[はじめに]
  メーカー説明文↓
  世界を驚かせた「スプリング スポンジ」を使用する『ロゼナ』。その特長は、ロゼ色に染められた「スプリング スポンジ」に新開発のトップシートを組み合わせた“トレランス”の高さだ。バタフライ独自のハイテンション技術によって十分な威力を発揮しながらも、微妙なラケット角度やスイング方向の誤差を補い、プレーに安定感を生み出す。前陣から中陣のプレーで『ロゼナ』の性能が引き出されるとき、そのパフォーマンスは伝説のラバーに迫る。
  “トレランス”とは、英語で許容度、寛容度という意味です。打球時の微妙なラケット角度やスイング方向の誤差をカバーしやすい特徴を表現しています。

  ついこの前WRMでも取り扱われるようになった、バタフライ「ロゼナ」。
  商品紹介なので若干臭い文章になっていますが、要はテナジーの性能を引き出したい人の導入におすすめできるという位置のラバーです。特徴である"トレランス"がどう活きてくるのか気になるところです。とは言え既にテナジーでも勝手に食い込んで誤差をカバーできている印象がありましたし、同じスプリングスポンジを使用している時点で性能は大体推測できるでしょう。
  さて、パッケージから取り出すと、ロゼ色の鮮やかなスポンジが目を引きます。筆者はテナジーの朱色より好きですね。ただ、色は違っても気泡の粗さはスプリングスポンジそのものです。指で押した時の絶妙な食い込み感、球突きしたときのボヨンとした打感はテナジーFXに近しいものがあります。スポンジ硬度はバタフライ硬度で35度と、テナジーFX(32度)より硬いそうですが、体感は同じくらいです。シートの引っ掛かりはテナジーよりだいぶ落ちている印象です。
  重量はインナーZLC-CSの裏面全面に貼って47g、シェークサイズだと45g以下だと思われます。軽い方だと言えるでしょう
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  0   基礎打ち
  シートの主張が少なくスプリングスポンジだけで打っているかのような打感でした。軽い力で食い込んで、安定して同じような球が飛んでいくのですが、ミート打ちしているつもりでも変に持って弧線が出る不思議な感覚もありました。

  1   ドライブ   7.5点
  まず、フォアで打ってみました。全部落ちます。自分の打ち方に合っていなかったようです。軟ラバーよりスポンジは潰れませんが、擦ろうとするとシート単体では性能を発揮できないのか、滑ってしまいます。打ち方を変えて軽いインパクトでフラット気味に打つと、スポンジが受け止めている間にシートが噛む感じで伸びる球が出ました。どうやら、深く考えずに面を開いて前に振るだけで勝手に入ってくれるようです。単純にシートの引っ掛かりではテナジーに劣るので、強インパクトで引っ掛ける打ち方をしてもロゼナだと応えてくれませんが、ドライブのフォームが定まっていなくても食い込んで球を伸ばせるという意味ではロゼナの方が上回るでしょう。
  次にバック面で打つと、筆者のインパクトが弱いこともあり、かかって上方向に飛び出す性能をより味わえました。飛距離は中陣が限界なので下がって振っていく人には物足りないだろうと思いますが、現代卓球に必要な前陣での高速プレーにおいては、とっさに当てただけでも食い込んで伸びて入ってくれるので大分楽になりました。バックバックのドライブラリーでは、絶妙な硬さといい意味での鈍感さのおかげでテナジーFXより押されづらく先手をとりやすかったです。下回転打ちでも、食い込ませれば簡単に上がるので早いピッチでラリーを展開できます。
  全体的にテナジーの鋭さは残しておらず球は遅いものの、深く球を持ちどんなボールも"適正化"して、安心して前に振らせてくれる感じです。

  2   カウンター   7.0点
  コンパクトスイングでミート重視に打った時が一番安定して、球が伸びました。一方でシートを使ってかけ返したり、下がって返そうとしたりしても応えてくれないので、ブロックの延長線上という意識で前方向に打つ必要がありますね。

  3   スマッシュ、フラット系   9.0点
  "弾き"はありませんが、良く音が鳴るのでミート打ちが気持ち良かったです。ただしスピードが出ないので、こちらもバック面の繋ぎ程度の威力です。ひたすら弧線的に出て安定する感じです。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  1   ブロック   8.5点
  シートが鈍感なので食らわないかと思いきや、スポンジが食らうような体感でした。予想より上弾道に行きやすく当てるだけでは同硬度帯より気を使う必要がありました。慣れてしまえば押すのも伸ばすのも容易で、相手が角に当てることが増えました。やはり前陣ラリーを自信を持ってできる点がこのラバーの大きな長所ですね。

  2   ツッツキ   7.5点
  正直このラバーを買った理由のひとつが、大会で負けた相手の上書きツッツキが物凄くかかっていて、彼の使用ラバーがロゼナだったことです笑
  期待して筆者も使ってみたのですが、まずシートに頼って擦るのは無理で、食い込ませて飛ばさないように注意して切るとようやくかかりました。厚く当てて飛ばないように打たないといけない時点で技術力が必要だと思い知りましたが、確かに45度以上の回転量は出ます。他の技術にも言えますが、使いこなせば最大回転量は高いラバーだと思われます。

  3   カット   7.5点
  本格的に使うには物足りない性能かもしれませんが、勝手に食い込むので、持ってからゆっくり送れるという意味でとりあえずカットを安定させたい初級者などには向いているのではないでしょうか。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  1   サーブ   7.0点
  引き攣れて弱いスイングでも自動的に回転が掛かりますが、最大値は低かったです。弾きや速さがないのでロングサーブも浅く入りがちでした。

  2   レシーブ   7.5点
  軟ラバーにありがちな当てるだけだとポヨンと浮いてしまう弱点がこのラバーにもあり、コントロールに気を使いました。一方で、前に振って上回転にして返す技術においては球を持つ安心感があり容易でした。

  3   ストップ   6.5点
  シートだけで打つように気を付ければ飛びませんが、やはり少し難しかったです。ラリーではテナジーに似ていて最大値も迫る箇所があったのですが、台上の細かいプレーでテナジーのような引っ掛かりがないのが響いて差がついている印象です。

  4   フリック   7.5点
  回転をかける要素が必要になります。というか半自動的にそうなるのですが、下回転を弾いて持っていこうとすると変に食い込んで食らうので、球持ちを意識して乗せれば角度に寛容なので楽でした。

  5   チキータ、台上ドライブ   8.0点
  擦ってインパクトするには不適ですが、食い込んで引き攣れて切れた下回転も持ち上げられました。強くインパクトしてもテナジーより台に収まるので、良し悪しは別として台上ループ気味の球が出しやすいです。
[おすすめな方]
  前陣でバックのバランスをとりたい方におすすめします。筆者も打ち方に慣れる必要はありましたが、慣れてからは台に収まり安定して前進回転がかかる点がテナジーやドイツ製にないレベルで両立されており、軟らかいのに中間硬度級の球が出る完成度の高いラバだと感じました。ただしフォアだとロスが激しいのでバックで様々な打点から繋ぐのに使うのがいいでしょう。また筆者としてはテナジー同様やや軽いことも推したいです。同じ性能値を持つもの中ではかなり軽いと思います。
  合わせるラケットは、硬くて擦れるものやしなるものだとスポンジが軸になるロゼナの性能を発揮しづらいと思いますので、今回合わせたインナーZLCなどのカーボン系や食い込みと剛性感のある7枚合板などの方がパワーロスを防げると思います。
[まとめ]
  廉価版テナジーであり、そうでないラバーでした。スプリングスポンジ採用による打球の安心感は残しつつ、弾みと引っ掛かりを抑えて適切なプレー領域を作っています。ドイツ製のような弾きやシートの強さはないものの、どんな打ち方でも弧線を描いてコートに落ちる、早いピッチでの安定感は確かに選手のパフォーマンスを上げます。レベルが上がってインパクトが強くなったり、自分の欲しい技術が見えてきたりした時に、飛距離が足りないことやシートが安いことに不満を持つことになるでしょうが、何も考えずにラリーしているうちは伸びのある球が自動で出せるしスイングにも応えてくれます。少なくとも他社の"ステップアップモデル"や"廉価版"よりは圧倒的にハイレベルであり、幅広い選手層を捉えたバタフライらしく完成度の高い商品だと思います。

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