ブルーストーム













投稿者:ザーシー
[自己紹介]
  ・卓球歴 約10年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。
[レビューする商品名]
  ブルーストームZ1ターボ(DONIC)
[使用環境]
  ・使用ラバー
  ブルーストームZ1ターボ 赤 MAX+

  ・使用ラケット
  柳承敏G-MAX
  吉田海偉
  馬林エキストラオフェンシブ-中国式
  幻守-中国式
  ティモボルALC-ST
  インナーフォースALC-ST
  J.O.ワルドナーOFF-ST
  パーソンパワープレイ-ST
  松下浩二-ST
[はじめに]
  ・第一印象
  ブルーストームZ1ターボはドニックから発売されているスピン系テンション裏ソフトラバーです。
  2019年2月現在のドニックのラインナップの中では、ブルーストームシリーズはフラッグシップラバーの位置付けとなります。
  テナジーやロゼナ(Butterfly)はレッドスポンジ、ラザンターや新しいヘキサー(andro)はグリーンスポンジ、ヴェガやオメガ(XIOM)はブラックスポンジなど、各社がフラッグシップラバーに独自のカラースポンジを搭載するようになって数年が経ち、すっかり企業のイメージカラーとなっています。
  ドニックは数年前に発売したブルーファイアシリーズからブルースポンジを搭載し、ドニック=ブルーのイメージを確立しています(ブルースポンジ=紅双喜というイメージもありますが)
  今回のブルーストームはそのブルーシリーズの最新作で気泡の小さい50°のスポンジを搭載した「Z1ターボ」、気泡の小さい47.5°のスポンジを搭載した「Z1」、気泡の大きい47.5°のスポンジを搭載した「Z2」、気泡の大きい42.5°のソフトスポンジを搭載した「Z3」、ミッドサイズの気泡の42.5°のソフトスポンジを搭載した「ビッグスラム」の5種類のバリエーションが存在します。
  今回試打したZ1ターボはシリーズ最速かつ最硬で、ブルーファイアJP01ターボやアクーダブルーP1ターボなどと同じ「ターボ」の名を冠しています。
  ラバー本体を触った感じでは50°のスポンジを搭載しているということでかなり硬く感じます。
  透明感がなく濁りが濃いトップシートは従来よりも薄く設計され軽量化と回転性能の強化が施されているそうです。

  ・基本打ち
  ラバーが硬くて弾みが強く、直線的な弾道のボールがネット近くを低く飛んでいきます。
  この点はアクーダブルーP1ターボやブルーファイアJP01ターボなどのこれまでの「ターボ」系ラバーと同じです。
  しかし今回のブルーストームZ1ターボはインパクト時にラバー表面でボールがグッとグリップし強い引っ掛かりを感じられる点がこれまでと異なります。
  ドニックのブルーシリーズはテナジーやラザンター、オメガに比べて回転よりも弾みの方に性能が傾いている印象がありましたが、その強い弾みに加えてグリップ力が備わり全体の性能のバランスが整ったように感じました。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・ドライブ
  テナジー05やラザンターR47やオメガVIIツアーと比較すると弾道はやや直線的で弾むように感じますが、ボールがラバー表面でしっかりとグリップして強力なドライブ回転が掛かります。
  一昔前はテナジーが回転性能で頭ひとつ抜きん出ており各社追い付け追い越せ状態でしたが、数年が経過した現在ではラザンターR47やオメガVIIツアー、そして今回のブルーストームZ1ターボなどの回転性能はテナジーと同等がそれ以上と言っていいほど格段に進化していると感じます。
  ブルーファイアM1ターボは回転よりも弾みが強い印象があり、その後のブルーファイアJP01ターボ、アクーダブルーP1ターボと徐々に回転性能が向上していきましたが、ブルーストームZ1ターボはテナジー05と十分に渡り合えるほど回転性能が強化されています。
  ループドライブはスポンジの硬さを生かしてシリーズ最高レベルの高い弧線の山なりのドライブボールを打つことが可能です。
  またボールにラバーを被せ気味に強くインパクトするミートドライブは速度と回転が高レベルで両立されており相手コートで深く沈むのでこのラバーの最大の武器だと感じました。
  ペンドラなどで一発でぶち抜く決めの一手として不足のない一級品だと思います。
  またバックドライブや裏面ドライブはラバーが硬くややボールが落ちやすいので、硬度を下げたZ1やZ2の方がボールが食い込むので安定してドライブを打つことができました。

  ・スマッシュ
  50°のスポンジの硬さと弾みの強さによりボールが勢い良く飛んでいきます。
  オメガVIIツーと比較するとZ1ターボの方が球持ちが良く一瞬掴む感覚があります。
  ラバーの硬さと重さを生かして表ソフト並みにバチバチ弾くスマッシュならオメガVIIツアー(落ちやすい)。
  硬くて弾く感覚がありながらも一瞬ボールを掴んでから弾むようなイメージのスマッシュならブルーストームZ1ターボ。
  ボールがしっかりとラバー表面に食い込み、グッと掴んでからポーンと投げるイメージのスマッシュならテナジー05とラザンターR47といった印象を受けました。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  ボールが直線的に返球されるのでブロックが何度かネットに引っ掛かってしまう場面がありました。
  しかし相手強打のバウンド直後を狙ってややプッシュ気味に押さえ込むようにブロックするとネットスレスレに飛んでいき、相手コートで深く沈むボールを返球することが可能です。
  相手の意表を突いてこちらに主導権をひっくり返すには適したブロックだと思います。
  また、大きく下げられてもボールがよく飛ぶのでロビングやフィッシュで粘ることが可能です。
  ドニックのラバーは飛距離が出せるので大きく下げられる展開が得意というイメージがありましたが、今回のZ1ターボも例に漏れず後陣で粘ることができました。

  ・ツッツキ
  硬さを生かして鋭い角度のツッツキを打つことが可能です。
  しかし角度がシビアでボールをラバー表面に厚く当ててしまうとボールがネットに向かって真っ直ぐ飛んでしまいます。
  ボールの底面に薄く当てることが鋭いツッツキを打つポイントだと思います。

  ・カット
  これまでのブルーシリーズと比較するとZ1ターボは回転性能が格段に向上しているので、強い下回転が掛かったカットボールを打つことが可能です。
  しかしラバー自体の弾みが強いので中陣ではややオーバー気味になりなかなか相手コートにボールを納めることが難しいです。
  また大きく下がってから放たれたカットボールはネットスレスレを低く飛び相手コートで跳ねず深く沈んでいきます。
  中〜後陣に下がってからカットを打ち、前に出てからはドライブなどをガンガン打つカット+攻撃のプレースタイルの方におすすめです。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  ボールにラバー表面を薄く当ててサーブを切ると硬さを生かした強い回転がかかり粘着性ラバーのようなスピンサーブを打つことが可能です。
  しかしボールに厚く当ててサーブを切ろうとすると、弾みの強さをモロに受けてあらぬ方向にボールが飛んでしまうので注意が必要です。

  ・レシーブ
  硬さを生かしてストップを短く止めたり、ツッツキで深く刺し込むことができる点は優れていると思います。
  またフリックやチキータは弾みを制御できずオーバーミスに繋がってしまう場面が多かったです。
  スピン系テンション裏ソフトなので相手サーブの回転の影響は多少受けるものの、テナジー05やラザンターR47ほどモロに受ける訳ではないので思いきってレシーブに臨むことが出来ました。

  ・台上技術
  ストップはよく止まり、ツッツキは鋭い角度で相手コートに深く刺さります。
  またフリックは角度がとてもシビアで直線的に飛んでしまってネットミスをしたり、弾みが強くオーバーミスになってしまったりとなかなか安定させにくい印象です。
  チキータは強い回転がかかるので決まれば強力ですが、
  弾みが強いのでオーバーしやすく注意が必要です。
[おすすめな方]
  硬く弾みが強いので前陣では直線的な弾道を生かしてガンガン攻めて、大きく下げられた場合は飛距離が出せるので粘ることができます。
  前〜後陣を大きく動き回って広い領域でプレーする方におすすめです。
  またブルーファイアやアクーダブルーと比較しても回転性能が格段に向上しているので「ドニック=回転よりも弾みに片寄っている」というイメージを持っている方にも試して頂きたいです。
  ブルーストームZ1ターボは弾みが強く直線的な弾道のボールの中に、強力で多彩な回転を織り混ぜることが出来るのでより幅広い戦術に対応出来ようになったと感じました。
[まとめ]
  ブルーファイアがブルーストームに進化した例のように数年前までポストテナジーと呼ばれていたラバーも、時間の経過とともに回転性能を向上させて、テナジーと十分に渡り合える性能に進化を遂げたと感じました。
  各メーカーの用具の性能が大きく向上したテナジー世代のラバーの性能差がどんどん埋まっていく一方で、バタフライがかねてより噂をされていた新フラッグシップラバーのディグニクスのリリースを決めました。
  このディグニクスの登場がテナジーのように用具の進化の中心となり、追い付け追い付けポストディグニクスとなる歴史を繰り返すのか、それとも全く違う用具の進化を辿るのか期待に胸が膨らみます。