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投稿者:ザーシー
[自己紹介]
  ・卓球歴 約15年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。
[レビューする商品名]
  キョウヒョウプロ3ターボブルー(ニッタク )
[使用環境]
  ・使用ラバー
  キョウヒョウプロ3ターボブルー 黒 特厚(2.0mm)

  ・使用ラケット
  吉田海偉
  馬林エキストラオフェンシブ-中国式
  幻守-中国式
  ビスカリア-FL
  インナーフォースALC-ST
  水谷隼-ST
  ワルドナーセンゾーカーボンJ.O.shape-ST
  J.O.ワルドナーOFF-ST
  パーソンパワープレイ-ST
  松下浩二-ST
[はじめに]
  キョウヒョウプロ3ターボブルーはニッタクから発売されている粘着性裏ソフトラバーです。
  アクティブチャージ(AC)というスピードを向上させたニッタク独自の日本製スポンジを搭載しており、久しぶりの日本製スポンジタイプのキョウヒョウのリリースとなりました。
  日本製スポンジは中国製よりも軟らかくキョウヒョウの中では使いやすいバリエーションとなりますがキョウヒョウ自体が硬い粘着性ラバーで、独特のクセ球を求めて上級者ほどより硬い中国製スポンジを搭載したキョウヒョウを好む傾向があります。
  あまり使用者が多くはない日本製スポンジキョウヒョウですがターボシリーズはその日本製スポンジ搭載型の新作なので最初は意表を突かれた印象がありました。
  先にリリースされたターボオレンジは良く言えば使いやすさが向上している、悪く言えばキョウヒョウ特有のクセが出し難いといった感想を持ちましたが。
  今回のターボブルーはターボオレンジよりもスポンジ硬度が45°→50°へと上昇しているので独特なクセ玉の出しやすさと使いやすさのバランスが気になるところです。
  トップシートはベタベタで、毎度恒例のラバーにボールを押し付けてボールを持ち上げることができるほど粘着力がとても強いです。

  ・基本打ち
  テナジー05HARD、オメガVIIツアー、ブルーストームZ1ターボと、ここ数ヵ月はハード系のスピン系テンションを試打してきましたが、今回のターボブルーは別格の硬さを感じます。
  トップシート、スポンジ共に非常に硬く基本のラリーでもボールを食い込ませることが難しいので、なかなかボールが前に飛んでいきません。
  またインパクトで芯を外すとラバー表面でボールが落ちてしまいます。
  ある程度のスイングスピードと強くインパクトするパワーがないと基本のラリーと言えども困難です。
  本場中国製の粘着性ラバーの「硬い」と、スピン系テンションの「硬い」は別物ですね。
  キョウヒョウシリーズは従来品でも元々硬いラバーですが、ターボブルーはこれまでのどのキョウヒョウをも凌駕するシリーズ史上最大レベルの硬さと言っても過言ではありません。
  使いこなすには相当のパワーと、何本もスイングを繰り返す持久力が必要だと感じました。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・ドライブ
  非常に回転量の多いドライブを打つことが可能です。
  山なりの弧線を描いたボールがギュンと急降下して相手コートに突き刺さり低いバウンドでコート下へと沈んでいきます。
  テナジー05を筆頭に近年はラザンターやブルーストーム、オメガVIIなどの海外メーカーのスピン系テンションもとてつもない回転量を誇りますが、やはりキョウヒョウの回転量の多さは群を抜いておりその山なりの弧線とバウンドの低さはプラボールでも健在です。
  またターボオレンジで感じたクセの物足りなさもターボブルーでは解消されており、グルー時代のキョウヒョウプロ3のような強烈な回転のクセのあるドライブを打つことが可能です。
  しかし大きなネックは基本打ち同様にボールが飛ばないことです。
  アクティブチャージ内臓の日本製高弾性スポンジとありますがやはり弾みは物足りなく、3-50や8のような加速力と飛距離のあるボールを打つことが難しいです。
  また已打底搭載の省キョウネオ3ブルースポンジの方が弾みは強いです。
  しかし近年のキョウヒョウでは難しかったクセ球をバンバン打つことができるので、回転量と粘りで勝負する上級者のドライブマンにおすすめです。
  カーボン系の特殊素材ラケットと組み合わせると飛距離と弾みが向上するのでかなり使いやすくなります。
  またインナーよりもアウター特殊素材で、ビスカリアなどのより重いラケットと組み合わせの方が弾みが強くなり、加速の物足りなさを補うことができます。
  その分重量が重くなるので振り抜くパワーも必要になります。
  またスピン系テンションの普及でグルー全盛期よりも相手のラバーがこちらの回転の影響を受けてくれるので、ターボブルーのドライブは返球するだけでも難しいと自他共に感じました。
  むしろ自分のパワーが足りず中途半端なドライブを浮かせてしまったことによる自滅のほうがターボブルーはネックになります。

  ・スマッシュ
  大きな手の平でバチンと弾くようなスマッシュを打つことが可能です。
  ラバー表面で食い込ませることがかなり難しいので球持ちは良くありませんが、素早く弾いたスマッシュはかなり加速力があり得点率も高いです。
  またオーバーよりもネットミスの方が多い印象なので、いっそのことオーバーさせるくらいの勢いでスマッシュを打った方が決定打として十分なスマッシュボールになると思います。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  粘着力によるグリップ力がとても高いので、相手の回転の影響をモロに受けてしまい当てるだけのブロックでは確実に相手の回転の思うツボになってしまいます。
  上手く相手の回転を利用して返球することも可能ですが、スピン系テンションを上回る強烈なグリップ力を生かして相手の回転をこちらの回転に上書きすることができます。
  相手のドライブに対するサイドスピンブロックは相手のドライブ回転をこちらの横回転に書き換えて相手のミスを誘発することが可能です。
  またブロックで粘るよりもカウンターで回転をかけ返すことも容易です。
  しかし飛距離が出にくいので前〜中陣よりも下がらないように注意が必要です。

  ・ツッツキ
  強烈な下回転でボールをブチ切ることが可能です。
  鋭い角度で非常に切れたクセのあるツッツキは、グルー全盛期からのキョウヒョウの伝家の宝刀でツッツキ単体で相手のミスを誘い得点することが可能です。
  またツッツキ対ツッツキやカットマンとのカット対ツッツキでも打ち負けることなく粘ることが出来る点もターボブルーの頼もしい点の1つです。

  ・カット
  意外と好印象だったのがカットで、非常に回転量の多いブチ切れカットボールを何本も連発することが可能です。
  グルー時代はタキファイアドライブやタキネスチョップなどの粘着性ラバーやキョウヒョウなどの中国製粘着性ラバーをフォア面に使用しているカットマンが非常に多かったですが、ノングルー化により徐々にフォア面にテナジーなどのスピン系テンションを貼っているカットマンが増えていきました。
  転換期から数年が経過してスピン系テンションに乗り換えて良かったという方や、無理やり慣れさせたという方が多い中、叶うことなら今でもグルーを塗った粘着性ラバーを貼りたいという方がいることも事実です。
  ターボブルーはそんなグルー時代の粘着性ラバーにかなり近い感覚でカットマン用のラバーとして使用することができます。
  特にキョウヒョウを使っていたカットマンの方に好評でボールの切りやすさや飛距離、攻撃に切り替えた時のドライブの打ちやすさなどがグルー時代のそれと近いと言っていました。
  個人的にはVS>401やVS>402ダブルエキストラ、スピンアートがグルー時代の粘着性ラバーに近い印象がありましたが、カットマン用に限定するならばターボブルーもグルー時代の再現率が高いと思います。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  下回転サーブの安定性とサーブの切れ味、横回転系スピンサーブの得点率はキョウヒョウのお家芸といったところです。
  回転量の多さはキョウヒョウシリーズ最高レベルで、これまでのどのキョウヒョウよりもサーブが切れるような印象があります。
  強い粘着力による強烈な回転量のサーブはスピン系テンションの回転量を遥かに凌ぎ、サービスエースを狙うことも容易です。
  単体でも得点率が高く、3球目に繋がる強力なサーブはターボブルーでも健在だといったところです。

  ・レシーブ
  相手の下回転サーブをより強い下回転のツッツキで角度を突いたり、並みの回転量のサーブでは相手の回転を読み違えても、より強い回転のチキータで無理やり捩じ伏せることが出来ます。
  逆にレシーブで迂闊に当てにいってしまうと相手のサーブの回転の影響をモロに受けてしまうので、何かしらの回転をかけ返す系のレシーブが、主導権の奪取や4球目攻撃に繋がると思います。

  ・台上技術
  チキータが強力でおすすめですが、バック側にターボブルーを貼ってバックドライブを打つことが難しく悩みどころだと思いました。
  またペンのプッシュはそのまま当てると相手の回転の餌食になってしまうので、ボールの上側にラケットを被せぎみに当てて上回転をかけると安定性が増しておすすめです。
[おすすめな方]
  グルー時代に回転重視のクセ球を生かしてプレーしていたドライブマンにおすすめです。
  トップシートのグリップ力がかなり強く回転性能の高さはシリーズ最高峰でスポンジだけではなくシートもアップデートされていると感じました。
  しかし「ターボ」と言うほど弾みは強くはないので加速力を出すことが難しく、ターボオレンジよりもターボブルーの方がより硬いのでボールを食い込ませることが難しいです。
  使用するには素早いスイングを何本も繰り返す持久力と、インパクトでボールを強く捉えるパワーが必要になるのでターボブルーは確実に上級者をターゲットとしたラバーだと思いました。
  カーボン系の特殊素材ラケットで、可能であればインナーよりもアウターで、より重いラケットとの組み合わせが弾みが強くなるのでおすすめです。
  キョウヒョウの強烈な回転と重いアウターカーボンラケットの弾みの強さが合わさればまさに鬼に金棒です。
  それと引き換えに全体の重量も相当なものになるので、結果的にさらなる大きなパワーが必要になってしまいますが。。。
[まとめ]
  ターボブルーはアクティブチャージ内臓のスポンジに注目が集まりがちですが、むしろトップシートと進化に驚きました。
  年々向上するスピン系テンションのシートのグリップ力に気を取られて、粘着性ラバーはスポンジのみの進化に留まっていると錯覚していた自分を恥じた次第です。
  かつてキョウヒョウを使用していた方にはぜひもう一度古巣に戻るきっかけになる一枚だと思いました。
[補足]
  キョウヒョウシリーズは紅双喜から発売されているラバーで日本国内ではニッタクが販売代理店のポジションをとっており、様々な仕様のバリエーションが存在します。
  日本製スポンジの「ニッタクキョウヒョウ2、3」、上級者仕様の「キョウヒョウプロ2、3」、已打底と呼ばれる膜を搭載しノングルーに対応した「キョウヒョウネオ2、3」、そして今回発売された「キョウヒョウプロ3ターボブルー」と昨年発売された「キョウヒョウプロ3ターボオレンジ」が現在のニッタクのカタログラインナップとなります。
  (※海外流通商品として中国製スポンジの「紅双喜キョウヒョウ2、3」、弾みが強いスポンジを搭載した「キョウヒョウ3-50」、さらに弾みを向上させた「キョウヒョウ8」、国家チーム仕様の「国狂3」、省チーム仕様の「省キョウヒョウネオ3ブルースポンジ」などその他にも多数のバリエーションが存在。)


キョウヒョウプロ3ターボブルー【Nittaku】詳細はこちら