キングプロブルー


















投稿者:くろかみ
[自己紹介]
  高2、中ペン裏裏、都大会5回戦負け。今回は久しぶりに粘着テンションのレビューです。筆者は粘着は得意ではないので軽めに読んでいただけると嬉しいです。
[レビューする商品名]
  SWORD   キングプロブルー48度   2.2mm
[使用環境]
  使用したラケット
  970XX-KLC
  馬林ソフトカーボン
[はじめに]
  キングプロブルー(以下キンブルー)は昨年末に発売された粘着テンションラバーです。球持ちの良いキングプロのシートに新しく已打底ブルースポンジを合わせることによって、今までWRMから出てきた粘着テンションの中でもトップレベルに扱いやすさとスピード・威力のバランスがとれた総合力の高いラバーに仕上がっています。筆者は今までメイスプロブルー、アレスとSWORD粘着を打った経験がありますが、手に取った段階で両者とはまた違う新ブルースポンジがシートとマッチしていて、丁度良い硬さと弾力を感じました。
  重量は計り忘れましたが、粘着としてもテンション としても中〜軽めの部類でしょう。
  今回のレビューでは同硬度のアレスブルー(以下アレス)との比較も交えて説明していきたいと思います。
  ・重量
  キンブルー<アレス
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  0   基礎打ち、軽打
  粘着のベチっとした打感は弾力のあるスポンジによってだいぶこもっていました。硬さもアレスより感じず、しっとりとしたシートが受け止めて投げ返すようなキングのイメージ通りの感触でした。ただ筆者はこの爽快さも粘着ぽさもない打感が苦手です。
  ・硬さ
  キンブルー<アレス

  1   ドライブ   8.0点
  粘着として見ると回転量は多くありませんが、このラバーの1番の魅力はテンション打ちでも質の高い球が出せることです。勿論"キンプロ打法"など粘着打ちでも使えますが、粘着を敬遠していた筆者もほぼ違和感なく使えるほどテンションのように簡単に打ち込めました。またキングの球持ちの良いシートにより、詰まったときも簡単に持ち上げてくれる、ネットより下の打球点からでもぐわっと弧線が上がるといった性能を残したまま、ブルースポンジの弾力で強打時の飛距離も両立していて完成度が高いです。下回転打ちでは特にその球持ちと威力が発揮され、少し面を開いて打てば伸びのある球になるなという印象でした。ロング戦や上から殴る性能ではアレスが上回りますが、小技の安定感や変化のつけやすさはキンブルーの方が良かったです。

  2   カウンター   8.5点
  少し上方向に擦るだけで簡単にカウンターになります。前陣での収まりもよく粘着らしいです。食い込みの良いブルースポンジはさらに楽をさせてくれて、スピードも勝手に補正がかかります。コンパクトスイングで質の高い球が打てるのがいいですね。

  3   スマッシュ、フラット系   7.0点
  球離れは悪く、直線的な球も出ないので、どうしても遅くて緩いミート打ちになってしまいました。落ちることはないのですが、粘着らしいナックル性やアレスのようなスピード、決定力が頭にあると物足りなく感じます。

  攻撃技術比較まとめ
  ・回転量
  キンブルー=アレス
  ・スピード
  キンブルー<アレス
  ・弾み
  キンブルー<アレス
  ・安定感
  キンブルー>アレス
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  1   ブロック   7.5点
  お察しの通り、粘着なのに全然落ちません。かつ程よい弾みでしっかり止まります。ただ、弧線が高くなりやすいこと、意図的に深く入れにくいこと、粘着らしいナックルは皆無なことで連打されやすい球質になりがちでした。振っても入るので止めることにこだわらなくてもいいのかなと思いました。

  2   ツッツキ   8.5点
  少し浮きやすい感じはしましたが、シートで球を持ってから切れるので回転はかけやすかったです。アレスのような硬いシートの粘着に比べると上書きの質は下がります。

  3   カット   8.5点
  抑えが効いて遅い球足のカットになるのでやりやすかったです。といっても一応已打底ブルースポンジですし粘着らしい変化も期待できないので、あえてこれで止める必要はないかなと思いました。中陣からでも入るので反撃はしやすかったです。

  守備技術比較まとめ
  ・安定感
  キンブルー>アレス
  ・変化
  キンブルー≦アレス
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  1   サーブ   8.5点
  粘着テンションの中では平均的な切れ味で、がっつり止まる、擦れるといった極端な性能はありませんでした。テンションより短く落としやすいことや、球持ちを生かして変化やモーションをつけやすいところは良いですね。

  2   レシーブ   9.0点
  かなりバランスを意識したラバーなので、全て程よくこなせるようになっていて、とりあえず安定する上に粘着の台上の強さも失っていないのでレシーブしやすかったです。

  3   ストップ   8.5点
  楽に止まります。球持ちを生かしシートで転がすように上書きするイメージでやるとストップしやすかったです。

  4   フリック   8.5点
  スポンジの食い込みがあるので弾きはないものの、回転に影響されすぎずに返球できました。ただ食い込むとやや飛びがちでした。

  5   チキータ、台上ドライブ   8.0点
  楽に持ち上がり、綺麗な弧線を描いてよく曲がりました。面を開いて振れば当て気味でも前進回転がかかって安定します。

  台上技術比較まとめ
  ・回転量
  キンブルー≧アレス
  ・強弱
  キンブルー≦アレス
  ・安定感
  キンブルー>アレス
[おすすめな方]
  テンションユーザーで、粘着への移行や前陣での回転量の強化を考えている方におすすめです。粘着としての絶対値は物足りない部分もありますが、何をするにもやりづらい技術がなく、プラ時代のメイスブルー強化版のような総合力の高さが素晴らしいです。已打底ですがアレスや翔龍ほど飛ばず、シートの球持ちがいいので、回転系粘りプレーに少し食い込みと決定力を足したというイメージで試してみて欲しいと思います。
  合わせるラケットは、試打した中では970XX-KLC(やや硬めインナーカーボン)が良かったですが、ラリー中の篭った打感とスピード面で不満があったので、カーボネードなどのもっと硬いラケットに合わせることでよりバランスが取れると思います。
[まとめ]
  プラ時代のオールマイティな優等生粘着でした。今までWRMから出ていた粘着テンションの中でも1番テンション+αという要素の大きなラバーで、粘着打ちをしなくても充分な回転量があり、新ブルースポンジの弾みで引き返す力も持ち合わせています。食い込みはあるものの粘着の良さが消えているわけではなくラバー全体で掛けるような感覚で打てて(メイスやアレスにはない部分だと思います)、安心感がありつつ球質も保証されている印象でした。WRMの謳い文句通り、この総合力は"半端ない"です。プレースタイルは変えず試合で勝てる球質を作りたい方は是非手に取ってみて欲しいと思います。


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