Q5






























投稿者:ザーシー

[自己紹介]
  ・卓球歴 約15年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。
[レビューする商品名]
  Q5(ミズノ)
[使用環境]
  ・使用ラバ
  Q5 2.1mm 赤

  ・使用ラケット
  吉田海偉
  柳承敏G-MAX
  馬林エキストラオフェンシブ-中国式
  幻守-中国式
  ビスカリア-FL
  インナーフォースALC-ST
  J.O.ワルドナーOFF-ST
  松下浩二-ST

[はじめに]
  Q5はミズノから発売されているスピン系テンション裏ソフトラバーです。
  長らくミズノのフラッグシップラバーとしてGFシリーズが発売されていましたが、新たにQシリーズとしてQ3(2017年発売)、Q4(2018年発売)と立て続けにリリースされ、2019年にはその最新作のQ5が発売されました。
  ラバー性能の比較をする中で、スピン系テンションの代名詞でありその基準とされるテナジーの性能を越えた、言わゆる「テナジー越え」のラバーが各社から発売される中で、ミズノからも遅れをとらず新しいフラッグシップラバーのQ5がリリースされました。
  高性能ゴム部品メーカーの住友理工株式会社とミズノが共同開発したQシリーズは1000以上のサンプルと3600回以上のテストにより採用された「XL52/3」という配合により高いエネルギー効率を誇ります。
  鮮やかなパープルが特徴的な「アクセルアークスポンジ」は気泡をやや縦長に大きく発泡させ、食い込みの良さと反発力を両立させているそうです。
  Qシリーズはシートの設計の違いで3種類のバリエーションが存在します。
  ・粒の太さ
  1.65mm(Q3)、1.70mm(Q4)、1.70mm(P5)
  ・粒の間隔
  0.63mm(Q3)、0.58mm(Q4)、0.65mm(P5)
  ・シートの厚さ
  0.78mm(Q3)、0.80mm(Q4)、0.77mm(Q5)
  ・粒の高さ
  0.99mm(Q3)、0.95mm(Q4)、0.95mm(P5)
  今回のQ5は「粒はやや太く、粒の間隔は広く、シートは薄く、粒は低く」といった特徴を持ち、スピン重視のQ4のスピン性能にスピード性能のを両立させた設計となっています。
  またスポンジ硬度は3種類とも共通で47度です。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・基本打ち
  打球感はどちらかと言えばハード寄りといった程度でスピン系テンションの中では標準的な感触です。
  シートの引っ掛かりが強くラバー本体の球持ちも良いのでボールをぐっと掴んで打つ感覚があります。
  個人的にはテナジーに近い感覚で打つことができました。
  反発力は強いもののボールがぶっ飛ぶような感覚ではないのでラリーでのボールのコントロールもしやすいです。
  またカーボンラケットとの組み合わせでもボールがぶっ飛んでしまうこともなく、丁度いいバランスでボールを制御することが可能です。
  ジュニアやビギナーの方でトップ選手への憧れなどにより特殊素材ラケットにスピン系テンションを組み合わせてプレーしている方も多いですが、使いこなすと言えるレベルまで仕上げるのは相当難しいです。
  しかしQ5は特殊素材ラケットとの組み合わせでもしっかりとボールを掴んで制御することが可能なので特殊素材ユーザーにもおすすめだと思いました。

  ・ドライブ
  引っ掛かりの強いシートにより強烈な回転がかかります。
  スポンジの食い込みも良くラバーがボールをしっかり掴む感覚があり回転もかけやすいです。
  また反発力がありながらも強すぎないので球持ちも良いです。
  放たれたボールはやや山なりの弧線を描きエンドライン付近でぐっと深く沈み込みます。
  また太く低い粒形状によりスピン性能が高く、シュートやカーブ、ループなどの様々な球種のドライブを打ち分けることも可能です。
  ドライブ対ドライブの引き合いでは回転の強さでは負けにくいものの、ボールのスピードがやや足りず大きく下げられると苦しい場面があります。
  中陣付近で回転勝負のドライブラリーには強いですが、後陣に下がった場面は飛距離と弾みの強さでやや苦戦する印象がありました。
  また相手の深く切れたツッツキでもぐっと掴んで持ち上げることも可能で、カットマンとのブチ切れカットにもループで打ち返すことも容易です。
  ハードヒッターにはやや威力不足かもしれませんが、回転重視のドライブマンにはぜひ使っていただきたい性能だと思います。

  ・スマッシュ
  球持ちが良くボールがぐっと食い込むので一瞬掴んで投げるようなスマッシュになります。
  バチバチと素早いテンポで弾くプレーには向かないですが、回転重視のドライブの中に時折スマッシュを織り混ぜて緩急をつけるプレーには抜群の威力を発揮します。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  ボールの引っ掛かりが強く食い込みも良いので当てるだけのブロックは相手の回転の影響を受けやすくおすすめできません。
  ペンのバックでの被せ気味に上回転を加えたブロックやサイドスピンブロックなどは、相手の回転を妨害することができます。
  ブロック後のボールはぶっ飛びすぎることもなく相手のコートに収まる範囲で跳ね返るので、ブロックではどちらかと言えば球威よりも回転に神経を使う場面が多いです。

  ・ツッツキ
  引っ掛かりが強いので鋭い角度で下回転を切ることが可能です。
  弾みがそこまで強くないのでインパクトでボールが飛んでしまう心配もあまりありません。
  またやや横回転を加えたツッツキや、左右の揺さぶりもやり易くツッツキ対ツッツキの場面でも強気で向かうことが可能です。

  ・カット
  食い込みと球持ちが良いので非常に回転量の多いカットボールを打つことが可能です。
  飛距離が出過ぎることもないので上手く相手のコートにボールを返球しやすく、カットで何本も粘る場面でも安定した返球をすることが可能です。
  また高いスピン性能はループドライブに対するブチ切れカットにも抜群の威力を発揮します。
  カットに対するループドライブが得意=ループドライブに対するブチ切れカットが得意といった印象です。
  また攻めに転じた場面ではシートがぐっとボールを掴むので安定して攻めの展開に繋げることが可能です。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  回転がかけやすくスピン系サーブは抜群の威力を発揮します。
  シートの引っ掛かりが強く粒形状もスピン重視に設計されているので、下回転サーブや横回転サーブを練習しているビギナーの方でも安心してサーブの習得が可能です。
  またYGサーブなどの複雑なモーションを加えたサーブでも回転量が不足することなく強い回転をかけられるのでサービスエースにも繋げやすいです。

  ・レシーブ
  当てに行くと相手のサーブの影響をモロに受けてしまいます。
  下回転サーブに対するツッツキレシーブやドライブレシーブ、ショートサーブに対するチキータは強烈な回転がかかるので非常に効果的です。
  スピン系のレシーブから主導権を握ることが出来る点は非常に好印象でした。

  ・台上技術
  ペンのプッシュは上方向に被せ気味にスイングをすると上回転がかかり安定します。
  またサイドスピンショートやカット性ショートなどの回転系の台上は優れているものの、フリックやストップは相手の回転の影響を受けやすくやや難しい印象でした。

[おすすめな方]
  バランス重視のスピン系テンションラバーを探している方におすすめです。
  突出した性能やクセのようなものはないものの、総合的な性能が高くスピンとスピードも高いレベルで両立されているので非常に使いやすいです。
  球持ちが良くボールが食い込んで、反発力が強いもののぶっ飛ぶことはないというとても理想的な性能で使う人を選ばないラバーだと思います。
  現在はジュニアやレディース、シニアでも幅広く特殊素材ラケットが普及していますが、大抵の場合はスピン系テンションと組み合わせると弾みが強くなりすぎて制御が難しい場合もあると思います。
  しかしQ5は弾みが強くなりすぎないので、特殊素材ラケットと組み合わせても弾道が安定し、じゃじゃ馬にならず使いこなすことが可能です。
  また現在テナジー使っている、またはかつてテナジーを使っていた方で、テナジーに近い感覚で使えるラバーへの乗り換えを検討している方にもおすすめです。
  また数あるラバーの中でなかなか一枚に決められない方にもQ5はおすすめです。
  フラッグシップラバーでありながら総合力が高いのでQ5で様々な技術を習得した後に、自分のプレーにあったラバーへ乗り換える為の繋ぎの役目にも適しています。

[まとめ]
  テナジーの背中を追いかけてポストテナジーラバーの開発が進み、現在ではテナジーを越えたとも言われるラバーが続々とリリースされています。
  またバタフライ自体からもテナジーを越える存在のディグニクスが発売されましたが、そんなテナジーを越えた性能を誇るのではなく、総合力勝負でテナジーに近い性能を発揮するラバーがQ5だと思います。
  スピンやスピード、コントロール性能が高いレベルで両立されているバランス重視のラバーとして非常に高い完成度のラバーだと感じました。