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投稿者:ザーシー

[自己紹介]
  ・卓球歴 約15年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。

[レビューする商品名]
  ディグニクス64

[使用環境]
  ・使用ラバ
  ディグニクス64 赤 トクアツ

  ・使用ラケット
  吉田海偉
  柳承敏G-MAX
  馬林エキストラオフェンシブ-中国式
  幻守-中国式
  ビスカリア-FL
  インナーフォースALC-ST
  J.O.ワルドナーOFF-ST
  松下浩二-ST

[はじめに]
  ディグニクス64はバタフライから発売されているスピン系テンション裏ソフトラバーです。
  ディグニクス05の衝撃的なデビューから遅れること約半年、遂にディグニクスにも64と80が登場しました。
  高性能なテナジーを凌ぐ上位互換という位置付けのラバーとして開発されたディグニクスですが、05の高性能が知れ渡ると共に80や64などの発売を望む声も大きくなりました。
  スピン重視の05、スピード重視の64、その中間性能の80といった3種類が出揃ったことで、より自分のプレーに合ったディグニクスを選ぶことができるようになりました。
  今回はスピード重視の64を試打してレビューさせて頂きます。
  ディグニクスシリーズ共通の特徴としてテナジーよりも弾性を高めた「スプリングスポンジX」を搭載しています。
  厚さはトクアツとアツの2種類のみです。
  価格だけ見ればディグニクスの方が高価ですが、耐久性を高めたトップシートを採用しテナジーよりも寿命が長くなっているので、ランニングコストを考えればディグニクスの方が安価と言えるかもしれません。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・基本打ち
  弱い力で打球してもボールがぶっ飛んでいきます。
  テナジー05と比較するとディグニクス05の方がやや飛ぶなという印象でしたが、テナジー64との比較ではディグニクス64が明らかにボールが飛んでいきます。
  ラバー自体の食い込みがよく弾性や反発力が向上しているのは勿論ですが、本体の重量がテナジーよりも軽いので同じ力でスイングするとディグニクスの方がより速いスイングになり、飛距離のあるボールを打つことが可能です。
  この軽いという特徴はスピン重視の05の時はあまり感じませんでしたが、スピード重視の64の速さを活かしたプレーの面でより顕著に現れたような感覚があります。
  また打球感はディグニクス05と同様にディグニクス64のがテナジー64よりもソフトに感じます。

  ・ドライブ
  ディグニクス05同様にディグニクス64もテナジーに比べシートの引っ掛かりは格段に向上しています。
  強いグリップ力による回転性能はディグニクス64でもプレーで発揮され、軽く擦っただけでも回転量の多い強烈なドライブを打つことが可能です。
  しかしテナジー64よりもディグニクス64の方がボールがぶっ飛びやすいので飛距離の調整に慣れが必要です。
  ディグニクス05の時は向上した回転性能が目立ってしまい反発力にはそこまでギャップを感じませんでしたが、ディグニクス64では回転性能と同時に反発力の向上がより目立つようになったと思います。
  テナジー64と同じ系譜の延長線上にディグニクス64はあるものの同じラバーではないので、05に比べて64の方がユーザー側の適応がより求められると感じました。
  テナジー05→ディグニクス05の方が比較的スムーズに移行可能で、テナジー64→ディグニクス64はやや慣れが必要だと思います。
  また回転性能が向上しているので「64は回転がかからないから05を選んでいる」といった方にもディグニクス64を試して頂きたいです。
  ミートドライブではボールがラバーに食い込むことで回転とスピードを上手く組み合わせた威力のあるボールを打つことが可能です。
  ループドライブや擦るドライブは回転と共に飛距離も出るので、テナジー64よりも一歩前にボールが飛ぶ感覚があり、この微調整に神経を使う印象があります。
  またペンの裏面ドライブはテナジー64よりも反発力が向上して制御が難しくさらに難易度が増した印象があります。
  角度の調節がよりシビアになりましたがボールの威力は格段に向上したため、安定して裏面ドライブを連打出来ればフォアドライブよりも決定打になるかもしれません。
  またシェークのバックドライブでは弾道がやや直線的でスピードも速いため台に近い位置からではミスが増えたような印象がありましたが、半歩下がった位置からではガンガン打ち込むことが可能でした。
  またフォア粘着とバックディグニクス64との組み合わせではバックテナジー64との組み合わせよりも、フォアとバックのスピードのギャップが大きくなってしまい不安定なプレーになってしまいます。
  ここ数年でスピン系テンションとの組み合わせを意識した反発力のある粘着性も増えてきましたが、ディグニクス世代に移行することにより、また粘着性とのギャップの埋め合わせが難点になると思いました。
  ディグニクス64も05と同様にがテナジー世代のラバーよりも一段上のグリップ力を誇るのでカウンターでは相手のドライブよりもより強いドライブをかけ返すことが可能です。
  しかしスピン重視の05よりも64の方が飛距離が出てしまう為、ボールがややオーバー気味になってしまいます。
  ラバーが軽いのでドライブ対ドライブの引き合いでの連打のスイングは振り抜きやすいものの、慣れるまでは反発力による飛距離の調節でミスが出そうな印象がありました。

  ・スマッシュ
  裏ソフトのスマッシュでは最高レベルのスピードを誇りながら掴む感覚がしっかりとあるので安定性も兼ね備えています。
  テナジー05とディグニクス05でのスマッシュの比較では
  インパクト後の初速の向上やボールの伸びに驚かされましたが、64ではそこにラバーの軽さが加わり振り抜きの良さが加わってスマッシュでの連打が可能になりました。
  オールスマッシュといった極端なプレーもディグニクス64なら可能なのではないかと思うほど、威力と安定性とスイングのバランスがよく、スマッシュでの決定力を重視する方にはぜひ試して頂きたいです。
  攻撃技術の評価ではより高い回転性能を求めるならテナジー05からディグニクス05に移行するのは良いと思います。
  しかしテナジー64からディグニクス64では回転性能以上にスピード性能が向上するので、回転性能のみの向上をディグニクス64に求める方にはやや慣れる時間が必要という個人的な感想を持ちました。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  グリップ力が強いので相手の回転の影響を受けやすいのは05と64でも共通の特徴ですが、64の方が反発力が強く跳ね返った後の飛距離の調節がシビアです。
  逆に跳ね返りの飛距離が64よりも制御しやすい分、05は相手の回転の影響をモロに受けやすいです。
  やや被せ気味に当てて上回転を加えるブロックは速さも活かせてラリーの主導権を奪えるので好印象です。
  サイドスピンやカット性ブロックはやや飛距離の制御が難しいものの回転量が多いので相手のミスを誘うことも可能です。

  ・ツッツキ
  ツッツキ対ツッツキやカット対ツッツキの場面でも相手より多い回転量を出せるので強気で挑むことが可能です。
  しかしボールがやや飛び出しやすく飛距離の調節が難しいです。
  左右の振りはコントロールしやすく慣れれば切れたツッツキを鋭く出せるのですがテナジー64よりも前後の調節に時間がかかりそうな印象です。

  ・カット
  シートのグリップ力が強いので回転量の多いカットを打つことが可能です。
  またラバーが軽いので振り抜きやすく、粘りの場面で何本もスイングしても疲れにくい点は好印象です。
  反発力が強いので上手く使えば大きく下げられた場面でも軽く打てば飛距離を出せます。
  しかし前後に振られた場合は飛距離の調節が難しいです。
  またカットから攻撃に転じる場面では、大きく下がった位置からでも反発力を活かして素早いボールを相手に打ち込むことが可能です
  ラリーの中で下がることが多いカットマンにはディグニクス64は新しい選択肢になると思います。

[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  テナジーよりもシートのグリップ力が向上しているのでより回転量の多いサーブを打つことが可能です。
  しかし反発力も向上しているのでショートサーブがややネットに引っ掛かったり、ツーバウンドに納めることが難しい場面がありました。
  ディグニクス世代のラバーのサーブはより回転が掛かる一方で前後左右の調節が難しい印象です。

  ・レシーブ
  相手の回転の影響を受けやすいので少しでも回転を見誤るとあらぬ方向にふっ飛んでしまいます。
  またストップやツッツキなども力の調節が難しくボールの勢いを殺すことに神経を使うと思います。
  台上バックドライブやチキータは擦り上げるとやや前に飛んでしまいオーバー気味になってしまいますが、面に厚く当ててミート気味に被せるとスピードと回転が上手く組合わさりそれだけでレシーブエースを狙うことも可能です。
  ペンの裏面ドライブでのチキータは非常に強力で、台上は全てチキータで処理してもいいかと思うほど有効打に繋げられます。

  ・台上技術
  私は中ペン裏+粒なので攻撃技術のほとんどをフォア面の裏ソフトでカバーしているのですが、これまでのテナジー64よりもディグニクス64の方がオールラウンドでカバーできる技術が増えた印象があります。
  バックプッシュは食い込みがよく、ぐっと掴んでからインパクト後に素早いボールを打つことが出来るので非常に強力です。
  またレシーブ同様にラリーの中でも反発力と回転量を活かせるチキータの威力は抜群で、ディグニクス64の最も優れた打球の1つと言えます。

[おすすめな方]
  テナジー世代のラバーよりもグリップ力が強いのでより回転がかかラバーを求める方におすすめです。
  ディグニクス05同様に相手よりも一段上の回転を生み出せるので、ドライブ対ドライブの引き合いやツッツキ対ツッツキなどの回転量勝負の場面は強気で挑むことが可能です。
  またディグニクス05に飛距離を求める方や、テナジー64を好んで使っていた方にも適していると思います。
  05よりも64の方がスピード重視に設計されているので、回転だけでなくスピードとのトータルでの威力を求める方には次世代の攻撃性能を約束すると思います。
  また大きく下がった位置からカットと強打を組み合わせてプレーするカットマンの方にもおすすめです。

[まとめ]
  他メーカーからもディグニクス世代のラバーが発売され始め、今後も続々とリリースされることが予想される卓球市場において、一足先に3種類のバリエーションを揃えることでディグニクスの地位は確固たるものに近付けた印象があります。
  やはりリードメーカーであり市場を引っ張っていく位置に着ける早さはさすがバタフライといった印象で、テナジー世代と同様に、ディグニクスの背中を追いかけるポストディグニクスといった流れになるのか、全く異なる流れを生むラバーが登場するのか注目です。