37061_01投稿者:ザーシー

[自己紹介]
  ・卓球歴 約15年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。

[レビューする商品名]
  レボルディアCNF

[使用環境]
  ・使用ラバー
  ディグニクス05
  ディグニクス09C
  ラザンターR53
  キョウヒョウネオ3ターボブルー
  インパーシャルXB
  Grass D.tecS

  ・使用ラケット
  レボルディアCNF-FL(88〜89g)

[はじめに]
  レボルディアCNFはバタフライから2020年の新製品として発売された特殊素材ラケットです。
  大王製紙株式会社が開発したCNF(セルロースナノファイバー)という植物由来のナノテク素材を搭載し高反発による高い攻撃力と、球持ちの良さの両立をコンセプトに開発されたラケットです。
  合板構成は5枚合板+セルロースナノファイバーとなっておりアウター特殊素材の部類に属するレボルディアCNFですが、アウター特殊素材のメリットである弾みの強さをそのままに振動特性を低く抑えることでインナー特殊素材や木材ラケットのような球持ちの良さと打球感を実現しているそうです。
  公式サイトにもあるようにまさに「アウターの弾みとインナーの球持ち」という、ラケットそれぞれのメリットの良いとこどりの性能をコンセプトとしているようです。
  ブレードサイズは157×150mmで板厚は5.7mmと標準的なバタフライサイズです。
  平均重量は88gとアウター特殊素材としては標準的な重さです。
  また2020年5月現在はグリップがFLのみとなっておりST使用者の多い欧州よりもFL使用者の多いアジア圏をターゲットとしたラケットなのかと勝手に勘繰っております。
  また上記の夢のような性能の両立の代償として「35000円+税」という決して安くはない価格設定となっております。
  スーパーZLC搭載のラケットに次いで高額なラケットに位置するレボルディアCNFを試打した結果を今回は書いていきます。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  「うわ、飛ぶ!」と思わず声が出てしまうほど弾みが強く勢いのあるスピードボールが飛んでいきます。
  軽くラリーをする程度のインパクトの強さでも楽に飛距離を出すことが可能で、やや直線的な弾道の速度があるボールが飛んで行きます。
  実際にスイングすると不思議なことにビスカリアやインナーフォースレイヤーZLCなどの従来の特殊素材ラケットよりもラケットが軽く感じます。
  またスイートスポットが広くなっているようでやや芯を外した位置でインパクトしてしまっても勢いのあるボールを打つことができます。
  アウター配置のCNF自体の弾みの強さも勿論あると思いますが、ラケットが軽く感じて振り抜きが良いことや、スイートスポットが広くボールの勢いが出しやすいことなどの様々な要素が合わさることにより、想像している以上の弾みの強さに感じられるのだと思いました。
  レボルディアCNFを打った後にビスカリアや張本智和インナーフォースALCを打球するとやや重く感じるような感覚があり、レボルディアCNFと同程度の速いボールを打つには芯に当てて力強くインパクトしなければなりません。
  しかしレボルディアCNFに持ち替えると不思議とスイングに振り抜きの良さを感じ、軽く打球しただけでも速度が速く勢いのあるボールを打つことができます。
  これまでのアウター特殊素材とは一線を画す球持ちの良さでドライブの回転が非常にかけやすいです。
  やや硬めの木材ラケットでのドライブを打つ感覚に近く、ディグニクス09Cとの組み合わせでは非常に回転量の多いドライブを打つことができました。
  アウター特殊素材のインパクトの瞬間からボールが飛び出すような感覚が苦手で回転が上手くかけられないという方にはぜひおすすめしたいラケットです。
  またインナー特殊素材のゆるやかな弧線を描く弾道を好む方にはやや直線的な弾道に感じられると思われます。
  相手の粘るロビングに対して何本もスマッシュを打つ場面では、ラケットが軽く感じられることでスマッシュの連打がやりやすく感じました。
  一発ぶち抜きタイプよりも、ピッチの速い連打で相手を崩す攻撃型に適したラケットだと思います。
  またドライブ対ドライブの引き合いでは軽いスイングでボールに勢いが出せるので、相手の威力のあるドライブに対して軽い力でカウンタードライブを打つことが可能です。
  相手の全力ドライブに対してこちらは落ち着いてカウンタードライブを打つことができるので気持ちに余裕を持つことができます。
  レボルディアCNFは「アウターの弾みとインナーの球持ち」という文言からそれぞれのメリットを両立したラケットのように感じられますが、「球持ちを向上させたアウター特殊素材ラケット」か「弾みが強くしたインナー特殊素材ラケット」のどちらかに分類するとすれば、私の個人的な見解は「球持ちを向上させたアウター特殊素材ラケット」の方に性能面が傾くように感じられました。
  アウターとインナーの中間から若干アウター寄りの性能に感じますが、それでも従来のアウターラケットからは想像できないほどの球持ちの良さと振り抜きの良さを感じることができました。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  設定されている平均重量よりもラケットが軽く感じるので操作性が良く相手のボールに対して面を合わせやすく感じました。
  またスイートスポットが広いのでそこまで神経質にならなくても相手のボールの勢いを活かして速度のあるボールを返球することができました。
  しかし高い反発力によりオートマチックに飛距離が出てしまいオーバーしやすいので、やや面を被せぎみブロックすると良いと思いました。
  また短く止めるようなブロックはボールが浮いてしまい苦手だと感じました。
  当てるだけのブロックよりもやや面を被せてラケットを前方向にプッシュ気味にブロックすると相手を崩すこともできるのでおすすめだと思います。
  ツッツキは球持ちが良くボールに強い下回転をかけることが可能ですが、ボールがやや伸びる感覚があるので、ツッツキ対ツッツキやカット対ツッツキなどで粘る場面では先にミスしてしまう危険性があると感じました。
  また強く切れたカットボールを打つことは可能ですがやや浮いたり伸びたりしやすいので、守備で粘る場面での使用はあまり向いていないと感じました。
  レボルディアCNFはブロックやツッツキ、カットなどはあくまで繋ぎの技術として使用し、守備に回った際にも常に攻撃へ転じることを意識してプレーする攻撃専門の方をターゲットにしたラケットだと感じました。

[サーブ・レシーブ・台上技術]
  インナー特殊素材や木材ラケットの方がサーブに回転をかけやすく感じると思いますが、アウター特殊素材に限って言えばトップクラスの回転のかけやすさを誇ると思います。
  ちょうどアウターとインナーの中間に位置するサーブの回転のかけやすさで、インナーからアウターにステップアップしたくてもサーブの回転の質が落ちることを懸念していた方にはぜひ試して頂きたいです。
  ストップレシーブやツッツキレシーブはややボールが浮いてしまいやすいので、相手のサーブの回転よりも勢いを殺すことを意識して返球すると良いと思いました。
  またフリックでの球持ちの良さは抜群で、ボールを掴んだ後にコースへ払うことが可能です。
  またチキータはインナーの球持ちの良さには及ばないものの近いものがあり、アウターと比較すると回転のかけやすさによって非常に回転量の多いチキータレシーブを打つことが可能です。
  アウター特殊素材と比較した場合の台上での球持ちの良さもインナー特殊素材のメリットの1つですが、レボルディアCNFもインナー特殊素材に近い球持ちの良さに加えてラケットの操作性の良さによって積極的に台上からでも攻めていけると思います。

[おすすめな方]
  アウターラケットを使っている方で、今一つ球持ちの良いラケットを探している方におすすめです。
  レボルディアCNFはアウターとインナーの中間からややアウター寄りの性能を誇り「球持ちを向上させたアウター特殊素材ラケット」に仕上がっているので、アウター特殊素材の抜群の破壊力やボールへの勢いをそのままに回転のかけやすさや台上での安定性をプラスすることが可能だと思います。
  しかし元々インナー特殊素材を使用している方がレボルディアCNFを使用すると、弾みがワンランク以上大きく感じられてボールに勢いが出すぎてしまい、打球感もややハードで球持ちも比較的悪く感じられることもあると思います。
  アウター特殊素材→レボルディアCNFへの移行はスムーズかと思いますが、インナー特殊素材→レボルディアCNFへの移行はやや慣れる期間が必要かと思われます。

[まとめ]
  アウターの弾みとインナーの球持ちの良さは極端に言えば相反する性能なのでどちらかを選べばどちらかを自身の技術で補わなくてはならなかったのですが、レボルディアCNFは高いレベルでその両立を実現したラケットぁと思いました。
  ビスカリアなどのアウター系、インナーフォースなどのインナー系、そしてレボルディアCNFなどの両立系といった組分けが今後のラケット界に起きれば、レボルディアCNFはそのパイオニア的存在になると思われます。
  一足速くその両立系ラケットの性能を味わったような何とも言えない満足感に満ちた試打になりました。