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投稿者:ザーシー

[自己紹介]
  卓球歴 約15年
  ・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。

[レビューする商品名]
  ラザンターR48

[使用環境]
  ・使用ラバー
  ラザンターR48 赤 ULTRAMAX

  ・使用ラケット
  吉田海偉
  ダイナスティカーボンXuXinエディション中国式
  幻守-中国式
  張本智和インナーフォースALC-FL
  松下浩二-ST

[はじめに]
  ラザンターR48は2020年の新製品としてandroから発売されたスピン系テンション裏ソフトラバーです。
  元々グリップ力が強いラザンターシリーズにはスピンに特化したRシリーズとスピードに特化したVシリーズがラインナップされていました。
  昨年秋に加わったラザンターR53にはエナジーセルという新しいテクノロジーが施されておりグリップ力と球持ちが向上しボールの威力がアップしています。
  今回レビューするR48はエナジーセルが施されたラザンターの第2弾となります。
  R53はシリーズ最高硬度のスポンジを搭載していながらも食い込みが良くてガチガチの打球感にならず、抜群の威力を誇るドライブやカウンター、相手のボールに打ち負けにくいというメリットを感じました。
  しかし53度のスポンジを使いこなすことは容易ではないので、スポンジ硬度を下げて安定感をプラスしたラザンターR48はより幅広いユーザーにエナジーセルを体感してもらいたいという狙いがあるように思われます。
  R47とR48では僅か1度の硬度差のみとなりますが、エナジーセルの有り無しが性能面にどのように作用してくるのかも注目しながら試打をしていこうと思います。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  ・基本打ち
  ボールをしっかりと掴んで安定したテンポでラリーを続けることが可能です。
  R53もハードスポンジ搭載のラバーの中では球持ちが良いと感じましたが、R48はさらに球持ちが良くボールを掴む感覚が強いです。
  その分球離れが悪くスピードが遅いといった印象はなく
  掴んでから素早く投げるような速度のあるボールを打ち込むことが可能です。
  またコースへのコントロールがしやすく前後左右の調整がしやすいです。
  元々球持ちが良いR47と比較すると、R48の方が球持ちが若干向上していてよりハイスピードなボールを打つことが可能です。
  エナジーセルを搭載したことにより球持ちの良さと素早いボールの両立がより高いレベルで実現可能となっていると思いました。

  ・ドライブ
  突拍子もない表現で申し訳ないのですがめちゃくちゃ回転がかけやすいです。
  球持ちの良いスポンジがボールをぐっと掴んでグリップ力の強いシートで一気に擦りあげることで強烈な回転を生み出します。
  R48は一部ではテナジーに近い性能との評価もありましたが、個人的にはテナジーを上回りディグニクスとも互角以上に渡り合える回転性能だと思います。
  打球感やボールを擦る感覚などはテナジー05と非常に近く、05ユーザーはそのまま違和感なく使いこなせると思います。
  軽く擦りあげるだけでボールが上に飛んで弧線を描いて深く沈み混みます。
  R48はテナジーなどのバタフライ系のラバーのように自ら回転を生み出すことが得意なラバーなので自分から回転をギュインギュインとかけまくってゲームを展開していく方に適しているラバーだと思います。
  その点に注目すると日本製スピン系テンションとドイツ製スピン系テンションの垣根を壊すような非常に日本製に近い性能をR48は誇ります。
  R53は打ち負けにくさを活かして相手の回転により強いこちらの回転をかけ返すことで、得意な回転対回転の場面に持ち込んでゲームを展開するのに適しているのに適していると思います。
  対してR48は自分がかけた回転を軸にゲームを展開しその場その場で緩急をつけるなどして相手を崩すプレーに適していると思います。
  球持ちが良いのでバックに切り返しても強い回転をかけることが可能です。
  バックにテナジー05のような回転重視のラバーを貼ってプレーする方にはバックにR48を貼っても上手く回転をかけることができると思います。
  しかしテナジー64や05ソフトなどのやや軟らかいラバーをバックに貼っている方にはR48でのバックドライブはやや硬さを感じるかもしれません。
  しかしテナジー05の回転力に球持ちをプラスしたラバーを求めていた方にはラザンターR48はドンピシャで相性がいいラバーだと思います。

  ・スマッシュ
  ボールが良く食い込むのでバチバチと弾くスマッシュではなく、ボールを掴んでから弾くようなスマッシュになります。
  掴む感覚により一瞬ではあるもののコースを狙う瞬間があるのでコースを狙ったスマッシュを打ち込むことが可能です。
  バチバチと弾く素早いスマッシュを求める方や大きく下がった位置からでも飛距離と速度のあるスマッシュを求める方には、ディグニクス64やテナジー64、ラザンターV47のスマッシュが適していると思いますが、あまり大きく下がらず、前〜中陣でプレーする方にはR48のコース重視のスマッシュは決定打として十分なボールを打つことができると思います。
  スマッシュの連打による速いピッチで攻めるよりも、緩急をつけたドライブでガンガン相手を崩してからスマッシュでコースを突く方が得意なラバーだと思います。

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ・ブロック
  当てるだけのブロックだとR53と同様にR48も相手の回転の影響をモロに受けてしまいますが、R53よりもスポンジ硬度を下げて安定感が増した分、相手の回転の影響をより大きく受けるように感じました。
  R53も相手の回転による影響をかなり考慮する必要がありましたが、R48はそれ以上にシビアに考えなければブロックは難しいです。
  相手の強打に関してはR53同様にR48もサイドスピンブロックやカット性ブロックなどの回転を加えたブロックで、少しでも相手の回転を殺したり利用する形で返球することが望ましいと思います。
  またR53ほどではないもののR48も回転対回転の展開が得意な部類のラバーなのでカウンターでのドライブの引き合いにもつれ込んだ際には強気で挑むことができると思います。
  いずれにせよ相手の回転系技術に置きにいったプレーで軽く当ててしまうと他のラバーよりも大きく台からボールがはみ出したり浮いてしまうといったミスに繋がってしまいます。

  ・ツッツキ
  球持ちが良くグリップ力も強いので、こちらから下回転をバンバンかけることでツッツキだけで相手を崩してミスをさせることも可能です。
  R53はツッツキ対ツッツキや相手のカットに対するツッツキの場面でより強い回転をかけ返せるという強さがありました。
  しかしR48はドライブ同様にツッツキでもこちらからバンバン下回転をかけて相手を崩すことに特化しています。
  上手い表現ではないかもしれませんが元々回転がかかったボールに回転をかけ返すことが得意なR53、相手の回転に関係なく幅広い場面でこちらから回転をかけたり緩急をつけたりするのが得意なR48といった印象です。

  ・カット
  速度のあるドライブに対してもぐっと掴んでボールを切ることが可能です。
  こちらから下回転を生み出して強回転や弱回転などの緩急をつけるカットマンの方にオススメです。
  相手のドライブにより強いカットで応戦したりツッツキ対カットで粘るなどの回転対回転の場面ではR53の方が適しています。
  しかしこちらタイミングでカットに緩急をつけて相手を崩したり、カットからドライブによる攻撃に転じるなどのプレーにはR48が適していると思います。
  本職のカットマンではないので雑な見解にはなりますが、何本も何本も粘るカットマンにはR53、攻めと守りをコロコロと替えるカット+攻撃プレーの方にはR48との相性が良いと感じました。

[サーブ・レシーブ・台上技術]
  ・サーブ
  R48は自ら回転をかけるという点に優れています。
  スピン系サーブはまさに得意分野と言ったところで下回転サーブが苦手な方でも軽く擦るだけで回転量を多少アップさせた下回転サーブを放つことが可能です。
  横回転はもちろん、軽く擦るだけで切れたサーブを生み出せるのでYGなどのモーションが重要なサーブの練習では回転に気をとられ過ぎずモーションに集中することができます。
  サーブでの回転のかけやすさもテナジーやディグニクスなどのバタフライ系ラバーの特徴ですが、R48もそれと同程度の性能を誇ると思いました。

  ・レシーブ
  ブロック同様にレシーブでも相手のサーブの回転の影響を受けやすいので、置きにいったレシーブはもちろん回転の判断の遅れは大量失点へ繋がってしまいます。
  相手のショートサーブに対してはチキータやツッツキなどの台上の回転系レシーブ、台からはみ出す相手のロング系サーブにはドライブレシーブなどで強い回転をかけた方が返球の安定性は高まると思います。

  ・台上技術
  チキータはテナジーやディグニクスなどの日本製ラバーの得意分野という印象が個人的には強いのですが、それに近い性能のR48もチキータは非常にやりやすいです。
  特にペン裏面チキータはペンの台上技術でありながら非常に回転量の多いボールを打つことができるので、こちら側の主導権へ繋ぐ有効打として用いることが可能です。
  またペンのプッシュでは球持ちの良さを活かして相手のボールをぐっと掴んだあと、狙ったコースへの投げ込むようなボールを打つことが可能です。
  少し面を被せ気味にすると上回転がかかるのですがR48ではその回転量も多く相手のミスを誘うことが可能です。

[おすすめな方]
  テナジー05に近い性能でコスパの良いラバーを探していた方にオススメです。
  球持ちが良くてグリップ力も強く抜群の回転性能を誇ります。
  ほぼテナジー05と同様かそれ以上と言っても良いほど高性能でディグニクスとも互角に渡り合えるラバーでありながら、価格に関しては定価6500税抜なのでテナジーよりもコスパは良いと思います。
  ドイツ製でありながら日本製スピン系テンションのような性能を引き出せるので、これまで以上にラザンターユーザーを拡大していくと思います。
  またR53を使用している方でより使いやすさや安定性を求める方にもおすすめです。

[まとめ]
  テナジー越えの性能を誇るラバーが出揃ってからしばらく時間が経過したような印象を受けましたが、これからは各メーカーがそこからブラッシュアップしたラバーをリリースする時期に突入していると感じました。
  R48は単なるテナジー05の代替品やコスパ重視品という位置付けではなく、一枚のラバーとして非常に完成度の高いラバーだと感じます。
  ディグニクス09Cなどの粘着性テンションブームにやや押され始めている従来のスピン系テンションですが今後も少しずつ進化していくのだと感じました。
  粘着性テンションとスピン系テンションという2大勢力の行方にも注目していこうと思います。