投稿者：シーザー琥珀
■モニター環境・自己紹介
卓球歴（戦歴） 16年（最近はオープン戦のみ参加。某会長杯争奪卓球大会シングルス３位等）
戦型 ペン粒高異質攻守型
使用ラケット オールラウンドエボリューション中国式
比較ラバー Friction Special
過去に使用経験のある粒高ラバー HALLMARKの低摩擦粒高等
■比較評価
まず主要性能についてMIRAGE、アンチ粒高、一般的粒高で比較します。
スピン反転能力 アンチ粒高＞＞＞一般的粒高＞MIRAGE
ドライブの止めやすさ MIRAGE＞アンチ粒高＞＞一般的粒高
強打の止めやすさ MIRAGE＞＞一般的粒高＞アンチ粒高
回転系サービスへの強さ アンチ粒高＞＞MIRAGE＞＞一般的粒高
ナックル系サービスへの強さ MIRAGE＞＞一般的粒高＞＞アンチ粒高
プッシュの威力 一般的粒高＞MIRAGE＞アンチ粒高
フォア攻撃のしやすさ MIRAGE＞一般的粒高＞＞＞アンチ粒高
イレギュラーな球の出しやすさ アンチ粒高＞＞＞一般的粒高＞＝MIRAGE
自在性 MIRAGE＞＞一般的粒高＞＞アンチ粒高
コントロール性能 MIRAGE＞一般的粒高＞＞アンチ粒高
この表を見てわかると思いますが、MIRAGEとアンチ粒高は「回転がほとんどかからない」という共通点を持ちますが、やはりアンチ粒高とは違う能力を有しています。
以下に主要技術における感想を記します。
■ブロック
スピン反転能力はほとんどなく、強くぶつけるようにカット性ショートをすると切れます。(この辺りは普通のアンチラバーに似ています。おそらくピン球とラバーの接地面積が増えるため。)基本的に返球される球はほぼナックルです。そして注目はブロックのしやすさ。非常な低弾性で角度調整が非常に楽で、回転量が少ない強打へのブロックも驚くほど楽です。またコントロールも非常に簡単です。わずかにある摩擦が生きています。粒高よりもスピン反転能力は低く、粒高より返球しやすいのがMIRAGEです。そういう意味で、粒高と違いブロックは変化で勝負するのではなく、短長左右のコース取りで勝負するラバーといえます。
■フォア攻撃
フォア攻撃も非常にしやすいです。威力はあまりでませんが、打ちやすいです。アンチ粒高よりはもちろん、一般的な粒高よりも打ちやすく、幅広い球に仕掛けることができます。打つ球はナックルかやや上回転です。また打つ球もコントロールしやすいです。わずかにある摩擦が非常に効果的です。また、プッシュも問題なくこなせます。
■台上処理
レシーブ含め台上処理も非常に安定します。あまり切れませんがツッツキもできるし、フリック、角度打ち、プッシュもできます。粒高が苦手なナックルも苦になりません。ただ、どの球もナックル、もしくはやや上回転です。
■総合評価
アンチ粒高と非常に近い感覚で使えるラバーなのは間違いありません。しかし、繰り出される球、性能はアンチ粒高とは大きく違います。MIRAGEはブロック、プッシュ等どんな打ち方をしても似たような球がでます。これは相手選手にとって非常に楽であり、このラバーの欠点といえると思います。しかし、ブロックのしやすさ、コントロールのしやすさナックル対応は飛び抜けており、これは大きな特長です。本当にブロックで粘りまくれる選手にお勧めです。攻撃もしやすいので、攻撃で圧力をかけながら粘れば相当に性能が生きると思います。打球感や止めやすさはアンチ粒の代用品といえると思いますが、性能は全く別ものです。球質についてはむしろ、ノーマルなアンチラバーに近い感じです。
アンチ粒高から乗り換える場合はそのまま使えますが、戦術の見直しが必要です。
