パイロットアドバンス
















投稿者:ろっくさん

■モニター環境・自己紹介
卓球歴:14年
プレースタイル:カット+攻撃型
今回使用したラケット:朱世赫(バタフライ)
<F>Pilot Advance 2.2mm(cornilleau〈コニヨール〉)
<B>HAMMERゴクウス(BOMB)
比較ラバー:正直に言って比較対象となるラバーを挙げるのが難しいです。
とりあえず、打球感が近かったMopha(BOMB)と、
私のメインラケットの方で使用しているラバーで、
ナックルカットが好感触のテナジー64(バタフライ)を挙げながら考察していこうと思います。

■第一印象
フランスメーカーのラバーは初めてお目にかかったので、どんなものかと期待して購入しました。
やはり日本製であることもあって非常に高品質で、
一見どこにでもあるようなテンション系ラバーかなという印象を受けました。
…が、シートを触ってみると…ぜ〜んぜん引っかからない!!思わず笑ってしまいました。
アンチラバーほどではありませんが、私がこれまでに出会ったラバーの中では
1、2を争うほどの引っかかりの弱さでした。
イメージとしてはコントロール系ラバーにテンションをかけた感じ、
あるいはラバー貼りラケットで使われているラバーのテンション系と言ってもよいかもしれません。
とにかくスピン系テンションラバーや微粘着テンションラバーが横行する現代卓球界において、
全く逆方向の路線を突き進んでいるラバーだと感じました。
スポンジに関してはスタンダードなテンション系スポンジという感じで、柔らかすぎず、
硬すぎない弾力に富んだスポンジです。
やはり、このラバーの特徴はシートの鈍感さに尽きるでしょう。

■試打
※各技術について5段階で評価し、★で表しています。


攻撃技術全般
≪ドライブ≫評価:★★★☆☆
擦るドライブに関しては、シートの鈍感さの影響でネットに突き刺さるかと思いきや、
意外にも山なりの弾道になりやすく安定しました。
しかし、回転量は少ないため相手コートでボールが十分に伸びてくれず、
気持ちよく練習相手にカウンターを決められました。
食い込ませるドライブに関しては、こちらも残念な回転量のために相手コートでボールが沈まず、
オーバーミスを連発してしまいました。ドライブについては圧倒的にテナジー64がやりやすく、
Pilot Advanceに似ているMophaと比べても安定感で劣るように思います。
しかし、カット打ちに関しては非常に好感触でした。
シートの鈍感さゆえにカットの変化を意識せずにコースを打ち分けられる点がとても良く、
特にブツ切れカットをループで持ち上げるとしっかり回転が残り、
しかも低空で出やすい点が素晴らしいです。またラバーが軽いという特徴もあって
長時間のカット打ちでも疲れにくいかと思います。
こうした下回転に対するドライブの高評価も踏まえると★は3つといったところでしょうか。

≪スマッシュ≫評価:★★★★☆
スマッシュは問題ありません。鈍感なシートのおかげで細かい変化は関係なくもっていけるうえに、
弾力のあるスポンジがしっかりボールをつかんで弾き出してくれるので、
一撃でしとめることができます。
カット型が台につめたときのスマッシュはもちろんですが、中・後陣からでもフラットで
持っていけるところが面白いです。比較対象の2つと比べてもスマッシュは断然やりやすいです。
ただし、今回私は2.2mmの最も厚いものを使ったためか、少し飛びすぎる感覚があったので、
ある程度弾むカット用ラケットを使われている方でしたら、
薄めのものを使っていただければ安定するかと思います。
 

守備技術全般
≪カット≫評価:★★★☆☆
相手の回転の影響を受けにくいので、自分のフォームと打球点を意識しながら安心して
カットを引くことができました。ただ厚みが2.2mmだったのでちょっと飛びすぎる感はありましたが
慣れたら十分コントロールできました。
また、ナックルカットはウリにしているだけあって好感触でした。
特に切ったときと切らなかったときの弾道が近いので、変化で相手をはめやすいと思います。
しかし、相手のよくかかったループドライブをカットする場合に、
シートの表面でボールがスリップする感覚があるため、回転を殺しきれないことがありました。
こうしたカットの切り分けについてはテナジー64の方が私には合っているように感じました。
さらに、カットがナックル中心になってしまうため、相手にばれ始めると、
フォアを狙われてしまうような気がしました。ガッツリ切る術を身につけるか、
攻撃を頻繁に混ぜながらカットをしていかないと試合では厳しいように思います。

≪ブロック≫評価:★★★★☆
単調に止めるだけのブロックは非常に安定します
。相手コートでボールが伸びるようなブロックは出ませんが、
カウンター気味に弾くブロックはやりやすかったです。
また、フォアでのブロックも良かったですが、反転してバックでのブロックが好印象で、
多少面が狂っても返せてしまうような安心感がありました。
とにかくブロックの安定感が欲しい方にはPilot Advance、
さらにブロックから大きなラリーへの展開を求めるのであればMopha、
そして伸ばすブロックやカウンターを打ちたい方はテナジー64といった感じです。

サーブ・レシーブ・台上技術など
≪サービス≫評価:★★★☆☆
サービスに関しては最低限の回転量は維持できるという感じです。
ハイトスサービスでしっかり食い込ませれば、エースを取れるほどではありませんが、
3球目攻撃につながる展開は期待できると思います。
また、薄く擦るサービスでも台上に収められる程度の回転量はあるので、
鈍感なシートによるサービスへの影響はそれほど気にしなくても良いかもしれません。
個人的にはMophaよりサービスは切れると思います。
まぁテナジー64との比較は書くまでもありませんが。

≪レシーブ≫評価:★★★★★
シェークバック面の「レシーブの救世主」がBOMBのUFOゴクウスであるならば、
フォア面はPilot Advanceでしょう。台上で面白いように叩けます。
特に、アップ系やサイド系のサービスは問答無用でバシバシもっていけました。
また、ショートサービスに対するストップレシーブもやりやすく、
回転はあまりかからないものの短くコントロールできました。
普段、テナジー64の引っかかりの良さに手を焼いていることもあって、
レシーブだけをとればPilot Advanceに乗り換えようという気にさえなりました。

■おすすめしたいプレーヤー
やはりカット型に最もおすすめできるラバーです。特にカットで粘り続けるタイプではなく、
攻撃を積極的に取り入れていくタイプに適していると思います。
さらに言えば、ドライブではなくスマッシュを多用される方にピッタリで、
ドライブやカーブロングを入れる方にはあまり向きません。
ナックルカットで相手が浮かせたところをビシッと決めたいカット型の方は是非お試しください。
また、攻撃型で使うのであればバック面に良いと思います。
レシーブやブロックの安定感が欲しいシェークのドライブ型にはもってこいです。
特に台から離れないでピッチの速い卓球をする方にはおすすめです。
台から離れすぎてしまうと、回転がかけにくいPilot Advanceでは引き合いに競り負けて
防戦一方になってしまうと思うので、やはり前陣でプレーする方に向くと思います。

■まとめ
Pilot Advanceは、攻撃を多用するカット型の中でも、合う、合わないが
はっきりしているラバーだと思います。
やはりこのラバーの特徴であるシートの鈍感さをプラスととらえるか、
マイナスととらえるかで大きく評価が分かれると言えるでしょう。
また、類似しているラバーも挙げにくく、
実際に試してもらって判断するのが一番というのが本音です。
個人的には試合で使うにはちょっと厳しいかと思いました。
理由としては、カットの回転量と変化幅、ドライブの伸びと安定感、サービスの切れ味など、
シートの鈍感さから生まれるマイナスの要素の方が多かったためです。
しかし、このラバーの利用価値を一つ見出しました。
それはコーチング用のラバーとしての性能です。

.ット打ちの練習相手に♪
私は中学生の指導をしており、カット打ちの練習相手としてカットを引くことがあります。
その際にテナジーなどのスピン系テンションラバーでフォアカットをしてしまうと、
変化がつきすぎてしまってラリーが続かないことが多々あります。
そこでPilot Advanceでカットを引いてみたところ、
回転量や弾道が安定し、ラリーが続くようになりました。
生徒に確実なカット打ちを身につけさせるための練習相手用のラバーとしては最適かと思います。

▲侫奪肇錙璽、切り替えしの練習相手に♪
ブロックの安定感とコースの打ち分けのしやすさから
生徒のフットワークや切り替えしの練習相手にも良いです。
返球が単調になるのでラリーが続き、足の運びやラケット操作など、
生徒が課題を意識して取り組めるようになると思います。

5綵个靴ラクチン♪
ラバーが軽い点が良いですね。回転はかけにくいですが、
ひたすら球出しをしていても腕や肩へ負荷が少ないように感じます。ポンポン出せますよ。
というように、指導者がコーチング用として使用されると良いラバーなのではないかと感じました。
まさに操縦士や指導者といった意味のある「Pilot」という名前がふさわしいラバーです。
お試しください!!