投稿者：ぬりかべ
■モニター環境・自己紹介
卓球暦２６年（粒高暦２３年、アンチ暦１年）
戦型は粒＋粘着のブロック中心の中国式ペン。
選手として目立った戦績はなし。指導暦１５年。
使用ラバー：NittakuキョウヒョウNEO2（赤・特厚）、 GrassDtecs（黒・OX）
比較ラケット：幻守中国式
■はじめに
ＷＲＭのラケット第１号ということで、粒高との相性は全く考えずに購入しました。
今回は、あくまでも粒高（GrassDtecs）を使う前提でのレビューをかきたいと思います。
外観その他：重さは８０ｇ。板もグリップも黒く、たいへんかっこいい外見です。
ラケット表面の色はキョウヒョウ王によく似ており、
横から見た合板構成はマリンエキストラオフェンシブにそっくりです。グリップはやや太め。
ヤサカの中国式と同じぐらいのサイズでしょうか。ラケットコートを２回塗って使用しました。
■試打
守備技術（粒高）
オフェンシブラケットということで、今まで以上にオーバーが増えるかと思いきや…
オーバーミスが激減しました。打球感は硬いのですが、低い弾道で「ふわっ」と飛ぶ感じです。
左右だけでなく前後のコントロールもしやすく、予想を上回るブロックのしやすさでした。
裏面のラバーとの相性もあるかもしれませんが、幻守以上に安定感があります。
シーザーさんのブログにもあった通り、ブロックの感触と実際のボールの球質が一致するので、
グラスDがたいへん使いやすくなっています。
ただし、当てるだけのブロックでは幻守以上に弾んでしまいますので、
自分から下回転や横回転を入れたり、ラケットを引いたりという基本技術は必要になります。
スピン反転能力は幻守ほどではありませんが「切る・切らない」の調節がしやすく、
回転量のMAXが落ちた代わりに回転量の幅が大きくなっています。
幻守ほどにはネットミスを誘えませんが、自分から変化をつけに行ければ
かなりミスを誘えるラケットです（そのためにはある程度のブロック技術が必要だと思いますが）。
実際、練習相手も「ブロックは前ほど重くはないけど、重かったり軽かったりするからやりにくい」
と言っていました。
攻撃技術
主にプッシュと裏面ドライブで使用しました。プッシュの速度は確実に王道０１の方が上です。
弾むわりにコントロールも良いのですが、
ボールが曲がったり・落ちたりという弾道の変化は幻守の方があります。
スマッシュに関しても同様です。粒高でのドライブは、
弾みが抑えられているぶん幻守の方が安定しました。裏面ドライブはかなり好印象です。
粘着ラバーとしてはかなりのスピードが出ますし、回転量も十分あるので、
威力・安定感ともにあるボールが打てました。また、幻守と比べてドライブが深く入るため、
ショートサービスで相手を前によせて三球目ドライブ、
というパターンが今まで以上に威力を発揮しました。
■まとめ
グラスDを貼った場合、幻守と比べると変化は小さいものの、
コントロール性能と攻撃力を向上させた、たいへん性能の高いラケットだと思います。
ただし、当てて止めることが中心の選手にはメリットは小さいでしょう。
ブロックで揺さぶったり球質の変化をつけたり、ときには裏面打法を使ったり、
という自分からいろいろ仕掛けるタイプにたいへん適していると思います。
粒高の選手の中には「弾むラケットだからやめようかな…」と考えた選手もいると思いますが、
粒である程度（３〜４年以上）の経験があれば、むしろ扱いやすいラケットだと思います。
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