アポロ2
















投稿者:ろっくさん


■モニター環境・自己紹介
卓球歴:14年
プレースタイル:カット+攻撃
使用したラケット:バタフライ特注シェーク(ALC)
<F> APOLLO2・1.8mm・33度(MILKYWAY[銀河])
<B> Bombard・ゴクウス(BOMB)
比較対象:今回は同じ銀河の「太陽PRO」、「月PRO」と比較していきたいと思います。
本来なら「APOLLO」や「APOLLO PRO」との比較を行うべきところかもしれませんが
、実際に使用してみて同じシリーズでもジャンルが大きく異なると感じたので、
使用感の近かった先の二つを比較対象としています。


■第一印象
これは本当に銀河のラバーなのでしょうか?!シートがとても美しく、
中国製ラバーとは思えない綺麗な仕上がりです。
太陽PROや月PROを購入したときは結構残念な感じでしたが、
このAPOLLO2は日本製ラバーに引けをとらない品質の高さを誇っています。
開封直後のシートの様子は若干粘着を帯びています。
APOLLOのようなべチョッとした強粘着ではなく、太陽PROくらいの微々粘着といった感じです。
しかし、シートのツブは太陽PROのような太めのツブではなく、
月PROや一般的なスピン系テンションラバーに近い感じで、
打球時にシートがしっかりグリップしてくれそうな印象を受けました。
シートだけを見れば、太陽と月を融合したような感じです。
さらに、APOLLO2にはオレンジ色の気泡の荒いスポンジが採用されており、
ボールを突いた感触は日本製のスピン系テンションラバーに近い感じがします。
しかも已打底。第一印象はとても良かったです。


■試打 
※各技術について5段階で評価し、★で表しています。カッコ内は各技術についての総合比較です。

攻撃技術全般
≪ドライブ≫評価:★★★★☆(太陽PRO<APOLLO2<月PRO)
対上回転のドライブは好感触でした。特に台の近いところでのカウンタードライブはやりやすく、
ボールも走っていました。台から離れてしまうと少し球威に物足りなさを感じますが、
安定感は非常に高いのでドライブの引き合いも容易です。
一方、対下回転に対するドライブについてはいまひとつボールの伸びに欠けました。
打球が上に飛ぶ感覚があるのでカット打ちやツッツキ打ちは非常にやりやすいのですが、
中国製ラバーらしい球質の嫌らしさはありませんし、
一般的なスピン系テンションラバーのような重いボールが打てるわけではありません。
全体的にコントロール重視のラバーといった印象を受けました。
やはりドライブの走り具合は月PROが一番良かったです。太陽PROとは良い勝負なのですが、
台から下がったときのことを考慮するとAPOLLO2の方が優秀かと思います。

≪スマッシュ≫評価:★★★☆☆(月PRO<APOLLO2<太陽PRO)
スポンジもシートも柔らかいラバーですのでスマッシュの安定性はとても優れています。
しかし、一発でぶち抜くような球速はなく、力んで打つとミスが目立ちました。
またシート表面の微々粘着が影響するので、スマッシュ時の微妙な変化は
見極めて打つ必要があるように思います。どちらかと言えば
APOLLO2はドライブで押していくタイプのラバーだと言えるでしょう。
スマッシュに関しては太陽PROが比較ラバーの中では最も優秀かと思います。
月PROもスマッシュは悪くないですが、
シートの粘着の影響でボールを持ちすぎてしまう感覚があったので、
APOLLO2の方が安定感の面で信頼できるのではないでしょうか。

≪ツッツキ≫評価:★★★★★(月PRO<太陽PRO<APOLLO2)
本来ならツッツキは守備技術か台上技術として取り上げるべきところですが、
APOLLO2のツッツキは攻撃技術と言っても過言ではありません。
打球点を少し落としたツッツキについてはそれほど魅力的ではないのですが、
台上でバウンド直後をガツンと切る攻撃的なツッツキについては
抜群の切れ味と安定感を誇ります。
ツッツキの球速も速く、台を滑るような直線的なツッツキができるのに、
ボールが飛び過ぎてしまう感覚はなく、
イメージ通り相手コートに収まってくれる感じが素晴らしいです。
特にバック面で使用したときの感触が良く、ツッツキ戦で
相手にプレッシャーをかけられるラバーだと感じました。
また、相手のナックルサービスやナックルぎみのツッツキに対して
ツッツキにいってもよく切れるので、対表ソフトや対ツブ高でも思い切ってツッツキで
攻められるように思います。
ツッツキに関してAPOLLO2の右に出るラバーは他にないでしょうね。


守備技術全般
≪カット≫評価:★★★☆☆(月PRO<APOLLO2<太陽PRO)
カットについてもツッツキ同様よく切れますし、ナックルカットとの切り分けもしやすいです。
カットの弾道についてもドヨーンとゆっくり飛んでいく感じでリズムがとりやすく、
カット型にも十分に使えるラバーだと思いました。
しかし、個人的にはボールの飛び方にムラがある感じがしました。
しっかりスポンジに食い込ませて切るカットは比較的安定するのですが、
ラバーの表面で薄く捉えたカットや軽打に対するカットはネットまで届かないことが多かったです。
APOLLO2を使いこなすためには、このスピン系テンションラバーとも
微粘着系テンションラバーとも違う独特のボールの飛びに慣れる必要があるように思いました。
カットについては、シートの変形が極太ツブのおかげで安定している太陽PROが
一番感触としては良かったです。一方月PROは強打やループの処理が難しかったので、
APOLLO2は必然的に中間的な使いやすさと言えると思います。

≪ブロック≫評価:★★★★★(月PRO<太陽PRO<APOLLO2)
ツッツキ以外で好印象だったのがブロックです。
ジャンル的には微粘着系テンションラバーになると思われるAPOLLO2ですが、
ブロック時だけは従来の中国製粘着ラバーに近い打球感がしました。
スポンジにしっかり食い込ませて押し出してやれば伸びるブロックが簡単にできますし、
ブロック時にラケットを下げたり引いたりすると結構しっかりとナックルになってくれるので、
ブロックからチャンスが作れるラバーであるように思いました。
特にバック面で使用してみると感触がよく、あまり弾みすぎない安定感を活かしながら、
伸ばしたり、止めたりというブロックプレーに自信が持てると思います。


サービス・レシーブ・台上技術
≪サービス≫評価:★★☆☆☆(APOLLO2<太陽PRO<月PRO)
シートの引っかかりは悪くないのですが、ラバーが柔らかすぎて私には少し切りづらかったです。ラバー自体はそれほど弾まないので、長短のコントロールはとてもつけやすかったです。柔らかいラバーが好みの方には問題なくこなせるかと思われます。やはりサービスに関しては太陽PRO、月PROの方が切れ味は良いように感じました。特に3つの中で粘着力の最も強い月PROのサービスの質は頭一つ出ている感じです。
≪レシーブ≫評価:★★★★☆(月PRO<太陽PROM<APOLLO2)
レシーブからのツッツキ作戦はAPOLLO2の基本戦術と言えるでしょう。それだけでなく、ストップに関してもとてもやりやすいので、相手の懐を深くえぐるようなツッツキとネット際にピタッと止めるストップを織り交ぜることで相手に3球目攻撃の山を張らせない展開が作れるように思います。特に良かったのがバック面でのチキータです。球持ちが良いので、切れた下回転系のサービスに対しても容易にすくい上げることができますし、曲がり具合もハンパないです。ただ、柔らかくて反発力も強くないことから、フリックや2球目攻撃には難があるように感じます。しかし、レシーブに関してはほとんど死角のないラバーだと言えるでしょう。

■おすすめしたいプレーヤー
最もおすすめしたいのはシェークドライブ型のバック面です。特に台に近いところでカウンタープレーを得意とする方に持って来いだと思います。また、守備重視、切れ味重視のカット型にもおすすめです。個人的には1.8mmよりももっと薄めのスポンジ厚(1.5mmくらい)があれば、裏裏のカット型のバック面として使ってみたいと感じました。さらには、ツッツキ合戦になりがちな女子卓球でもAPOLLO2の良さが発揮されるのではないでしょうか。どのプレイスタイルにおいても初〜中級者の方に使ってもらいたいラバーです。

■まとめ
最近のラバーはスピンとスピードを高次元で両立させようとする流れにあります。しかし、APOLLO2はその路線から一線を画しており、「微粘着テンション」や「気泡の荒いスポンジ」、「已打底」といった流行の文句を取り入れながらも、『コントロール』を前提に据えた作りになっているとことが最大の特徴であると私は思います。APOLLO2の代名詞とも言えるツッツキについても『コントロール』あっての持ち味であり、スポンジの程好い反発力と引っかかり過ぎないシートだからこそガッツリと切ったツッツキが繰り出せるのではないでしょうか。また、カウンタープレーについても、飛びすぎたり、引っかかりすぎたりする心配がないからこそ思い切って攻められるのではないでしょうか。ハイレベルな卓球を目指すあまりに高額・高性能なラバーばかりに目が向いてしまいがちですが、試合で勝つためのラバーとはどんなラバーなのかをAPOLLO2から教えられたように思います。勝利の星に突き進む宇宙船APOLLO2!是非お試しください!

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