ブルーファイアM1















投稿者:かんなぎ


■モニター環境

使用ラバー:BLUE FIRE M1(レッド/2.0mm)

普段の使用用具
R:バタフライ製柳3枚合板
F:月PRO【已打底】40° 1.8mm
B:Bombard ゴクウス


■第一印象
鮮やかな枝豆色で鮮烈デビューを飾ったRASANTに対抗したのかは定かではありませんが。
鮮やかなブルースポンジが映えます。ただ、シートの質感も相まって「レゴブロック?なんかおもちゃっぽい・・」という感想も。。
しかし単なるトイではなくRASANT同様ハイスペックぷりが巷では有名なウェポンということで期待大です。

シート:シートはRASANTに比べ若干ですが粒の浮き出し具合が控え目に見えます。
硬度はRASANTより硬くトップシートが突っ張っている感じ。引っ掛かりはRASANTを上回りますね。ただしタッチを薄くし過ぎると途端にスリップする中国ラバーらしさもあります。
粒形状はテナジー・64より細くやや小さめで間隔が広いです。トップシートを肉薄に、粒を高めにしたらSIGMA1EUROそっくりです。SIGMAはちょっとだけピンクっぽい色合いですが。

スポンジ:紅双喜社のブルースポンジと比べると彩度が高く、「青」より「ブルー」という表現がしっくり来る洋風な色合いです。
気泡の粗いタイプのスポンジなのですが、RASANTのような極端な粗さはなくHEXER HDや5Qより若干だけザラつくかなー?という程度。
硬度はテナジー・64より硬くTARGET ULTIM50より少し軟らかめ。RASANTのような強烈な弾力はありません。

重量:パッケージ込では97g、ラバー本体(171mm×170mm)が70gで100平方センチあたり24.08g。
RASANTと同系列の構成のため重量は重ためかなと予想していましたが、実際には特別重くもなく。
同じ厚さのSIGMA1EUROとほぼ同じで、RASANTと比較すると攻撃用シェーク片面あたり約4g軽量です。

反発力:150mm上方からボールを落下させた際の跳ね返りは115mm。フィルムを貼った状態では122mm。
※あくまで参考値(フィルム無/有):RASANT→108mm/119mm SIGMA1EURO→109mm/121mm 


■試打
軽打では飛び出しの早さが目立ちます。SIGMA1EUROの弾き出しが早いバージョンといったところでしょうか。
それでいてあまり直線的に低く飛び過ぎることもなく、癖のない弾道です。てっきり味付けがちょっと違うだけでRASANTのOEM的存在かなと思っていたのですが、あの独特のビリビリ・ピキピキした感触はなく全くの別物に感じました。

攻撃技術全般
ドライブ:軽打では早い飛び出しが目立ちましたが、インパクトを厚く強くすると一転。よく掴みます。ただし球持ちの良いラバーにありがちな「持った分だけエネルギーをロスしてしまう」感じがなく、ボールを掴んでる間に力をチャージして強力に発射するようなイメージです。被せ気味に薄く捕えて擦った際には、中国ラバーの低いながらも弧をしっかり描く弾道とスピン系テンションらしいレスポンスの早い飛び出しを融合させたような、SIGMA的飛び方をします。今回比較対象としてRASANTを反対面に貼ったラケットで様々なプレイヤーに試打して頂きましたが、ぶつけ気味のドライブ主体の方では「スピードと威力が出るBLUE FIRE、回転力と安定性が高いRASANT」擦り気味のドライブ主体の方では「スピン掛けて安定させられるBLUE FIRE、楽にボールが上がって安心して前に飛ばせるRASANT」という意見が全体的な傾向として見られました。私個人は擦り打ちを頻繁に用いるため回転力・安定性ともにBLUE FIREが上回る感想を持ちました。一般的にミート気味の打法となりやすいバックハンドに、包み込んで上に弾き出す性質のRASANTが向くというのも納得です。

スマッシュ:RASANTが苦手としたフラット打法ですが、硬めで突っ張ったシートのためBLUE FIREにとっては得意分野です。強インパクトでの球持ちの良さも、垂直方向への飛び出しを安定させるのに一役買っており寧ろ良い補助をしてくれます。RASANTがバック向きと前述しましたが、早めの打点で弾きを重視したミート系のバックハンドを多用する方にはBLUE FIREのほうが感触は良さそうです。 


守備技術全般
ブロック:自然にカウンタードライブ気味に返る。ということはありませんが押され辛さ、回転への鈍感さは高いブロック力の立役者です。カウンター気味のプッシュ性ブロックに関してはSIGMA1EUROに似た特性もあって期待していたのですが、やや撥ね返る際にロスをしている感触があり鋭く飛び出した後に失速する点が気になりました。

カット:RASANTよりもやや上方向に直線的に飛んで失速の度合いも少ない割には、妙にカットの弾道が安定してコートに収まりやすいです。感触としてはシートで切ってスポンジで飛ばすのがRASANTであったのに対し、BLUE FIREはスポンジが威力を吸収する方向に働いているイメージです。コンスタントに切れるRASANTとは若干位置づけが異なってしまいますが、一発の切れ味とナックルカットの出しやすさはピカ一。APOLLO2でツッツキを切る時の感触に似たものを感じます。


サービス・レシーブ・台上技術など
サービスはSIGMA1EUROのような感じで切れ味は良く、加えてそれよりも切れ味の調節がしやすくなっています。ただし球足が長くなりやすいですね。ロングサービスはバウンドが微妙にバウンドが高くなりがち。
台上はやや浮きがち。弱いタッチでピュッと飛び出しやすい特性がネックです。ただし回転の影響は受けづらく、裏を返せば意識せずとも楽に上がるということなのでチキータやフリックで積極的にレシーブから狙っていくスタイルには良いです。ミートして一発で抜きに行くフリックも威力が高い割に球筋がビシッと安定するため好印象でした。ただしツッツキに関しても切れ味はスピン系テンションの中でもトップクラスで、スピードがあり差し込む格好のボールとなりやすいので浮きがちという点に注意すれば良いですね。


■まとめ
引っ掛かる突っ張り気味シートと、硬いのに食い込む鮮やかブルースポンジのコラボレーション。SIGMA1EUROのスピード強化版といった感じのラバーです。擦り打ちではグイグイ引っ掛かり、ミートした際は硬いのに食い込みやすく球を持ち、それなのに初速が非常に速い。擦り打ちと当て打ちの使い分けがキーとなるキャラクターはSIGMA1EURO同様に若干の中国ラバーらしさがみられます。ただし弱いタッチで飛び出しやすく、強インパクトでは途端に掴むようになるのはこのラバー独特のものですね。あらゆるシチュエーションでボールをよく包み込み、後ろからでも届く弾力をもつRASANTに比べるとちょっぴり人を選ぶかなといったところです。レシーブから積極的にトップスピンの展開へ持ち込み、回転と弾き打ちのコンビネーションで台からあまり距離を取らずにプレーする方や、キレとナックルの変化での得点を重視し、カーブロングや前に出てのアタックを多く取り入れるカットマンの方へ。