スキュラ已打底


















投稿者:ろっく


『SCYLLA已打底(SWORD[世奥得])』

【1】ざくっとレビュー
ツブが柔らかく、相手の軽打に対しても安定してツブが倒れてくれる。そして、已打底スポンジが更なるホールド感と反発力を生み、バツグンの扱いやすさを誇るラバー。変化やスピン反転力は少ないが、ツブ高面に安定性を求めるシェーク異質攻守型におすすめ。

【2】第一印象
SCYLLAについては、以前にOXでレビューを書かせていただきましたが、今回は已打底バージョンということで試打させていただきました。第一印象は、何と言ってもシートとスポンジの柔らかさです。球突きや基礎打ちの段階からツブが安定して倒れていることを実感でき、コントロールが良さそうなラバーです。今回はシェークバックツブということで、異質攻守型やカット型の視点からレビューをまとめていこうと思います。

【3】攻撃技術全般
<ドライブ>7点(ツブ高としての評価で以下同様)
さすがに裏ソフトの感覚でドライブを打てばネットに突き刺さりますが、ツブ高としては非常に球持ちがよく、バックハンドでのロングのラリー程度であれば特に意識しなくても続きました。感覚としては変化表に良く似ています。やわらかいスポンジが従来のツブ高では感じられないホールド感を生み、已打底効果で球速も確保されています。

<スマッシュ>6点
スマッシュに関しては、ボールの飛び出しが少し上に上がる印象で、弾道が素直になりがちです。しかし、ドライブ時にも感じたホールド感のおかげで、台上で積極的に仕掛けられるラバーだといえるでしょう。

<カウンター>5点
自分には難しかったですが、バック面でのツブ高攻撃に慣れた方が使えば、不可能な技術ではないと思います。今回は0.5ミリのスポンジ厚を使用しましたが、0.8ミリを使えば、こうした技術もやりやすいような気がします。

【4】守備技術全般
<ブロック>8点
好印象だったのが、何も細工をしない、ただ止めるだけのブロックです。スポンジ付きのツブ高でブロックするときは、ついラケットを引いたり、落としたりして球威を殺そう意識してしまうものです。しかし、このラバーは角度を合わせてブロックしてあげるだけで、驚くほど安定して返球することができます。ただし、スピン反転力は弱く、ナックル性のブロックになります。なんとか回転を残そうと思ってカット性ブロックをしてみましたが、これまた已打底スポンジの影響か、切れる前に飛んでいってしまう感じでした。また、短く2バウンドするようなブロックも難しく、ナックルで伸びていく感覚が強かったです。

<カット>5点
個人的にはカットには向かない感じがします。相手がドライブで押してくるタイプなら、回転を利用したカットが可能ですが、自分からはほとんど切れないので、前後に揺さぶってくるタイプの相手は非常にやりづらいと思います。なんとか切ろうと思ってスイングを早くすると、カットが浮いたり、オーバーしてしまったりすることが多くなってしまうので、反転して裏ソフトの面でツッツキを入れるなどの技術が求められると思います。もしくは、ひたすらカットで返したいという方には良いかもしれません。

<ツッツキ>5点
カットと同様にあまり切れず、ポコポコ浮いてしまうことが多かったです。これも已打底スポンジの影響でしょうか。だだ、ラバー自体が柔らかく、素直にツブが倒れてくれるので、ツッツキの安定感はありました。

【5】台上技術・サービス・レシーブ全般
<台上技術>8点
台上攻撃は大変魅力的です。弾き方に慣れてくるとレシーブから積極的に攻めることができました。変化や嫌らしさは劣るものの、これまでのツブ高にはない攻撃力を備えていると言えます。ツブ高の泣き所であったナックルサービスに対しても思い切って払っていける点は新しいです。

<サービス>4点
サービスは言うまでもなく難しいです。目指せ!びっくりサービス!

<レシーブ>7点
ストップやツッツキなどは少し浮きやすく、狙われる可能性があります。しかし、他のツブ高には見られない安定感のあるフリックが可能であることから、レシーブについては高評価です。レシーブに手を焼いているバックツブの方には試していただきたいです。

【6】おすすめラケット
ツブもスポンジも柔らかいので、あまりソフトなラケットに合わせてしまうと打球感がぼけてしまうように思います。上板が硬く、弾きの良いラケットと合わせた方が変化も増え、何よりこのラバーの特徴である攻撃力が生きるのではないでしょうか。カット用でも硬めのラケットと合わせてみてください。

【7】どんな人におすすめか
やはりバックにツブ高を貼っているシェーク異質攻守型の方に使ってもらいたいラバーです。ブロック中心だったバック面で攻撃も視野に入れていきたいと考えている方に良いのではないでしょうか。また、シェーク異質攻守型の中でも、特にビギナーにおすすめで、「ツブ高は守るもの」という守備的な固定観念を根付かせないためにも、SCYLLA已打底は頼もしいと思います。

【8】総評7点
バックツブに限界を感じている異質攻守型の方がSCYLLA已打底を使用すれば、バックツブのデメリットである攻撃力の低さや扱いにくさを軽減することができ、ストレスの少ないプレーが可能となるでしょう。バックツブの異質攻守型は極めて希少ですが、昨今ではスウェーデンのオーケストロム選手の活躍で、にわかに注目を集めているプレースタイルです。ツブ高に已打底スポンジを合わせたという斬新なラバーで、新たなる境地を開拓してみてください。

【9】備考
今回の使用ラケット
<ブレード>  パラーデ:FL(andro)
<フォア>   APOLLO2:2.2mm・33度(MILKYWAY[銀河])
<バック>   SCYLLA已打底:0.5mm(SWORD[世奥得])

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