金星2


























投稿者:ぬりかべ


銀河社「Venus.14中国式」レビュー
※表面:Qing(黒・OX)裏面:金星橋貿(赤)&ラザントパワースポンジ(赤・1.7mm)で使用しました。

1.ざくっとレビュー
 コストパフォーマンスに優れた、特殊素材使用でありながら粒でも裏でもブロックがしやすい攻守兼用ラケット。

2.第一印象
 ラケット単体の重量は78g。同じ特殊素材が入ったラケットでなかなか70g台のものがなかったことを考えると、全体的にやや軽めなのかもしれません。
グリップはコニックになっており、手が小さめの人や日ペンから転向した人にとって握りやすいタイプかと思います。レンズは細長いものがグリップの両面に付いています。
合板構成は合板の外の方に特殊素材(青と黒の繊維が見えます)が配置されています。ラバーを貼らずに球突きをするとかなり高い音が響き、「弾みそうやなぁ」という感じが伝わってきました。
 余談ですが「粒はQing、裏ソフトはテンション系にしよう」と思っていたのですが、ラケットの両面に『金星』とプリントされており、つい金星橋貿を貼ってしまいました。(のちにラザントパワースポンジに貼りなおしましたが)

※基本的に、粒高(Qing)との相性で書いてあります。
3.攻撃技術
 ドライブ7点
スマッシュ・角度打ち8点
プッシュ8点
 プッシュはかなり威力が出ます。以前のQingのレビューでは「威力はそこそこ」と書きましたが、Venusでは十分にスピードが出ますね。弾道の変化は少なめですが、「浮かない」「直線的」「スピード十分」なので、ノータッチが狙えます。それでいて短く落とすこともできるので、Qingの長所を保ったまま威力を上げたような印象ですね。
 ドライブは弾みがよいためボールが直線的になり、スピードが上がるぶん安定感が若干落ちてしまいます。打点を落としたドライブが入りにくくなるので、そのぶん減点ですね。
 スマッシュは球離れが良くなったぶんスピードは上がっています。角度打ちも特に下回転を持ち上げやすくなっており、対カットマンの時に角度打ちとドライブの使い分けで相手を揺さぶりやすくなっています。
 もともとQingは攻撃の安定感が光るラバーですが、Venus.14に貼ることにより、安定感は若干落ちるものの、威力が大きく上がったように思います。

4.守備技術寸評
 ブロック7点
ツッツキ7点
 ブロックに関しては、全体的に弾道が低く、相手に上から叩かれることが少なかったように思います。カット性ショートの長さや低さは5枚合板使用時とあまり変わりませんが、当てるだけのブロックでは球足が長くなってしまいますね。思いのほか良かったのが「相手の回転の影響を受けにくい」ことと「カット性ショートが切れる」ということ。球離れが良く「球を持ちすぎない」ため、守備用ブレードと比べて回転の影響は少なめです。そのぶん下回転は若干少なくなるのですが、自分から切りに行ったときは5枚合板に貼ったときに近い回転量がありました。「ほとんどナックルになるかなぁ」と思っていただけに意外です。「下回転はまずまずかかる」「弾道が低い」の相乗効果があり、練習相手(社会人のペンドラ)は「かなり強打しにくい」と述べていました。また、その相手はそんなにネットミスはしていないのですが「かなり下回転がかかっていますよ」とも述べていました。弾道との兼ね合いから、相手にとっては実際の回転以上にかかっているように感じるのかもしれませんね。当てるだけのブロックが主体の選手には扱いが難しいかもしれませんが、カット性ショート主体の選手であれば特に違和感なく使えると思います。
ツッツキもまずまずかかります。相手が回転量を読み違えてネットにかける、という程度ですが、プッシュと混ぜるとかなり使える技術になるかと思います。切れ味自体は「6.5点ぐらいかな」と思いますが、ラケットの弾み&硬さの影響か、思いのほか相手の回転の影響を受けず安定したツッツキが可能です。切れと安定感込みで7点、というところでしょうか。

5.台上技術・レシーブ全般(サーブは省略)
 台上技術7点
レシーブ8点
レシーブは若干長くなってしまうものの、先述したように「回転の影響を受けにくい」「弾道が低い」ことから安定感はかなりあります。粒高の天敵であるナックルや上回転系のロングサーブに強く、とっさに角度を合わせるだけでもオーバーしません。レシーブがプッシュ主体の選手にはかなり使いやすいと思います。
台上技術も安定しますが、ストップが少し長くなってしいます。以前のレビューでは、「フリックは『擦る』感じで打つとよい」と書きましたが、Venusでは弾くように打つほうが安定するように感じました。

6.金星兇箸料蠕について
 金星橋貿での攻撃は、スマッシュや角度打ちなどフラット系がかなり打ちやすくなっています。リフトも好印象でした。ドライブに関しては「かける前に飛んでいく」ような感じがありました。(当たり前のことではありますが)スポンジが中以上ないと、ドライブで回転量を伴わせるのは難しいですね。
 ブロックに関しては、ほとんどナックルになり、そこそこのスピードで低い弾道で飛んでいくため、相手はかなり打ちづらそうでした。ドライブを止めるのはかなりやりやすかったのですが、ナックル気味のボールを止めようとすると「ボトッ」と落ちてしまい、やや持ち上げ気味に返すなどの工夫が必要となりました。
 金星橋貿をVenus.14に貼ると、総じてBombard極薄をスピードアップさせたような感じになると思いました。金星橋貿のひとつの売りである球持ちの良さは落ちてしまいますが、球質のいやらしさがアップするのでなかなかユニークな組み合わせです。Bombardほどの安定感はないので初級者にはお勧めできませんが、極薄ラバーの扱いに慣れた中〜上級者が貼るとかなり面白い組み合わせかと思います。

7.ラザントパワースポンジとの相性
 ラザントパワースポンジを張って練習した時間は短めなので詳しくは述べられませんが、裏面ドライブの安定感はかなりありました。打点を落とすと安定感はやや落ちますが、頂点前〜頂点で打つドライブであればかなり入ります。威力に関しては「回転系テンションとしては普通」と感じました。Qingの攻撃力が大幅に上がったことを考えると、やや物足りない感じがあります。
 ブロックでは弾道が低く、自然に前進回転がかかるのでかなり安定します。オーバーの心配はほとんどありません。ナックルや横回転も出しやすく、安定感があるうえに変化幅が大きいので、ブロックでもかなり点を取りやすいラケットと言えるでしょう。金星橋貿では処理が難しかったナックル系の攻撃も、こちらでは特に苦労せずに返球できました。
 先述した練習相手に打ってもらったところ「具合がいいですね」と気に入ってもらえた様子で、
  ・ドライブの安定感はかなり高い
  ・擦るよりもラバーに食い込ませるように打つと持ち上がりやすい
  ・球質は軽めになる
と感想を述べていました(自分も受けてみてそう感じました)。コントロールしやすいかわりに回転量が若干落ちるように感じました。

8.お勧め構成
 オーソドックスな攻撃選手であれば、
  Venus.14+両面:回転系テンション
で問題ないでしょう。
一回GrassDtecsを貼ってみたのですが、弾みすぎてブロックが難しいように感じました。粒を貼るのであればやはり低弾性のQingあるいはデスペラードあたりが良いでしょう。
 Venus.14+Qing(orデスペラード)+回転系テンション
という構成がお勧めです。

9.どんな人にお勧めか
 Qingを使用している選手のなかでも、「もう少し攻撃力を高めたい」と考えている選手にはお勧めですね。軽いので、特殊素材系のラケットを使う選手で重量に悩んでいる選手にもたいへん適していると思います。(特殊素材系にしては)弾みはやや抑えめなので、威力重視の選手よりは安定感重視の選手や、ブロックも多用するオールラウンドタイプにより向いていると思います。

10.総合評価
 Qingを貼る選手であれば、攻撃を多めにしたい選手なら8点。守備メインの選手でも7点をつけてよいと思います。五枚合板に貼った場合に「そこそこ」だったスピードが十分に強化され、それでいて守備力は「やや落ちる」という程度なので、Qingとの相性は良いと言えるでしょう。
 攻撃選手にとっては、威力重視の選手には7点、コントロール重視の選手やブロックを多用するオールラウンドに近いタイプの選手には7〜8点というところでしょうか。