
投稿者:ザーシー
[自己紹介]
◆自己紹介
・卓球歴 12年
・戦型 普段はペンドラ+粒高ですが、時々シェークも使います。
[レビューする商品名]
ラザンターR42(andro)
[使用環境]
・使用ラバー
ラザンターR42 ULTRAMAX 赤
・使用ラケット
柳承敏G-MAX
吉田海偉
ワラック-CH
ガレイディアリボルバーR
和の極-蒼-ST
SK7-ST
ティモボルALC-ST
ワルドナーセンゾーカーボン-ST
松下浩二-ST
[はじめに]
ラザンターR42はandroから発売されている裏ソフトラバーです。
以前書かせて頂いたラザンターR47などのレビューにラザンターシリーズについての特徴などを書かせて頂いたのでそちらも読んで頂けますと幸いです。
ラザンターR47と同じようにラザンターR42ももちろん「UMテンションラバー」です。
androが提唱する新しいタイプのテンションラバーです。
またルール規定ギリギリの厚さ2.3mmまでスポンジを厚くした「ULTRAMAX」というスポンジの厚さ表記も新しい試みです。
さらにトップシートのグリップ力を強化し、加えてシートを薄く設計することでよりボールが食い込むようになりました。
スポンジは厚くシートは薄く、さらにグリップ力も強化されている点がラザンターシリーズの大きな特徴です。
ラザンターは特徴の異なる2種類のシートによってはスピン特化のRタイプとスピード特化のVタイプのに分類されます。
今回試打したラザンターR42はスピン特化のRタイプです。
スピード特化のVタイプのシートと比較すると、スピン特化のRタイプのシートは粒が太くく、その粒と粒との間隔が狭くなっています。
ラザンターR42はスピン特化のRタイプのシートにミディアムな硬さの42°のスポンジを組み合わせています。
これまでR50、R47、V47と試打してきましたが、どれもハードな部類に入る硬さなのでR42は比較的スポンジが軟らかく使いやすいラバーだと思われます。
使いやすい一方で、ラザンターの驚異的なスピンとスピードとどのレベルまで両立されているのか、意識して試打してきました。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
・基本打ち
球持ちが良く弾みも程よいので打球をコントロールしやすいです。
R50はもちろんR47と比較してもボールコントロールがしやすくジュニアの方やレディースの方、シニアの方でも無理なく使いこなすことができると思いました。
シートがボールを掴みほどよく弾むのでそこまで力を必要としなくてもボールにスピードを出すことができます。
・ドライブ
ボールがラバーにしっかりと厚く食い込みボールを掴むので回転がかけやすいです。
R50やR47と比較するとR42はそこまでスイングスピードが速くなくても強いドライブ回転がかかります。
回転量はR50やR47の方が上回りますが、回転のかけやすさと回転量の両立はR42の大きな魅力の1つです。
スピン系テンションでボールが弾んでしまってドライブをかけることが難しいと感じている方にはぜひR42を試して頂きたいですね。
またバックハンドドライブも回転がかけやすく強い回転がかかるので練習している方にはおすすめです。
とくにペンの裏面バックドライブはボールをしっかりと食い込ませて強烈なドライブをかけることができます。
全種類を試打した中ではラザンターの中ではバックにはV47とR42が適していると感じました。
2枚を比較すると両方とも回転がかけやすく打球感が近いのでよりボールの伸びを意識するならV47、よりドライブの回転量を意識するならR42が適していると思います。
・スマッシュ
球持ちがよく一瞬掴んで投げるようなスマッシュになります。
R50などのハードなバリエーションと比較すると打球のスピードは落ちますがコントロールが良く狙ったコースにスマッシュを打つことが可能です。
スピード重視でバシッと弾くようなスマッシュを好むならR50、コントロール重視で掴んで投げるようなスマッシュならR42、その中間の打球感でややコントロール重視ならR47、ややスピード重視ならV47が適していると思います。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
・ブロック
相手の回転の影響をやや受けやすいので当てるだけのブロックは角度調節がシビアです。
ボールの弾みはちょうど相手の台に収まる程度なので角度の調節が上手くいけばブロックはやりやすいです。
サイドスピンブロックやカット性ブロックなど回転を加えたブロックは回転がよくかかるのでやりやすくミスも少ないです。
R42は回転を加えたブロックの方が適していると思います。
・カウンター
相手の回転に影響されやすいのでカウンターはやや難しいと感じました。
しかし逆に言えばスイングスピードが速ければボールをしっかりと掴んで強い回転をかけ返すことができるのでカウンターに向いているともいえます。
カウンターを成功させるにはかなりのスイングスピードが必要なので注意が必要です。
・ロビング
弾みがそこまで強くはなくあまり飛距離が出せないのでロビングで粘るのは難しいです。
後陣からでは相手のボールの球威に負けてしまい相手コートまでボールを打ち返すことが難しいです。
大きく下げられた場合はロビングで粘らずなるべく早く前陣に戻ることが良いと思います。
・カット
下回転がよくかかり弾道も安定するのでカット自体はやりやすくミスも少ないです。
R42はスピン系テンションでのカットでは上位の使いやすさだと思います。
しかしロビングと同じでやはり下げられると飛距離が出せず苦しい展開になります。
中陣でのカットとドライブとの攻撃の組み合わせで勝負する方におすすめです。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
・ストップ、ツッツキ
ラバー表面でボールがあまり弾まないのでストップはやりやすいです。
ダブルストップやトリプルストップなどのストップの連続もR42は安定しています。
またツッツキも前後の調整や左右への振りなどコースが狙いやすくチャンスメイクにとても繋げやすいです。
・ショート、プッシュ
ボールにラバーがしっかりと食い込むのでプッシュやショートは弾道が安定しコントロールがしやすいです。
特にペンのバックプッシュでのラリーはシェークのバックドライブとの打ち合いでも対等に渡り合うことが可能です。
・フリック、チキータ
フリックやチキータは回転がかけやすく回転量も多いのでとても強力なボールになります。
年々フリックやチキータがジュニアにも浸透していく中でR42のような使いやすくて回転量も多いラバーは高速化するジュニアでの戦術にも摘したラバーだと思います
・サーブ
自分からの回転をかけやすいのでスピン系サーブはやりやすく、サーブの回転がなかなかかけられない方の練習にも適していると思います。
ロングサーブにもう少しスピードが欲しいと感じましたが、R42を使いこなしてからR47やR50にステップアップすれば問題ないと思います。
・レシーブ
台上のレシーブのやりやすさが近年発売されたラバーの中ではトップクラスでした。
ストップやツッツキなどはコントロールしやすくフリックやチキータなどの攻撃的なレシーブも安定感があり強力です。
相手のショートサーブからの台上レシーブの展開が苦手な方にも試して頂きたいですね。
[おすすめな方]
ラザンターは強い回転とスピードが魅力のラバーでプレーヤーのレベルに合わせてシートとスポンジの組み合わせによる様々なバリエーションがラインナップされています。
R42は程よい弾みと高い回転性能と安定性が上手く両立されていて使う人を選ばないラバーだと思います。
高速化するジュニアやレディースにはまず試して頂きたいですね。
またシニアや卓球に久しぶりに復帰する方にもR42は使いやすいと思います。
[まとめ]
R42はラザンターシリーズの中で最も使う方の層が広いラバーだと思いました。