
投稿者:katsuo000
[自己紹介]
・卓球歴:20年以上
・戦型:シェーク両ハンドドライブ
・現役時代の成績:中学、高校と予選大会トーナメントを勝ち抜いて県大会出場
・メイン用具
OSP製ヴィルトーソ+ ラウンドストレート (R-ST)
フォア(F)面:省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジ、40°、2.15mm、黒
バック(B):スピンアート 特厚、赤
[レビューする商品名]
国狂3、2.2 mm、39°、黒
[使用環境]
水谷隼ZLC
水谷隼SZLC
[はじめに]
紅双喜(DHS)製の国チーム用キョウヒョウ3をレビューさせていただきます。
過去にレビューさせていただいた際にDHS製キョウヒョウの種類について記載させていただいてますので、今回は割愛させていただきます。
過去に国チーム用キョウヒョウ3ブルースポンジをレビューさせていただきましたが、今回は普通のキョウヒョウ3です。
ブルースポンジとノーマルスポンジの違いについて触れることを目的として購入しました。
自分の中でブルースポンジの衝撃はすごかったのですが、それは一般用キョウヒョウNEO3と省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジを比較した場合の話で、じゃ同じランクのラバーで比較したらどうか、と思った次第です。どうしても中国トップ選手の動画でフォア面に黒ラバーでスポンジが青いものを使用しているのを見ると「ブルースポンジかっこいい!すげ!」ってなるんですが値段も高くなるし本当にいいのか検証しなくては、というのがモチベーションです。
セールで購入した国チーム用のキョウヒョウ3で、ノーマルスポンジとブルースポンジを比較しました。全てフォア面に貼ってのレビューとなります。
随分前に試打した内容になります、駄文にお付き合いください。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
結論から言うと、ノーマルとブルースポンジの違いは本当に軽微なところで食い込みが異なります。
ノーマルはやや硬くて弾力があります。
ブルースポンジは食い込みがノーマルよりも良くて、やっぱり弾力があります。
ブルースポンジは弱い力でも食い込みやすく、それでいて硬さもある、というのがブルースポンジだと思いますね。
そういう意味ではブルースポンジは本当にすごいと思います。
ノーマルスポンジもしっかり食い込みますが、少し硬目ですね。
この食い込みと弾力が素晴らしくて、DHS製国狂とNittakuのキョウヒョウやDHS製一般用キョウヒョウと一線を画する決定的な違いを生んでいるのではないかと思います。
国狂はどちらのスポンジでも食い込みがとてもよくて使いやすいですね。
・フォア打ち軽打
どちらもかなりボールをグリップしますね。
そしてラケットの性能を殺さずにキョウヒョウらしさを出していて驚きました。
・フォアドライブ
どちらも打ちにくさはありませんでした。
気持ち、ノーマルの方が、後陣からのドライブ時にしっかり振り込んであげないと落ちる感じがありました。
多分本当に少しの好みの差で好き嫌いが出る、打球感覚です。
初心者では違いがわからないくらいだと思います。
決定的な違いはスピードドライブを打つときに現れました。
ブルースポンジの方が食い込ませやすい分、弾くようにボールを打っても回転がかかりやすくて安定しやすいと感じました。
ですのでテンション系ラバーから移行するならブルースポンジの方が扱いやすいと思います。
一方、中国トップ選手がブルースポンジを使用するのはおそらく別の理由で、フォアドライブのスピードと威力を求めるからだと思います。
・スマッシュ
ノーマルの方が若干ですが打ちやすいです。
本当に些細な差ですが、ブルースポンジはノーマルより食い込む分、フラットに当てているつもりでも回転をかけてしまってボールの軌道が変わってしまいます。
角度やスイングの方向によって結構ミスしやすいのはブルースポンジでした。
ですので、ノーマルの方が一般向けだと思います。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
・ブロック
柔らかくてボールの影響が出やすいのはブルースポンジです。
当てるだけでのコントロールがしやすいのはノーマルスポンジではないかと思います。
自分からカウンタードライブなどを仕掛けるのであればブルースポンジの方が回転をかけやすいと思いますし、様々なボールに対して食い込みやすい分、受け止めるように打球できると感じました。
打感が硬い方がいいならノーマルをオススメしますね。
・ツッツキ
どちらもめちゃめちゃやりやすいです!
あれだけ食い込んでいたのに、ツッツキでは全く弾まないですね。
ノーマルスポンジでもブルースポンジでもそこまで差はなくやりやすいです。
台上では、硬くて粘着らしいラバーでした。
本当に使いやすい!
・カット
遊びでたまに打ちますが、アウター特殊素材でもやりやすいですね。
回転量はわかりませんが、ナックルよりは回転がかかってそうなボールを送ることは可能でした。
正直他のラバーでカットをがっつりやらないのでよくわからないです。
遊びでやる分には楽しめる程度にできました。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
・サーブ
どちらも遜色なく回転量の多いサーブが出せますね。
気持ち滑る系のサーブで、ツーバウンドさせにくいのがブルースポンジでした。
まー、慣れの方が重要な技術だと思います。
キョウヒョウNEOではないので、スピードは若干おとなしいと感じましたが、アウター特殊素材によるスピードと弾みで十分に速いサーブを出しやすかったですね。
いいラバーです。
・レシーブ
レシーブは基本的にはスポンジの違いは大きく感じませんでした。
レシーブドライブはテンション系ラバーのように打球点を高くして打つと回転の影響を受けやすかったです。
どちらかというと、打点を落としてガバッと思い切り回転をかけた方が相手も嫌がるボールになっていい印象でした。
速いロングサーブが来た時に慌てて手を出すとミスりやすいので、慌てず打点を落としてドライブするといいと思いました。
・台上技術
ストップやツッツキはかなりよくて弾まないので当てて入れるだけがしやすかったです。
フリックも良くてラバーの硬さが活かしやすかったですね。
素晴らしいラバーだと思います。
[おすすめな方]
・粘着大好きな方
粘着ラバーが大好きな方は是非一度は使用してみたいラバーだと思います。
性能は折り紙付きですね!
粘着テンションぽいのがブルースポンジ、より生粋の粘着よりがノーマルスポンジだと思います。
テンションラバーからの移行ならブルースポンジをオススメしますが、普段から粘着ラバーを使用しているなら問題なく使えると思います。
・粘着好きだけどラバー重量が増えるのが嫌な方
DHS製キョウヒョウはかなり軽いです。
この質で50gを余裕で切るので、重いラケットが嫌だという方は選択肢として挙げることができると思います。
ただし、このラバーは高く、かつ安定して手に入れることが困難なラバーでもあるので、この辺りがかなりのネックになると思います。
ブルースポンジよりは値段もやすくなるので、そういった折り合いがつけられるなら是非使用してみてほしいです。
またラバーフィルムを使えば、かなり長持ちするので、丁寧にラバーケアできるのであれば購入して1年以上使い込んでも良いと思います。
[まとめ]
国狂3ノーマルスポンジは
・ブルースポンジ同様かなり使いやすくて超高性能な粘着ラバー
・ブルースポンジと比較するとやや食い込みにくく粘着ラバーらしいラバー
・高くて希少性も高いが、他に変えられない超高性能なラバー
でした。
本当に高性能なラバーでした。
現在、ヴィルトーソ+を使用していてキョウヒョウNEO3でないと弾みとスピードに不満を感じるようになるので、国狂は使用していません。
この辺りのマイナーチューニングしやすいのもこのDHS製キョウヒョウの特徴だと思います。
興味を持ったら是非試してみてください。