
投稿者:ゲンマ
[自己紹介]
20代後半で週4回ほど練習しています。テンション、粘着、表や粒など様々使います。実力としては県大会で3回戦程度とお考え下さい。よく段持ちの選手と練習しています。指導もしています。
[レビューする商品名]
Q5【mizuno】
[使用環境]
クリッパーウッドCR-WRBのフォア面に使用。特厚です。バック面はディグニクス05の厚を使用しました。
[はじめに]
ミズノが出しているQシリーズの最新作になります。テナジー05やディグニクス、ファスタークG1などのハイエンドモデルと比較していきます。
重さは他のスピン系テンションと比べると大きな差はありません。
シートの引っ掛かりはいいですが、他のQシリーズに比べるとスポンジと一体になっている感じがしました。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
(1)対上回転ドライブ
「落ちない」というのが最も強烈な印象です。連打にしても引き合いにしても、ボールが落ちにくく、とにかく入るという感じです。ボールの威力そのものは、ファスタークG1やラクザXと比べるとちょっと落ちるかもしれませんが、とにかくボールをグッとつかんでくれるので、ミスしにくいですね。引き合いで相手が強い回転を打ち込んできても負けることが少なかったです。G1やラクザX、V15エキストラなどだと、振っていけばいくだけ威力が出ましたが、中途半端だと相手の回転に負けることがあったのですが、Q5はそれが無いですね。とにかく落ちないで飛んでいくので、ある程度雑でもミスしないと思います。ただ、打っていくボールの質は入るけど高くないという感じです。ちょっとナックル気味になり、相手がミスするということもありました。高めの打点で押していくといいと思います。他のQシリーズに比べると、とにかく楽という印象です。スピード、回転量はハイエンドラバーの中では他に負けないくらいですが、安定感は高いですね。
(2)対下回転ドライブ
ループドライブの回転量が素晴らしいですね。ぐっと回転をかけるとボールが飛びにくいので、非常に回転量豊富な遅いループドライブを打つことができます。また、ループドライブ以外でも豊富な回転量のドライブを打てますが、弧線のコントロールがしやすかったです。ボールも深めに入ります。上回転のラリーの時より、ボールの回転量が多い気がします。ただ、スピードとしては打ち抜くのにちょと物足りないかもしれません。
(3)スマッシュ
軟らかめのスポンジでしっかり弾くことができます。ミート系の打法はしやすいラバーだと思います。弾いても前進回転がかかってくれるので、ボール自体も安定します。ただ、相手にも取りやすいボールになってしまっているとも思います。
スピードはラザンターなどの方が差し込む感じで速いと思います。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
(1)ブロック
安定感抜群ですね。相手の回転の影響を引っ掛かりの割に受けにくいので、しっかりとブロックすることができます。とっさに当ててもフラットの面が出ていれば、返球できるという印象です。
(2)カウンター
様々な宣伝でもカウンターの良さが出ていましたが、実際に打って納得しました。対上回転ドライブの時にも感じましたが、とにかく落ちないです。シートだけでなくスポンジ含めてラバー全体で掴んでくれるので、非常に安定感があります。また、相手のボールの強い回転にも負けないので、どんどん打ち返すことができます。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
(1)サーブ
可もなく不可もなくという印象です。ハイエンドラバーの中では真ん中くらいのレベルでしょうか。短い上回転系のサーブはやりやすかったですね。
(2)台上技術
ストップ、ツッツキがしっかりと止まります。特にツッツキはしっかりと切れるという印象です。ただ、速いツッツキは思ったより力を入れる必要があります。フリックも安定します。ただ、スピード感は物足りないかも。
[おすすめな方]
上回転のラリーが得意な人に使ってほしいですね。どんどん上から押しこんでいく人向けです。ループドライブからの展開やカウンターの展開などから攻めていく人が良いと思います。合わせるラケットは5枚合板や弾まないインナーだと、ボールの威力が足りなく、粘り系のラリー主体になり決まりにくいと思うので、7枚やアウターの方が特徴を生かせると思います。特にアウターだとカウンターやループが安定し、マイナスを消せると思います。
[まとめ]
とにかく安定感の高いラバーです。それも一つ一つの質が高いですね。マックスの回転量であれば、テナジー05やディグニクスの方が上でしょうし、振り切ったボールの威力は、ラクザXやG1、V15エキストラが上でしょう。しかし、それに近いボールを楽に打てるという印象です。ただ、若干癖があり、それは相手のボールの威力を利用するのが得意で、弱いボールに対して打つのは苦手ということです。つまり、威力を利用するカウンターに向いているということです。ラリー中でも微妙なボールが送られてくると思ったよりボールが飛ばないという印象を持ちました。また、ドライブ時にはカーブタッチよりシュートタッチの方が安定します。どちらかというとフラットにラケット面を使うといいのかもしれません。
また、非常にクオリティの高いラバーだからこその課題が、ボールがきれいすぎるということです。似たようなボールになってしまい、相手にとっては取りやすいボールのようです。ラクザXやG1などだと、振り切ったボールとそうでないボールに癖が出やすいですが、Q5はどちらも似たような弾道になってしまい、相手に拾われてしまうことが多かったです。
ミズノがQシリーズでどんどん本気を出してきています。今までの他社のラバーと間違いなく戦える、そしてQ3やQ4に比べ、幅広いプレーヤーにマッチしていると思います。