
投稿者:ゲンマ
[自己紹介]
20代後半で週4回ほど練習しています。テンション、粘着、表や粒など様々使います。実力としては県大会で3回戦程度とお考え下さい。よく段持ちの選手と練習しています。指導もしています。
[レビューする商品名]
ライガンスピン【ヤサカ】
[使用環境]
インナーフォースALCのフォア面に厚で使用。
バック面はライガンの厚です。
[はじめに]
ライガンよりちょっと硬め、シートの引っ掛かりは強い感じがします。玉突き段階の弾みはそこそこですね。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
(1)対上回転ドライブ
ライガンに比べると打っている感覚としても回転がかかっているように感じます。弾道も弧線的です。ヴェガに比べるとどのラバーよりも回転量は豊富のように感じました。ちょっと飛ばないラクザ7くらいですかね。価格帯が上のラバーに比べるとスピード、スピンともに物足りないですが、中学生男子のフォアにはちょうどいいかもしれません。打点を落としても回転で飛ばせる感じがします。また、ライガンより硬いといっても扱いやすいので、G1やV15エキストラに比べればある程度スイングができなくてもコートに返ってくれます。この価格帯のラバーとしては十分すぎる性能と言ったところではないでしょうか。ヴェンタスシリーズよりは回転量が多いかもしれないですね。グリップ感がいいです。シートの強さを感じます。
(2)対下回転ドライブ
こちらもライガンに比べると上に上がってくれる安心感があります。ライガンは食い込みで飛ぶ感じでしたが、ライガンスピンはシートの力でより回転をかけられるという印象です。ループの回転量も、この価格帯としては充分ですね。自分で打った分、ボールに反映される感じがします。スピードはちょっと物足りないかもしれませんが、安定感が売りですのでそこまで期待するのはちょっと厳しいですね。ライガンスピンより弾みの強いラバーを使っていて安定感にかける人にはいいと思います。打っている感覚はラクザ7と大きく変わらず、スピードが劣るくらいですね。ライガンの打ちやすさに弧線の高さが加わり、さらに安定感が出たという感じです。
(3)ミート系打法
ライガンに比べてもやりにくさはないですね。ただ打球音はライガンの方がいいので、爽快感という意味ではライガンが優ると思います。ただ、ラバーのポテンシャル上、失速しやすいのである程度の実力になってくると得点に結びつけるのは難しいかもしれません。単純な叩くという動作に関しては、大きな問題はないですね。全般的なミート打法に関してはヴェガヨーロッパやアジアの方がいいと思います。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
(1)ブロック
程よい弾みでブロックはしやすいです。ただ、安定感はライガンが上かなって感じです。また、ヴェガヨーロッパの方が弾んで回転の影響も受けにくいので、そちらの方がブロックはやりやすいですね。変化をつけるという意味ではライガンスピンの方がいいと思います。カットブロックなどもシートの引っ掛かりがいいのでそれなりにできました。
(2)カウンター
結構感触いいですね。前陣でタイミングを合わせると相手のボールに負けずカウンターできます。最近、ヘキサ―パワーグリップSFXを使うことが多いのですが、それよりもカウンターが落ちないと感じました。対上回転ドライブでも述べましたが、弾まないラクザ7という印象がここでも出てきました。ラクザ7は柔らかいシートで食い込み重視で、ライガンスピンはシートが硬めですが、なんとなく打球感が似ているのはさすがヤサカということでしょう。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
(1)サーブ
回転量としてはまずまずですね。ライガンより下回転はしっかりかけられると感じました。弾みも抑えめなのでショートサーブのコントロールが良かったです。ロングサーブはしっかりとかけないとスピードが出ませんでした。
(2)レシーブ・台上技術
ストップがしっかりかかって止まります。引っ掛かりの良いシートで弾みが抑えめだからですかね。ディグニクスやテナジーよりとてもしやすいと思いました。ツッツキもガッツリ切れるのでいいですね。フリック系のスピードはそこそこです。回転をかけるとライガンスピンの方が安定しますが、ライガンの方がフリックのスピードはあります。チキータもしっかりと回転をかけられます。ただ、スピードは控えめですね。
[おすすめな方]
ライガンを使っていてもっと回転は欲しいけど、弾みは変わらないでほしい、という人がベストでしょう。文字通りライガンより回転量を増やしたラバーですので。ヴェガ系に比べて回転量がある、ヘキサ―パワーグリップ系よりもシートでしっかり回転をかけられるというのが魅力です。高校生になるとパワーのある人からしたら物足りないでしょうが、中学生くらいであればしっかりとドライブで攻めることができると思います。弧線弾道が魅力ですので、ラリー型向けでしょう。合わせるラケットは選ばないと思いますが、お勧めは5枚合板ですね。安定感を存分に生かせるからです。他のラケットの場合、ライガンスピンでなくてもいいという感じになりそうです。回転量を生かすのであれば5枚合板で弧線の高さを生かすプレーヤーだと思います。
[まとめ]
コストパフォーマンスとしてはまさに衝撃のラバーと言えるでしょう。正直、ライガンにもとても驚きました。あの価格で、あの弾み、回転量が出せるのかと。しかし、ライガンスピンはさらに上と言えるでしょう。ただ、もちろんこの価格帯でという話になります。もっと回転量やスピードが欲しいのであればラクザ7やXを使うことになると思います。あくまでこの価格帯だと素晴らしい性能ということです。中学生を指導している身からすると、ライガンというのはとてもいいのですが、パワーがついてくるとちょっと物足りなくなります。しかし、あまり弾ませたくない。ということがよくあります。それをライガンスピンは解決してくれます。そしてレベルが上がったらラクザ7にという道筋がしっかりとできました。ラバーの価格が上がる中、素晴らしいラバーの登場ですね!