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投稿者:ぬりかべ

 1.ざくっとレビュー
 「スピードを出しやすさ」「回転のかけやすさ」「ボールの返しやすさ」の3つの「しやすさ」を兼ね備えながらも、スピードや回転の上限も高い「使いやすいのにハイスペック」な攻撃選手向き回転系テンションラバー。

2.第一印象
 重量は、カット前64g→カット後44g(中国式の根元から1.5cmあけています)となっています。R53と1gしか違いがありません。R48の中では重めの個体なのかもしれません。
 球突きをすると、ボールがラバーに食い込んでいる感じがして、1.7mmとは思えない弾みを感じます。球突きの段階では、R53以上に弾むように感じました。回転をかけると、弾みがあるぶんR53ほどの引っ掛かりは感じませんでしたが、テンション系の中ではかなり高レベルの方かと思います。

3.攻撃技術
 ドライブ 9点
 スマッシュ 9.5点
 カウンター 9点
 まず、攻撃技術全般で言えるのが「48度ほどの硬さは感じない」ということ。ほかのドイツ系ラバーの45度と同じかそれよりも柔らかい印象があります。そのため、攻撃技術全般でボールがラバーに食い込みやすいように感じました。R53では、質の高いボールを打つためには「ベストのスウィング」と「ベストな角度」が必要でしたが、R48では食い込ませやすさがあるために、多少雑なスウィングでも質の高いボールが入ります。
 ドライブでは、R53はしっかりスウィングしないと棒球になることがありましたが、R48は8割程度の力でもボールがラバーに食い込んでくれるので棒球になることが少なく、回転・スピードともに出しやすいように感じました。下回転のボールも持ち上げやすいように思います。回転量のMAXはR53ほどではなく、R53のような弧線の高さやバウンド後に沈むような弾道はなかなか出ませんでしたが、回転量多めのドライブを安定して入れることができます。おおざっぱなイメージでいえば、ほとんどのドライブが、R53の最大回転量の80~90%ぐらいの回転量で安定して入る感じです。態勢を作ってフルスウィングするならR53、高速ラリーの中で連打したりとっさに不十分な体制でドライブを打ったりするのであれば、R48のほうが質の高いボールを打てると思います。
 スマッシュは、ドライブと同様にボールが適度に食い込むため、安定してスピードが出ます。オートマチックに前進回転がかかるため安定感も高く、「速さ」「安定」が高いレベルで両立されています。スポンジ硬度の影響でボールが食い込みすぎることもなく、さらに適度な前進回転がかかるためコントロールもしやすく、スマッシュに関しては穴がないと言って良いでしょう。
 カウンターでは、食い込み+シートの引っ掛かりでオートマチックに強い前進回転がかかり、強く振っても安定して台に収まります。スポンジに適度な硬度があるため相手のボールの押されることがなく、1.7mmでも十分な威力が出ます。R53より球持ちがあり、ボールの内側や外側を捉えてボールを曲げることも比較的容易です。R53ほどのスピードは出ませんが、安定感や弾道の変化のつけやすさはR48の方が高いですね。

【攻撃技術結論】
 スピードや回転の最大値はR53には及ばないものの、態勢が崩れたりラケット角度がぶれたりしても、多少の誤差を許容して安定してスピードや回転があるボールが入る。

4.守備技術寸評
 ブロック 9点
 ツッツキ 9点
 R53もそうでしたが、相手の前進回転に押されにくい(=鈍感である)ように感じました。ボールがラバーに食い込みやすいため前進回転がオートマチックにかかり、カウンター気味のブロックが安定して入ります(R53よりも、ブロックのスピード、安定感ともにわずかに高いように思います)。ボールの上をとらえて伸びるブロック、横をとらえて曲がるブロックと変化もつけやすいのですが、R53ではなんとかできたナックル性ブロックは難しいように感じました(ここらへんは、食い込みの良さの代償ですね)。
 ツッツキでは、ほかのラザンターシリーズと同様に下回転に鈍感であり、さらに横回転の影響はほかのラザンターシリーズよりも受けにくいと感じました。ツッツキはR53ほどには切りにくいものの、テンション系としては十分にかかっているといって良いでしょう。R53と比べてボールを短く抑えやすく、長短の揺さぶりもやりやすくなっています。R53の切れのようなとびぬけた性能はありませんが、切れ・コントロール・安定感の全てが高いレベルにあり、穴がないと感じました。

【守備技術結論】
 ツッツキ、ブロックともに返しやすさは抜群で、ボールの質(コントロール・回転量・ブロックの速さ)も全般的に高め。

5.台上技術・サーブ・レシーブ全般
 サーブ 9点
 台上技術 8.5点
 レシーブ 8点
 サーブに関しては、ボールをラバーに食い込ませやすいぶんロングサーブはスピードを出しやすく回転量も多め。巻き込みサーブ(自分は裏面でよく使いますが)で横上と横下を使い分けると、相手からすると「スピードがあって回転を判別しづらく、しかも回転量があるから返しにくい」とのことでした。さらに、R53と比べるとサーブを短く抑えやすいように思います。軟らかいラバーの方がショートサーブを出しにくいと思うのですが…ここらへんはちょっと理由がわかりません。シートの引っ掛かりが良いのでナックルサーブは少々出しにくいのですが、サーブに関しては穴のないラバーと言って良いでしょう。ただし、下回転の量はR53よりも少ないように感じました。
 レシーブに関しては、回転系テンションの宿命で、角度を合わせるレシーブは「跳ぶ」「回転の影響が強い」ためにコントロールが難しいですね。この点に関してはR53とほぼ同じです。しかし、ボールをラバーに食い込ませやすいぶん「回転の上書き」、特にフリックや台上ドライブなどの「上回転による上書き」がやりやすく、回転を多少読み違えても返球しやすいように感じました。ツッツキによるレシーブも、回転量を読み違えても「下回転への鈍感さ」のおかげで安定して入ります。
 台上技術では、先述したようにボールを食い込ませやすいぶん、フリックや台上ドライブ、チキータなどで安定して回転をかけることができます。回転量そのものはR53にやや劣りますが、スピードや安定感はR53を上回るように思いました。ストップは、短く抑えるのはやりやすいのですが、やや浮きやすいようです。

【台上技術・サーブ・レシーブ全般】
 レシーブは、回転をかけて返す技術があれば安定した返球ができ、先手を取りやすい。サーブは回転量こそR53に劣るが、長短のコントロールで上回る。台上攻撃もスピードや安定感が秀逸。

6.お勧め構成
 基本的に合わせるラケットを選ばないと思いますが、攻撃の安定感に威力をプラスするため、弾みの良いラケットに合わせると良いかと思います。特殊素材のインナーであれば、スピード+球持ちの良さが生きるので、R48の良さが存分に生かされるかと思います。
 フォア・バックどちらにも向くラバーであり、振り切れるだけの腕力があれば両面ともR48を使うと、攻守ともにスキのないプレーができるかと思います。

7.どんな人にお勧めか
 R53は県の上位レベルでないと使いこなせないラバーだったように思いますが、R48は多少の誤差があっても質の高いボールを出せるので、県大会出場レベルの選手でも十分に使いこなせるように思います。とは言え、1.7mmでも十分な弾みがあるので、2.3mmを使いこなそうとすると、やはり県上位クラスの技術が必要なのかもしれません。実際、うちのチームの男子1・2番手(どちらも昨年の地方大会団体戦にレギュラー出場)は、試打をした時「弾みますね〜。これが噂のULTRAMAXですか〜。」と言っていました(1.7mmであることを伝えたら、かなり驚いていました)。また、レシーブでは回転を上書きする感覚がないとコントロールが難しいため、ある程度(強い中学校のレギュラーになれるぐらいの)の技術力は必要かと思います。
 ペン粒が使う場合、R53ほどのとびぬけた回転量がないので、自分のような止め専が使うかどうかはちょっと悩みどころです。裏面打法や反転攻撃を多用するタイプであれば、1.7mmはジャストフィットするのではないでしょうか。

8.総合評価
 あらためてレビューを読み返してみると、ラザンターシリーズの中でもかなり扱いやすく、そのうえ回転量もスピードもある、本当に穴がない良いラバーですね。
 攻撃選手が使う場合、1.7mmや1.9mmでも県大会出場レベルであれば9〜9.5点つけて良いかと思います。なかでも「技術力はあるがパワーが不足している」という選手なら9.5点はつくでしょうね。県トップクラスの選手であっても、2.3mmであれば十分に満足できるのではないでしょうか。
 ペン粒が使う場合、R53のようなとびぬけた回転性能ではないため、止め専が使う分には8〜8.5点ぐらいかと思いますが、裏面打法を多用したり反転攻撃を多用したりする選手が使う分には9点以上をつけていいかと思います。

9.その他
 最初に打った時は「いいラバーだけど、R53の回転量と比べるとちょっと物足りないかなぁ」と感じましたが、使い込むと「質の高いボールが安定して出る」という良さがよくわかります。R53のようにポテンシャルが異様に高いラバーも魅力的ですが、自分のような一般ユーザーにとっては、R48の方が「勝てるラバー」であるように思います。