
投稿者:ゲンマ
[自己紹介]
レビューを書くのがだいぶ久しぶりになりました。なかなか練習する機会が無く、遠ざかっていました。ちょっと紹介できる程度になりましたので、軽めに再開していきます。実力としては県大会で3回戦程度、中学生の県3位くらいには勝てるレベルとお考え下さい。指導もしています。
[レビューする商品名]
ディグニクス09C【バタフライ】
[使用環境]
ビスカリアに特厚を使用しました。反対側はドラゴングリップになります。
[はじめに]
ラケットが82gでラバーを貼った状態だと184gでした。粘着は微々たるものって感じですね。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
(1)対上回転ドライブ
スピードはディグ05やテナジー05に比べると遅いですが、多少当たり損なっても入るというのが第一印象です。回転量も多くしっかりボールが沈んでいきます。回転量に関してはディグ05より確実に多いです。というか、このスピードでこの回転量は経験ないというレベルです。ただ、個人的に気なったのは、私の打ち方が悪いのか「打っている」という感触があまりなかったことです。力が伝わった気がしないのに何となく入ってしまうというボールが多いような感じがしました。他のラバーだと「あ、これは入らない」など打っていて感覚的に違いが明確にわかるのですが、09Cは入ってしまうので、その違いが自分で分からず微調整ができず、逆に使っていて安心感がありませんでした。ただ、引き合いをしてもとにかくシートの力でグイッと持っていってくれるので楽ですし、なんか全部入るように感じます。相手に負けるという感覚はありません。ただ、個人的に打っているという感覚もありません。楽なんだけど難しいラバーという印象を得ました。私自身ドイツ系テンションを使うことが多く、食い込ませるようなぶつける打ち方がメインなのかな…など模索中です。
(2)対下回転ドライブ
対下回転ドライブに関しては間違いないですね。とにかく上に引っ掛かってくれるので抜群の安定感です。ただ、ループドライブに関しては純粋な粘着ラバーにはちょっと劣るかなという感じです。しかし、09Cを使うならループというよりどんどん振っていっていいのではないかと思います。ある程度前に振れば、ちょい弧線を描き突き刺さるようなボールを打つことができます。どんどん前に振っていって先手を取るようなタイプに良いのかもしれません。
(3)ミート打ち
硬い分、ナックルになりますが、まあ可もなく不可もなくという感じです。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
(1)ブロック
ドラゴングリップに比べると弾むので、ブロック自体はやりにくいということはありません。カットブロックなど変化もつけやすいと思いました。
(2)カウンター
カウンターは抜群ですね。とにかく負けません。前でも後ろでも自分のボールにしてカウンターすることができます。私は前陣でのカウンターがとても苦手で、どうしてもタイミングが合わないのですが、09Cは多少タイミングがずれても入ってくれるので驚きました。また、面は立ててしまうとオーバーしてしまうので、寝せて当てにいくと良いと思います。自分が上達したと錯覚してしまいました。
(3)ツッツキ・カット
微粘着シートのおかげでツッツキはしっかり切れます。収めることも差し込むこともしやすく、他のディグではコントロールが難しかったところもやりやすいですね。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
(1)サーブ
高性能なシートのおかげでガッツリ切ることができます。キョウヒョウなどに比べると回転量の最大値は低いかもしれませんが、ハーフロングがギリギリ収まる感じで切れるので、むしろ相手は判断しにくいようでした。
(2)レシーブ・台上技術
全般的にやりやすいですね。ストップもチキータもフリックも流しもちょっと弾む粘着というイメージでできます。
[おすすめな方]
もちろんラリーでも抜群の強さを発揮するのですが、それよりも前での速い攻めやカウンター重視の方がこのラバーの特徴を生かせると思います。また、高校生以上の男子の方が良いでしょう。女子が前で使うならキョウヒョウの方が癖玉も台上も安定すると思うので。テンションを使っているけど台上など早い段階で先手を取りたい人、粘着を使っていてもっとスピードが欲しい人は合うと思います。ラクザZやドラゴングリップなどの粘着テンションの中でもよりテンションに近いのですが、回転量も充分にある、まさに良いとこどりのラバーだと思います。使うラケットはアウターが良いでしょう。スピードを補う方が良いと思います。
[まとめ]
現段階で全ラバーの中でも最高峰のラバーだと思います。しかし、誰にでも扱えるラバーでもありません。私はカウンターや対上回転の強さに衝撃を受けましたが、試合で安定して使えるかと言われると自信がなく、使う勇気が出ません。もちろん使っていけば慣れる部分もあると思いますが。粘着テンションと呼ばれる中で、スピードと回転を最も高いレベルで揃えているのが09Cだと思います。癖玉というより回転量で黙らせるといったラバーなのかもしれません。また、ディグは全体的に寿命が長いと言われますが、09Cもかなり劣化が遅いです。そういった特徴もありますね。慣れることができるように使っていきます。