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投稿者:アンチマン

[自己紹介]
  こんにちは。シェークバック異質。前陣異質攻守型のアンチマンです。

[レビューする商品名]
  バルナオリジナル Virus-2 赤 OX

[使用環境]
  ラケット TRiAD
  フォア面 オメガ7チャイナ影(2.1)・キョウヒョウプロ3ターボブルー(特厚、2.0)
  バック面 Virus‐2

[はじめに]
  ドイツのメーカー、バルナオリジナル社は、2019年にマテリアルスペシャリスト社が合併した会社だそうです(メーカーサイト訳)。尖った異質ラバーで異質ラバーユーザーを惹きつけて離さないマテリアルスペシャリストと関わりのあるメーカーということで、それだけでもちょっとワクワクしますね。
  このVirus-2はそんなバルナオリジナル社の新作粒高。粘着粒高というあまり耳にしない種類の粒高なのではないでしょうか。今回はあまり事前情報が無いので、期待と不安が半分半分です。
  まずは外観から。パッケージは……。なかなか鮮烈ですね。名前からしてもパッケージからしてもこのタイミングで出たものと考えると、尖っていますね。まあパッケージが変でも大事なのは性能ですから。取り出してみると粒高の表面には薄い保護シートが貼ってありました。粒の間隔は広め。粒はとても高いというわけではないですがまあまあ高いのではないでしょうか。コシがありながら簡単に倒れる粒です。ヘルファイアXの間隔を少し狭くして粒を少し低くして少しだけ固くしたみたいな感じでしょうか。
  玉突きをしてみると、ペタペタと引っ付く感じがするんですね。粘着を打って感じるそれです。おかげか少し止まる気もします。粘着粒高であるというのを感じます。
  では試打していきます。

[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
  プッシュ
  何といってもプッシュが良いです。スーッと低く滑るように入っていきます。受け手からすると結構変化していて取りにくいみたいです。玉突き段階での弾まなさを感じさせないスピード。低いボールでもプッシュできてしまうところから、レシーブからプッシュという攻めた展開もいいのでは? と思いました。浮いたボールなんかも刺さるように行くので。決め球としても十分です。
  回転をあまり気にせずに打てる気がしますね。コースも突きやすい。粘着で多少食らいやすくなっているかと思いましたがそんなこと無かったですね。
  粒高の天敵ナックルサーブも面さえ気にすればプッシュできます。このラバーのレシーブの最適解はプッシュなのでは? と思うほどプッシュが良いです。

  ドライブ
  これもまた良いですね。持ち上げやすいように感じます。振りすぎると思い切り飛んで行ってしまうのでそこには注意です。この持ち上げやすさは粘着のお陰なんですかね? それとも粒形状や硬さの影響でしょうか? スピードもあって良いです。決定力が高いですね。OXでこのドライブ……。これは化け物ですよ。
  低いボールを打つ際は最適だと思います。下がって打つというのも連続は厳しくてもできるのではないですかね。

  スマッシュ
  高いボールはもちろんスマッシュも良いですがよほどのものでなければプッシュでもいいと思います。高さに応じて面の角度を調整すれば刺さるプッシュが行きます。

  攻撃技術まとめ
  OXの中ではこの攻撃性能は素晴らしいと思います。よくわかんないボールはプッシュ。ナックルもプッシュ。多少低くてもプッシュ。浮いてもプッシュ。低すぎるボールはドライブ。ちょっと下がったらドライブ。たった二つで色々な球に対応できる。素晴らしいラバーです。
  スポンジ粒高に劣らぬ攻撃性能。扱いやすさ。既にいい印象です。
  比較は今回はファントム0011∞(以下、ファントム)とヘルファイアX(0.5mmスポンジ入り)で比較します。比較対象がスポンジ入りなのは単純にこれまでのOX使用が少なく殆どが結構前の事だからです。ですのでOXで試打したDeathに関しては縦目なので比較対象としません。

  プッシュのスピード
  Virus-2≦ヘルファイアX<ファントム
  プッシュの変化
  ファントム<ヘルファイアX≦Virus-2
  プッシュの総合的面
  ヘルファイアX≦ファントム≦Virus-2
  ドライブのスピード
  Virus-2≦ヘルファイアX<ファントム
  ドライブの威力
  ヘルファイアX≦Virus-2≦ファントム
  ドライブの総合的面
  ヘルファイアX≦ファントム≦Virus-2

[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
  ブロック
  OXの中でも平均的は止まりじゃないでしょうか。ブロックは少し粘着を感じます。安定感は抜群ですね。相手のボールに押し負けないのはラケットのお陰もありますが……。反転に関しては、変化重視のものよりは弱いですが平均ちょっと上の変化はあります。プッシュせずに強い横などをブロックで受けるのもアリではないでしょうか。個人的にはプッシュとの緩急の付けわけがお気に入りです。
  だとしてもあの攻撃性能の半面これだけの安定感があるとは思いませんでした。単純なブロックだけでも守備性能の高さの片鱗が見えます。
  カットブロックは切りに行くと少し暴れてしまうように感じます。早い打点で捉えるといい感じです。まあまあ切れるのではないでしょうか。横に振るブロックはちょっとスピードが出ます。操作性の高さがちょっとした小技をやりやすくしています。
  粘着の適度な引っ付き感には好き嫌いあるでしょうが、この引っ付き感が小技のやりやすさにつながっているのですかね?

  カット
  下がった時の返球手段としてはいいかと思います。私はカットをあまりしないので詳しいカットに関してはわかりません。
  カットではないですが下がって少し押し出して返すのも返球手段としては良いです。変化があるので相手がミスしてくれることもしばしばありました。

  守備技術まとめ
  私の守備技術はレパートリーが少ないのですが、そんな中でもブロック性能は最高でしたね。ちょっとした工夫もしやすいです。守備技術にもう少し振りたい方はスポンジ入りもいいかもしれません。このラバーのスポンジ入りは低弾性スポンジを搭載しているとか。機会があれば試打してみたいところです。
  このラバーのすごいところは、あれだけの攻撃性能がありながらの比較的高い守備性能があるということです。まさに、万能粒高、と感じます。
  比較はヘルファイアXとファントムです。スポンジ入りです。ほかのOXとの比較は出来ませんでした。理由は攻撃技術のところを参照ください。他のラバーを試打した際には比較してみようと思います。

  ブロックの止まり
  ファントム<ヘルファイアX<Virus-2
  ブロックの安定感
  ヘルファイアX≦ファントム≦Virus-2
  ブロックの反転・変化
  ファントム<ヘルファイアX<Virus-2
  ブロックの総合的評価
  ヘルファイアX≦ファントム<Virus-2
  (この評価に関しては、不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。ファントムは止まりや変化を求めるラバーではなく、比較したラバーと全くコンセプトが異なるように感じています。ですのでこのような評価になりました。Virus-2の総合的なブロック性能の高さは変わりません。素晴らしいと思います)
  カット
  比較対象でのカット試打がないので比較できず

[サーブ・レシーブ・台上技術]
  サーブ
  ただの粒高のサーブですね。サーブには粘着は特に関係ないのかな、と思います。

  レシーブ
  ブロックはもちろん、先述した通りプッシュが良いです。安定感と変化の両立の塩梅がとても良いです。ブロックはプッシュよりも回転による変化が如実に表れます。プッシュはどちらかというと揺れのようなものがあるように感じました。あくまで出し手の目線ですが。
  粒高の天敵ナックルサーブやロングサーブは、前者は単純に角度を気を付けてプッシュ、ロングサーブは引くようにするといいかな、と思います。
  ツッツキはあまり得意ではないので記述はしません。すみません。

  台上技術
  小技がやりやすいですね。左右にラケットを振りながらブロックしたり、ちょっと上に振って揺れを出してみたり。こういう小技は試合時にちょっとした揺さぶりになるのでお気に入りですね。
  コースが振りやすいので止めるのもいいと思いますよ。

[おすすめな方]
  ・シェークバック粒で万能粒高を使用する方
  正直シェークバック粒の方全員に試してほしいくらいなのですが、びた止まりや強烈な変化を求める方には、そちら方面に特化したラバーがありますのでその方が良いと思います。
  攻撃の突出した性能と安定した守備。一度気に入るとなかなか他のには戻れないと思います。
  ・プッシュメインの粒高ユーザー
  ペン粒でどうかはわかりませんが、プッシュで積極的に仕掛ける方には良いかと思います。

  反対に、変化や止まりに関して尖っている性能を求める方はこのラバー以外をお勧めします。本文中ではスポンジ入り粒と比較していますが、打感はどうしても異なりますので、ご注意ください。

[まとめ]
  謎に包まれた粘着粒高Virus-2は、なんでもこなせる凶悪な、しかし使う側には強力な武器でした。一度使うと戻れないのは、どんどん体を侵食するウィルスさながら。気づいたときにはその魅力を体内から駆逐するのは困難になっている……。モンスターラバーです。私はしばらくはこれで行きます。
  粘着の扱い方次第で色々な小技ができる可能性だって秘めています。研究しがいのあるラバーでもあります。
  こう考えると、Virus-2という名称とパッケージはこのラバーの性能の恐ろしさが詰まっているかもしれませんね。

[補足]
  使用期間中は気泡の詰まったラバーのみの使用だったのでそこまで打感の変化などは感じませんでしたね。オメガ7チャイナ影やターボブルーの補足のところに感想が書かれているので気になる方はそちらをご参照ください。

  では、次のレビューでお会いしましょう。くれぐれも現実世界で蔓延するウィルスにはお気をつけくださいませ。