
投稿者:katsuo000+
[自己紹介]
毎月katsuo000+のレビューをご覧いただき、投票していただく皆さん、どうもありがとうございます。2022年下半期1-3月目もレビュワーに選んでいただきました。毎月、WRMのスタッフさんからポイント反映の嬉しい連絡をいただけて嬉しい限りです!これからも投稿していきますので、どうぞよろしくお願いします。
ハンドルネーム:katsuo000+
(過去ハンドルネームkatsuo000)
卓球歴20年以上
右シェイク両ハンドドライブ型
運良く1度だけ全日本実業団選手権出場。
会社の卓球部と時間が許せば地域の市民体育館や卓球場などで、約月1-2回程度卓球をしております。2022年上期は、最近流行のスピン系テンションラバーを中心に書かせていただきした。2022年下期は、粘着テンションラバーを中心に比較検証するような記事でまとめていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。今回は中国製の粘着ラバーはいったん外させていただいて、主にはドイツ製の粘着テンションにスポットを当ててまとめていきます。中国製の粘着ラバーもいつか、まとめてレビューしていきたいなーと思いますね。
2022年7月DNAドラゴングリップ
2022年8月ラクザZエキストラハード
2022年9月ハイブリッドK3
2022年10月ラザンターC53 ←
メインブレード:アイスクリームAZXi
フォアF: オメガVIIチャイナ影
バックB: ディグニクス05
サブブレード:レボルディアCNF、林高遠ALC、張継科ALC、張継科ZLC、フランチスカインナーフォースZLC、ティモボルスピリット、ストラディバリウス、トルネードキングスピード、トルネードキングパワー、水谷隼ZLC、水谷隼SZLC、ウルティメイトカーボン、ヴィルトーソ+、ヴィルトーソAC、エキスパートCRWi(旧エキスパートカーボン)、フォルティウスFT ver. D、キョウヒョウ龍V、キョウヒョウ301、リーンフォースAC、アルネイドインナー、インナーフォースレイヤーZLF、サーディウス、インフィニティVPS V、SK7、SWAT、和の極み -煉-、SWATパワー、馬琳エキストラスペシャル、TRiAD、PRO-13S、金星、970XX-KLC、リンバインナー
サブラバー:省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジ40°、39°、普狂NEO3、普狂NEO2、ディグニクス80、ディグニクス64、ディグニクス09C、テナジー05ハード、テナジー05、テナジー05FX、テナジー80、テナジー80FX、ロゼナ、Q3、Q4、Q5、QQ、GF Pro、ファスタークG-1、ハモンドZ2、キョウヒョウプロ3ターボオレンジ、ターボブルー、ズィーガーPK50、ラクザZエキストラハード、ラクザZ、ラクザX、ラクザ7、ライガンスピン、トリプルダブルエキストラ、V>15 Extra、ヴェンタスエキストラ、V>20ダブルエキストラ、ハイブリッドK3、ハイブリッドK1J、エボリューションMX-D、MX-S、MX-P、MX-P 50°、EL-S、クァンタムXプロ、5Q VIP、ラザンターC53、R53、R48、R45、R50、R47、R42、V47、ブルーストームPRO、ブルーグリップC1、ブルーファイヤM1ターボ、ブルーファイヤJP01ターボ、ブルーストームZ1ターボ、ブルーストームプロ、ダイナライズZGR、ダイナライズAGR、ライゼンZGR、ライザープロ50、ライザープロ45、ゴールデンタンゴ、DNAプラチナXH、DNAドラゴングリップ、DNAプロハード、オメガVIIツアー、オメガVIIハイパー、オメガVIIプロ、オメガVツアーDF、ヴェガX、ヴェガツアー、ターゲットプロXD52.5、47.5、GT-X51、GT-H47、ネクサスELプロ53ハード、ネクサスXTプロ51、コーデックスPro54、アポロ5 40°、38°、金星ブルー、月ブルー、木星IIブルースポンジ、アレスブルースポンジ48°、メイスプロブルースポンジ
卓球ブログも運営中です。是非ご覧ください。
https://katsuo000.com/
[レビューする商品名]
ラザンターC53 (Rasanter C53) / アンドロ (andro)
アンドロさんの新製品、ラザンターC53をレビューさせていただきます!まずはアンドロのホームページから引用文です。
********************
高次元の回転力とスピードの融合
相手の球威に負けず、威力や回転を上書きして打球しやすくした最新テクノロジー搭載のトップシートを採用。そこに、高い正確さや安定性を生み出すエナジー・セル搭載の硬いスポンジを組み合わせることで、高次元の回転力と破壊力をもたらす。
UMテンション 裏ソフトラバー(テンゾーバイオスUM)
スポンジ硬度:53°
********************
卓球ナビさんで確認できたメーカー公表の性能値は以下のようになるようです。
性能値
・ラザンターC53
スピン: 130、スピード: 114
コントロール: 87、硬度: 53°
・ラザンターR53
スピン: 125、スピード: 118
コントロール: 87、硬度: 53°
・ラザンターC48
スピン: 129、スピード: 113
コントロール: 89、硬度: 48°
・ラザンターR48
スピン: 124、スピード: 119
コントロール: 89、硬度: 48°
・ラザンターR45
スピン: 123、スピード: 117
コントロール: 91、硬度: 45°
今回のラザンターシリーズは他のラバーよりもスピード性能が5ポイント程度下がっています。その分スピン性能は抜群に高くて、R53でもかなり高かったですがR53からさらに5ポイント高くなっています。テナジーシリーズの05的ポジションのイメージですね。
[使用環境]
黒Maxで白色のシート込みでカット前78 g。
ブレードはYasaka (ヤサカ)さんのAlnade Inner (アルネイドインナー)に貼りました。ラケットに貼ってカット後52 gでした。反対面にはディグニクス05、特厚を貼り、総重量183 gでした。
正直、シートに粘着は感じませんでした。微微々々粘着という感じでしょうか。最近のドイツ製粘着テンションのようなシートだと思います。重量は、52 gで重たいですね。打球感的にもバックハンドで使うには相当のパワーとインパクトが必要だと思います。
続いて硬度計での硬さの確認になります。
重量と硬度比較 (shore cシート側)
・ラザンターC53
52 g、硬度: 42.8°
・ラザンターR53
52 g、硬度: 47.0°
・ディグニクス09C
50 g、硬度: 50.8°
・テナジー05
47 g、硬度: 44.6°
・キョウヒョウNEO3(普狂NEO3)、41°
51 g、硬度: 46.7°
硬度比較をするとラザンターC53は、そこまで硬いラバーではないことがよくわかります。テナジー05や人気のR53と比較してもC53は柔らかい結果となりました。かなり柔らかい結果ですが、この値がC53の特徴を示しているのかもしれません。キョウヒョウなどの粘着ラバーはシートがやや柔らかく、スポンジが硬い設計になっているのですが、C53も今までにない粒形状でくい込ませやすくしつつ、粒の太さは太いので回転性能の高いラバーになっているのだと思いますね。
[はじめに]
ラザンターのVは「Velocity」=速さ、Rは「Rotation」=回転、という意味を持たせてネーミングされています。今回のCは「Counter Spin」=カウンタースピン、というネーミングになります。andro (アンドロ)初の粘着ラバーとして、そしてEnergy・Cell (エナジー・セル)搭載の新ラバーとして発売されたのが、Rasanter C53 (ラザンターC53)およびRasanter C48 (ラザンターC48)です。
C53のファーストインプレッション
・R53ほどの驚きの荒々しさは感じにくい (感じられないわけではない。)
正直R53の衝撃というものと比較するとC53は小さい衝撃でした。R53はその回転性能、スピード性能、そのバランスが秀逸で、横回転も入ってボールがうねるように沈むので、まさに荒れ球と表現されるようなボールが打ちやすくて非常に完成度の高いラバーだと思います。これは、スプリングスポンジのような性能のスポンジ技術を開発する過程でたどり着いたエナジー・セルというスポンジによるところが大きいと思います。結果的にスプリングスポンジと類似だが異なるエナジー・セルスポンジで、やや硬めに設計されたことでテナジー80やDignics 80 (ディグニクス80)では再現できない荒々しい癖球とも呼べるボールがR53の一つの特徴だと思います。この荒々しい癖球によって唯一無二感のあるラバーだったのがR53になります。一方でC53では、このような荒々しいボールを打つのにさらなるパワーが必要になった感じがありました。インナーラケットで試打したこともあり、スピード感はかなり大人しくなった印象です。ただR53でもう少し欲しいと感じた球持ちやおさまりやすさは、C53に感じられました。R53が80っぽさなら、C53はまさに05っぽさを強く感じるラバーでもありました。このあたりは好みですが、C53の方が日本人には受けが良いように思います。実際、Simon Gauzy (シモンゴーズィー)選手はR53のままのようですからね。
・粘着らしさは小さい。
(Dignics 09C (ディグニクス09C)などスピン系テンションから移行しやすいラバー)
・かなりパワーが必要!
粘着ラバーというよりもスピン系テンションラバーに近いラバーですが、扱いこなすには、かなりのインパクトとパワーが必要だと感じました。R53以上のパワーが必要でしょう。Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)と比べるとやはり自分の力で打ったボールの伸びも少なく感じたので、スピード性能や純粋なボールの伸びはDignics 09C (ディグニクス09C)に近いと思います。従って粘着テンションに分類されるラバーでもあると思います。
シートの粒形状が台形となっていることもあって、触ると思ったよりも硬度は柔らかめに感じました。Dignics 05 (ディグニクス05)と比べると、インパクトがないとくい込まない、ということもないシート形状で、球持ちは非常に強く感じましたし、Dignics 09C (ディグニクス09C)と比べればミート系のボールはスピードも出しやすいと感じました。ただやはり高い性能を最大限引き出すには、かなりのパワーが必要な印象です。
ラザンターC53の特徴
・今までにない打球感のスピン系テンションラバー
Counter Spin Damper (カウンタースピンダンパー)というシートの粒形状をよく見ると台形になっています。台形で、スポンジ側に向かって粒が細くなっているんですね。この粒形状にすることで、Dignics 05 (ディグニクス05)、Dignics 09C (ディグニクス09C)やOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)などの粒が太いスピン系テンションラバーや粘着テンションラバーとはやや異なる打球感だと感じました。Dignics 05 (ディグニクス05)、Dignics 09C (ディグニクス09C)などと比べると、C53は思ったよりくい込みが良く、くい込みやすいのに、Dignics 05 (ディグニクス05)、Dignics 09C (ディグニクス09C)などのように、球持ちの良さと、ボールがしっかり沈み込むと感じるラバーでした。個人的にはこういったしっかり回転がかかるラバーが大好きですね。
どのような特徴を求めるか、にもよりますがC53は台形でくい込ませやすい分、やや沈み込みが弱いようにも感じました。Rasanter R53 (ラザンターR53)の方がスピードや勢いもありますし、もっと強回転と球の伸びを求めるのであれば、Dignics 05 (ディグニクス05)、Dignics 09C (ディグニクス09C)などの王道的なラバーが良いでしょう。良いところどりがしたいならC53だと思います。
・弧線があがって下回転打ちがしやすい!
You tuberのごぶりんずさんも動画でコメントしていますが、Rasanter R53 (ラザンターR53)は上回転の打ち合いに強い分、やや下回転打ちが難しいラバーになっています。特に対下回転スピードドライブが難しくて、しっかりくい込ませつつインパクト時にしっかり回転をかけないとボールが沈まないのでオーバーするかネットミスしやすいんですよね。一方、このC53はかなり弧線を強く描くのとドライブ時にボールがめちゃめちゃ上がるので非常に下回転打ちがしやすいラバーでした。これはラザンターの中で新しい、そして今までにない選択肢になると思います!下回転打ちのためにC53を使うのはありではないでしょうか。
・もの凄くカウンタードライブがやりやすい!
Rasanter R53 (ラザンターR53)は上回転に対するラリーはやりやすかった一方で、シートが柔らかいので、前陣でのカウンターやループドライブに対するカウンタードライブはやや難しいラバーでした。一方C53はとにかくおさまりが良くて、どんな風に振っても入るんじゃないかっていうくらいカウンターがしやすかったです。弧線は上がる一方で飛距離は出にくい感じがありましたので、カウンターがしやすいのだと思います!カウンターがやりやすい形状をもとめた結果がカウンタースピンダンパーなのかもしれません。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
フォア
軽打
特に変な感じはなかったです。
ロングボールやラリーでのドライブ
このラバーが難しいと感じたのは、ハードヒットしたときですね。ハードヒットすると、粒形状のためか、思ったよりもくい込むんですが、その後の球離れが感覚的にはかなり早いです。球離れが早いのでグッと回転をかけることができない、と感じました。逆に人によっては、ハードヒットしたときのボールの伸びや球のスピードを求める人にはささるかもしれません。またシートで打つとテナジー05のようにボールをしっかり持って低くて浅く打ちやすい感じですね。
面を開いたドライブ
思ったよりやりにくかったです。これは粒形状のためで、慣れが必要だと思います。
対下回転に対するループドライブ
打ちやすいですね。シートがボールをかむからだと思います。R53よりも打ちやすいと思います。
対下回転に対するスピードドライブ
ループドライブと同様に打ちやすいです。R53よりも打ちやすいと思います。
カーブ/シュートドライブ
R53のようなボールの荒れがなくなったのが残念でした。荒れがでるなら使いたいとも思ったのですが。もしかしたら、上手に使いこなせば荒れるのかもしれません。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
カウンタードライブ
これはかなり良かったです。おさまりますし、飛距離がいい意味ででないので、相手のコートに入ります。カウンタードライブのために変えるのはありかもです。
ストップ
粘着ラバーのようなやりやすさは、なくはないですけど、そこまでないと思います。台形の粒形状のためにくい込みがややよいからでしょう。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
フォアサーブ
しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!
[おすすめな方]
・抗菌ボールになって回転量が減ったと感じる方。
・スピン系テンションラバーのスピードが欲しいけど、回転量が減ってきたと感じる方。
・ディグニクス09Cは高いと感じる方。
・ディグニクス09Cのスピード性能が低いと感じる方。
・キョウヒョウにもっとスピード性能が欲しいと感じる方。
・スピン系テンションラバーのボールの伸びが欲しいと感じる方。
・台上は安定させたいと思う方。
・テナジー05は高いと感じる方。テナジー05は寿命が短いと感じる方。
・テナジー05ではスピード性能が低いと感じる方。
・テナジー05ハードは硬すぎると感じる方。
・MX-Dは少しシートが硬くて扱いにくいと感じる方。MX-Dのスピード性能は好みだが、扱いきれないと感じる方。
にオススメしたいです。
このラバーはやはりフォアに使って活きるラバーだと思います。使いこなしていくことで独特の球の伸びとカウンター性能が得られるスピン系テンションよりのラバーだと思います。ボールの沈み込みがやや感じにくいラバーでもあるので、慣れる必要があると思いますが、使いこなすと、独特の粒形状ですので唯一無二のラバーになると思います。特にカウンタードライブ性能が高く、適当に振っても入る感じはかなり良いと思いました。
[まとめ]
ラザンターC53の特徴
・今までにない打球感のスピン系テンションラバー
・弧線があがって下回転打ちがしやすい!
・もの凄くカウンタードライブがやりやすい!
アンドロさんの新たな新顔ラザンターC53をレビューしました。巷にあるレビュー通り、かなりスピン系テンションよりのラバーでディグニクス09Cに近いラバーといってもいいかもしれません。
また、ポイントとして、他のブランドではあまり採用されていない粒形状をC53で採用したことは、他のラバーとの違いを際立たせるラバーになっていると思います。この粒形状の違いに、自分自身も試打時にかなり困惑しました。カウンタースピンダンパーというこの粒形状によって、くい込ませやすさがありつつも高いスピン性能、ラリー戦で粘着ラバーにはありえないようなボールの伸びを実現するラバーに仕上がっていると思います。この唯一無二感がはまるなら、はまると思うなら、是非手に取ってみてください。
[補足]
回転量
Dignics 09C > Rasanter C53 > Tenergy 05
スピード
Dignics 05 > Rasanter C53 > Dignics 09C
[その他(DVDのレビューはこの欄にお書きください)]
下記レビューサイトにも掲載してますのでご参考いただけたら幸いです。是非ご覧ください。
https://katsuo000.com/
https://katsuo000.com/review_rasanter_c53/